2013年1月8日火曜日

鈴蘭 3 - 24 Vol. 1



4月23日 木曜日 朝 伊豆高原 赤沢ホテル  

神山は亜矢子より早く目を覚ました 
肩が肌蹴ていたので布団と掛けてあげた
昨夜は亜矢子が先に眠ってしまったので 神山はぐっすりと寝る事が出来た
まだ6時を少し廻ったところだが朝日が気持ちよかった
山側を見るとすこし霧が出ていた
ビールが無かったので6階の自販機で買い求め戻ってみると
亜矢子が起きていて
「起きると貴方が居ないから不安になったの よかったわ」
「うん ビールが無かったから買ってきた」
二人はテラスに出てビールを呑みながら 朝日を眺めていた
「亜矢子 これから露天風呂に行かないか 別々だけど」
「ええ 行きましょう」

二人はビールを持って露天風呂へ行った
別々の部屋に入ると 男風呂にはだれもいなかった
神山は女風呂の戸を叩くと亜矢子が出て来て
「なあに」
「うん 誰も居ないから来る?」
「だけど 来たら恥ずかしいわ 貴方がくれば こっちも居ないし」
神山は
「そしたら入ろうか」
「うん」
神山と亜矢子は二人で 女風呂に入った
亜矢子の躰を洗ってあげ 亜矢子も神山の躰を洗い湯船に浸かった
誰が入ってくるか分らないので自重していたが亜矢子が触ってきた
「まずいよ 大きくなったら」
「平気よ 自慢すればねっ」
そう言い構わずおちんちんを大きく硬くしていった
亜矢子が湯船の縁に座るように言うので仕方なく座ると
フェラチオと手の攻撃をしてきた ギンギンになった肉棒を
さらに硬くしているとガラス戸があいて 亜矢子と同い年くらいの
女性が入ってきた じっと亜矢子の仕草を見ていたが

「あの~ さっきから見ていたんですけど」
亜矢子は動作を一時中止して 少し不機嫌に
「なに?」
と 聞くと二人の女性が
「あの~ 私たち 我慢できなくなったんです 触ってもいいですか」
「良いわよ ねぇ あなた」
「うん」
二人は笑顔で近づき触り始めた だんだんと大胆になり
フェラチオをし始め 神山の肉棒からぬめった体液が出てくると
「ねばねばが出て来たわ」
女性が言った 亜矢子が自分でクリトリスを触っていたのか
「では 最初は私よ 貴方達は後よ いい」
そう言い 神山の上にかぶさって腰を動かし始めた
亜矢子は気持ちよくなると 二人に代わってあげて自分は神山の顔を
跨ぐ格好になり クリトリスを刺激していた
女性が恐る恐る神山の肉棒を自分の秘所に導くと
「ああ 久しぶりよ 気持ちいいわ ああ すぐに行きそう」
そう言うと 腰の動きを早くして膣をきゅんとさせると昇天してしまった
躰をガクントさせると 力なく神山から降り二人目の女性が
神山の上に乗ってきた
「ああ ほんと 大きいし硬いわ 良いわ凄い奥まで感じるわ」
その女性は腰を回転させながら時々上下に動いた
「ああ だめ わたし行きそうよ はじめて ああ あっ うっ」
そう言うとその女性も昇天してしまった
「さあ 今度は私よ」
亜矢子は神山の肉棒を秘所に挿入すると もうねばねば状態で
スムースに入っていった
「あっ あっ うっ あっ いいわ 私も行きそうよ」
亜矢子もだんだんと近づいて来ているのか 膣が締まってきた
神山も亜矢子の膣の締りには太刀打ちできず
「おお イクゾ」
と言うと
「ええ来て あっ 行くわ 来て」
神山と亜矢子は一緒に昇天してしまった
ぐったりしている神山と亜矢子に二人の女性たちが

「ねぇ 厚かましいお願いだけど 聞いてください
こちらの女の子が 来週結婚するので独身のラストライフを
楽しんでいるんです 記念にお部屋の中で楽しみたいんだけど、、、」
神山と亜矢子は顔を見合わせ 亜矢子が頷いたので神山が
「了解しました 今夜は楽しみましょう ねぇ亜矢子」
「ええ 刺激があって 嬉しいわ」
相談が纏まったので二人の女性は喜んだ
お互いに自己紹介をしたが 神山と亜矢子は職業を伏せた
可愛らしくぽちゃっとしていいる方が 葉山幸恵と言い 関東で有名な
東都食品に勤務していると言った これから結婚する女性は
スレンダーでモデルのようなプロポーションで 高柳里香と言った
共に35歳で大学時代からの同期生で時々このような遊びをしていると
告白してきた 亜矢子は二人の部屋番号を聞いて 時間を21時と決めた
「私 こんなに素敵な男性ははじめてよ 今夜が楽しみ」
「私も初めて 独身最後で素晴らしい体験できたわ 楽しみよ」
葉山と高柳は口をそろえて神山と亜矢子に言った 高柳が
「亜矢子さんいいわね このおちんちん独占できて 羨ましいわ」
「ええ 幸せよ」
そう言って4人で湯船に浸かっていると おばさんたちが
遠慮なく入ってきて
「まあ 男前がいたの 知らなかったわ いいわね若い子は」
「そうよ こんな叔母さん相手にしてくれないものね しわしわは」
神山が何とかしようと
「そんな事無いですよ 年輪の美しさが輝いていますよ
若い子はそれなりの美しさがありますが 叔母さんたちには負けますよ」
そう言って 湯船の中は大笑いだった 神山が葉山と高柳にウインクして
「それではお先に失礼します」
神山は前を隠さずに立ち上がると 叔母さんたちは
神山のおちんちんの大きさにビックリして見入って
「まあ ごりっぱよ あなた天下を取るわ 頑張ってね」
神山はおちんちんをおばさんの目の前でブルっと振って
「ありがとうございます 初めてですよ 誉められたの 頑張ります」
みんなで大笑いの中 脱衣所で浴衣を羽織ってでた
「ねぇ 一番気持ちよかったのは 私でしょ」
「うん あの二人もよかったけど 亜矢子が一番さ」

亜矢子はニコニコしながら神山と腕を組んで部屋に戻った
二人は部屋に戻ると ビールを呑みながら 
「ねぇあなた 晴れてよかったわね どこに連れってくれるの?」
「うん 大室山に行こうと考えている」
「わぁ 嬉しいわ 快晴だから眺めは最高ね」
「うん 今出ている霧は多分晴れるから 大丈夫だよ」
時計を見てみると7時を廻っていたので 朝食バイキングに行った
昨夜と同じレストランに入ると 席が決まっていて案内された
ウエイトレスにビールを頼み 亜矢子と乾杯した
食べる物を選びお皿に盛っていると 露天風呂の二人組みが
「一杯食べてくださいね スタミナを一杯貯めてください」
そう言いお辞儀をして 席に戻っていった
神山も取り皿に充分盛り付けすると席に戻った
神山はどちらかと言うと洋食系で亜矢子は和食系だった
亜矢子は食べてみると味は悪くないが 作り立てで無いのに不満だった
バイキングは色々と種類が多くて楽しめるがその一方で
作ってから時間が経過し味を落とす物もある ここ赤沢ホテルでは
干物は食べる時に少し火を通せば食べられるようになっていて 亜矢子は
「ふぁ~ お魚は美味しいわ 貴方も食べて 工夫しているわ」
神山も亜矢子の干物を食べてみると美味しかった
「なんでだろう 普通の干物と違うのかな 全然美味しいよ」
神山は不思議でしょうがなかったので 干物を追加した
海を見ながらおしゃべりをしていると 朝食も楽しかった
「わたし ここのホテルに来ようかな 海がこんなに近く見えるし」
亜矢子は又 海を見た
「あなたとここでのんびりと生活したいわ 夢だけど」
亜矢子は叶えられない夢だと分っていたが 言ってみたかった
「たまに来るから素敵に映るし 良さが分ると思うよ
毎日見ていると 飽きてきて都会が恋しくなるよ 今度は」
「そうね たまに来るから良いのね 気分が休まるわ」
二人の箸は進みご飯を食べ終わり デザートを食べた
デザートも不味くは無かったがこれと言った美味しさは感じられなかった
昨夜はあんなに美味しかったのに朝食は少し手を抜いているのかと思った

神山と亜矢子は食事を済ませ 部屋に戻り出かける仕度をした
大室山までは鉄道を利用したりバスを利用したりと結構時間を
取られてしまうので タクシーで移動する事にした
フロントにその旨を伝えると10分ほどで来るとの返事だった
二人は忘れ物が無いか確認をして部屋を出て
タクシーが来るのを待った 受け付け嬢が今夜の食事時間は18時だと
案内をされたのでそれなら充分ゆっくり食べられると亜矢子と話をした
フロントで名前を呼ばれタクシーが来た事を告げられ車に乗り
行き先を大室山と伝えると はいと頷き車はホテルを後にした
二人を乗せた車は伊豆高原駅の街並みを走り抜け次第に高度を稼ぐ
緩やかな道に入った 舗装された道路の両脇には桜の木が並んでいて
緑が美しかった 林の奥に入っていくと民家が無くなり
ぽつんぽつんとペンションが目立ってきた 運転手が
「ここら一体は春になると桜が綺麗で観光客で一杯になるんです
今は空いているこの道路も渋滞なんですよ 大室山はこの時期に
いかれるのが一番ですね 秋は紅葉で渋滞ですしね 冬は寒いし」
「そうすると 僕たちはいい時期を選んで来た訳ですか 当りですね」
「ええ 大当たりでしょう 上のほうはさっきまで霧が掛かって
行っている人は少ないですよ」
二人はどんな素晴らしい光景が見られるか期待した
暫く走っていると 急に視界が開け眩しい太陽が目に入ってきた
車の前には邪魔する車は無く大室山に付いた
車から降りた二人は 頂上までリフトで上がった
たいして時間は掛からなかったが 下から吹き上げる風で亜矢子は
キャーキャーと叫んでいた 頂上は運転手が言っていたとおり
観光客はほんの数えるカップルしかいなかった

頂上を一周する事ができるので 手を繋いで歩いた
海が広く見える場所に来ると 亜矢子が立ち止まって見入っていた
神山もタバコを手にして 亜矢子の肩を抱いた
そのうち亜矢子はそばにあるベンチに座り 神山に
「私の父は私が16の高校生だった時 海で亡くなったの
漁に出かけていて 高波に飲まれ転覆したと聞いているわ
そのまま私たちの家に帰って来ないの だから海に来ると父がそこに
いるようで いつもこうやってお父さんと話をするのよ」
神山は何も言えず聞いているだけだった
「母はしっかりしていたわ 女手一つで私をここまで育ててくれたもん
ほんと感謝しているわ だから楽をさせてあげたくて今の会社を選んだの
その前は大学を出てからは銀行に勤めていたわ 
だけど安定はしていたけど 母を喜ばすには楽ではなかったわ
それでゴテンバ グランド インの募集を見て第一期生で入社したの」
「そうか 大変だったね」
「ええ その母がガンと聞いた時は目の前が真っ暗になったわ
だけど あの宝くじのおかげで 病院も替えられ先生も大丈夫と
仰られるので ホッとしているの 助かったわ ありがとう」
「そんな 僕は何もしていないよ きっと赤パンが良かったのさ」
亜矢子はしんみりとしていたが 赤パンで笑ってしまった
「ねぇ その大事な赤パン どうしたの?」
「うん 部屋にあるよ たたんでしまってある」
「そうね記念に捨てないでね 今度会うときは赤パンを履いてきて」
「うん そうするよ そうしたら今日か明日にでも町で
亜矢子の赤パン買おうよ」
亜矢子はにっことして
「ええ どこかで探しましょ いいわよ」
亜矢子がようやく元気が出てきたので頂上を歩き始めた
一周するのにそんなに時間は掛からなかった この時間になると
カップルの姿も目立ってきて 神山と亜矢子も寄りそって歩いた
リフト乗り場でビールがあったので 二人はそこでビールを呑んだ
一息してリフトを降りるとお昼にはまだ時間が早く 
タクシーに乗りぐらんぱる公園に向かった 

サボテンも在り気を休めるにはとてもよいとこだと思った
ホテルの周辺観光地案内に広い芝生で子供達が転がって楽しくしている
写真が紹介されていた 神山はまさか亜矢子と出来る訳ないが
久しぶりに芝生でごろごろするのも悪くないと思った
ぐらんぱる公園には先ほど来た桜並木の樹海を通りゆっくりと下って
暫く走って直ぐだった
入場チケットを買い広々とした芝生に行った
「ふぁ~ 久しぶりよ 何年ぶりかしら 昔 銀行に勤めていた時
会社の旅行で来たことがあるわ 変っていないわ
その時も楽しかったけど 今のほうが全然嬉しいわ」
平日なので家族連れは殆ど見かけないが 小さい子供を連れた
家族連ればかりだった 
売店でビールを買って芝生に寝転び大空を見ていると 亜矢子が急に
神山の上にかぶさって来た 
「驚いた」
と呟きキスをした 神山は周りを見たが誰もいないので亜矢子を抱きしめた
しかし神山は自重してそれ以上の事はしなかったが 亜矢子が神山を跨ぎ
丁度おちんちんと亜矢子の大事な所が合わさってGパン越しに
亜矢子のぬくもりが伝わるようだった
「どう 気持ちいい」
「気持ちいいわけないだろ Gパン穿いているし 痛いよ」
亜矢子は気持ち良いと続けたが 
「そうね 私もこれ以上気持ちよくなると大変だからやめよっと」
亜矢子は神山から降りるとGパンのうえからおちんちんを触ってきた
「だめだよ亜矢子 ここで大きくなったら歩けなくなる」
「ほんと」
「ああ ほんとさ だめだったら」
「じゃあ試してみよおっと」
亜矢子は少し大きくなったおちんちんに沿って手を動かした
「ふぁ~ 大きくなった 凄いわ はっきり分るわよ」
亜矢子は大きくなった肉棒を手で更に上下に動かした
「ねぇ 勘弁してくれよ お願いします」
「いいわ 許してあげる だけどアイスクリームを食べたいの 
貴方が買ってきて お願いだから」
「そんな事出来ません この状態では ここまで大きくすると
なかなか静まるまで時間がかかるんだよ まったく」
「そう」
亜矢子はそう言ってまた手で大きくなった肉棒を触った

神山は飛び起きバッグを前にたらしジャケットで前を隠し
売店へ行きアイスクリームを買って戻った
「はい アイスクリーム どうぞ」
「さすがね そうやって難関をかいくぐるところは 頼もしいわ」
亜矢子は貰ったアイスクリームを神山と一緒に食べた
「ねぇ亜矢子 そこにパターゴルフがあるけど行こうか?」
「ええ 昔すこしやっていたけど 大丈夫かしら」
「わかった いこう」
神山と亜矢子はパターゴルフへ向かい パターとボールを借り
1番ホールに来た 
「わぁー 久しぶりよ」
亜矢子が打つと グリーンをオーバーし
「だめね 勘が戻っていないわ」 
今度は神山が見本を見せ見事にグリーンにオンにしたので亜矢子が拍手した
3ホールくらい進むと亜矢子もボールを打つ感を取り戻し上手になった
しかしバディーもでるがダブル トリプルと出入りが激しかった
何とかハーフを終ると 亜矢子が
「楽しいわね 貴方と一緒だと」
そう言いい笑顔で楽しくラウンドした 神山はトータル5オーバーだった
「ねぇ もう1ラウンドしようか?」 
「ええ 今度は負けないわ」
勝てるはずない神山にそう言って気合を入れた

1番ホールのティーグランドに向かうと 
今朝の女性 葉山と高柳が男性と並んで立っていた
葉山が気がつきこちらに挨拶をしてきたので神山もお辞儀をした
神山は男がいるのでそれ以上の言葉は出さなかった
先に4人がスタートし ホールアウトしてから神山たちがプレーをした
前にいる男性は二人とも外人で余り上手ではなかった
4人対2人なので当然神山達がすぐに追いついてしまう
しかし 順番がありマナーだから黙っていると グリーン上でふざけた
格好や2度もプレーしているので あきれ返っていた

9番ホールで外人たちが待っていて 外人が 
「あなたは上手だ このホールで私に勝ったら インのハーフは
先にプレーして良いよ」
と言ってくれたので 神山はスタート順をコインの裏表で決めた
最初は外人からで 第一打がグリーンに届かずフェアウエー
神山の第一打もグリーンに届かなかったがカラーまできた
外人の第2打は上手に打ってカップの1mに寄せた 
神山はラインを上手に読んだがカップを通り過ぎ30cmに寄せた
外人は第3打をカップインさせ神山もカップインさせた
外人が神山に上手だ 6人で一緒にプレーしようと言ってきたので
亜矢子に聞くとどちらでもいいと言ったのでOKをだした 更に外人は
「男性同士掛けないか ホールごといいスコアが勝ちで1ホール
1万円でどうだ」
「OK やろう」
そうして後半のハーフを6人で廻る事になった10番は3人ともパー
だったので掛け金は動かなかった 結局神山の腕が外人より上回り
17番までに神山は二人から7万円を取っていた
18番のティーグランドで葉山と高柳達が外人と何か相談していた
ここで外人二人が勝っても元が取れないので 
「どうだ このホールは 10万でいいか」
「幾らでもいいよ」
「よし 20万円でやろう」
この18番は軽く右に曲がっていて パーを取るのが難しいホールだった
先ほど廻った時もボギーを叩いている
曲がっている先は雑草が生えていて コントロールできないし
かといって パーを取るにはとよく観察してみると
その雑草の向こう側に地面が露出した傾斜があり そのラインに
うまく乗ればグリーンまで届くが果たして力加減はどうか考えた
順番は神山からだったが 先に外人に打たせた
外人たちも曲がり角が極端に狭くなっているのと
その先が雑草になっているので 丁度曲がり角に止めた
もう一人の外人はショートカットを試みたが コースを外れ
背の高い雑草の中に消えた
神山の順番が来た時 亜矢子が
「信じているわ がんばって」
と応援をしてくれた
神山は曲がり角に向かい 力加減の練習をして集中した
打つ所がボールの転がるラインが見えたので パターを振った
ボールは思ったラインを進み 雑草を駆け抜け地面が露出している
傾斜を転がった 勢いが弱くなるとグリーンに向かって下ってきた
グリーンに乗ったボールはそのままカップインをした
ホールインワンをだした
これでは外人がいいスコアを出しても勝てなかった
18番を女性群がプレーしホールアウトすると 外人が
「実は 一人10万円しかない これで許してくれ」
と言ってきた 何か言ってやろうと思ったが
「サンキュウ」
と挨拶して20万円を受け取った 

神山と亜矢子はパターゴルフを終わり食堂に向かう時 葉山と高柳が
「ごめんなさい あんな事になって」
神山はバッグから 100万円の札束をだして
「ぼくは100万円でも勝負したよ 今夜の話はなしだ いいね」
「はい 分りました ごめんなさい」
そう言いながら 100万円を見ていた
「さあ 食堂でこの20万円で美味しい物を食べよう」
「神山さん本当にごめんなさい」
「うんわかったよ では失礼する」
神山と亜矢子は食堂に向かった
「凄い 外人びっくりしていたわね」
「うん 体力勝負だと負けるけどね」
「ねぇ さっきの入ると思った」
「いや パーでイーブンだからそれで良しと思っていたよ 
「私 感激したわ あなたって勝負運が強いのね ほんと」
「そうかな わかんないや」

レストランについたが観光客が少なく閑散としていた
ビールとカレーライス 簡単な一品物のおつまみを頼んだ
神山と亜矢子が座っている所から離れた場所に先ほどの4人が座り
外人がお辞儀をしてきたので 神山は頷いた
ビールが運ばれてきて 亜矢子と乾杯をした
神山はこのような場所柄食べ物は万人向きで余り美味しくないだろうと
思って期待していなかった
運ばれてきたシュウマイを食べてみると 美味しいので驚いた
亜矢子も美味しいと言って 直ぐになくなり 追加注文をした
ビールを呑んでいると 先ほどの4人が言い争いを始めた
神山と亜矢子は聞こうと思わなかったが外人の声が大きくて
こちらに届いていた
「誘うつもりでいたが 先ほどのゴルフの勝負で負けたので
君たちを誘う事が出来なくなった」
「分ったけど あの時貸した6万円は返してね」
「だから 負けたからなくなった」
「大丈夫 勝つから貸してくれって言ったでしょ」
「言ったが 彼のほうが上手で運もついていた」
「そんなの言い訳でしょ 返して 早く」
神山と亜矢子は先ほどの事で外人が詐欺まがいに女性を口説き
借りたお金を返さないとは酷いと言っていた
その時 ピッシャと音がしたので見ると 葉山が外人のほほにピンタを
したようで ほほを抑え立ち上がった 
険しい形相で葉山を見つめ詰め寄った
神山はこのままでは危険だと思い 4人に歩み寄った
立っている外人は神山を見て
「おまえの出る幕じゃない 邪魔だ」
と 言い返してきたので 6万円を葉山と高柳に渡し
ここから出て行くように言った
外人は収まらずに神山に詰め寄ったが
「勝負に負けておいて 女から借りた金も返せないとは酷い
これに懲りたら 二度と女に詐欺は働くな 分ったら出て行け」
「格好つけるな」
というのが早いか パンチを出してきた
神山は上手によけてその腕を掴み一本背負いで投げた
倒された外人はなにが起きたか分らず倒れていたが
相棒がぺこぺこお辞儀をして 倒れた外人を起こし立ち去った
店員や亜矢子 数組のカップルから拍手が起こった
何事も無かったように席に戻ると 亜矢子がキスをしてきた
「ふぁ~素晴らしいわ あなた あんなに大きい外人を投げちゃった」
「ごめんね」
「謝る事無いわよ あの外人が悪いんだもん 私もすっきりしたわ」
「うん 僕もすっきりしたよ」
神山と亜矢子は運ばれてきた カレーライスを食べた
先ほどのシュウマイも美味しかったが カレーも美味しかった
「ご馳走様でした おなかが一杯よ 太っちゃうわ」
「大丈夫だよ また一杯運動するんだから ねぇ」
小さい声で言うと亜矢子の顔は真っ赤になって
「ば~か こんなところで言わないで 恥ずかしくなっちゃうでしょ」
「だってホントでしょ」
亜矢子はもう知らないって言いながら笑い涙を流した

そんな時に神山の携帯電話が鳴った 洋子からだった
「ちょっと失礼するよ」
そう言い立ち上がり 表に出た
「洋子です お休みのところすみません」
「うん どうした」
「ええ インターネットで色々と調べていたんですが
例の外人 やはりアレックスグループのアレックス氏でした」
「へぇ~ そうか やっぱり 何で分ったの?」
「ええ 過去の記事を見ていたんです そうしたら出てきました
奥さんとご一緒の写真も載っていました」
「いつ頃来たの」
「ええ 13日にきています」
「そうすると30日以降に会うがこれは楽しみになってきたね 
ありがとう できればフロッピーで保存して会社で見られると良いけど」
「ええ URLを保存します」
「わかった さすが洋子ちゃんだ ありがとう だけど今日は
ゆっくり休養する日だろう もうPCから離れなさい 仕事は明日からだ」
「は~い わかったわ どうですか休養していますか」
「うん 芝生の上で寝転んでいるよ 海の風が気持ちいい
一区切りついたら連れてくるよ 約束する」
「はい 分りました では」
神山は電話を切ると 席に戻った 亜矢子が大変ね休みに電話って
「うん仕方ないさ 売れっ子は そうだ こんど26,27日と
ゴテンバ グランド インの椿さんの仕事で来るよ」
「ええ 伺っています 翌日ゴルフでしょ いいわ」
「たまには息抜きをしなければ ねぇ」
「今日も息抜きしているでしょ」
「うんまあね」
「ところでご一緒の女性はどんな関係?」
「気になる」 
「ええ 大いに気になるわ」
「わかった しかし誤解の無いよう聞いて欲しい」
「そんなに怪しいの?」
「違うよ 隠し通せないから 話すけど4月30日で僕は2つの会社で
昇進するんだ」
「えっ」
「鈴やでは東京本社次長 アルタでは担当常務になる」
「へぇ~ そんなに偉くなっちゃうの 凄い それで女性は?」
「うん 専属の秘書だ 役職は部長だよ」
「へぇ~ 凄い わたしそんな偉い人とお付き合いしているんだ」

神山は経緯をかいまつまんで話した
「そうすると 貴方の努力が実った訳ね 普段 心がげている事が」
「うん まあそうかな」
「そうしたら お部屋は一緒でも構わないわね」







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