6月20日 土曜日
グリーンを出ると全員でキャディーに御礼をした
「ありがとうございました」
「こちらこそ ありがとうございます ふふふ 楽しかったわよ」
神山達はキャディー室にいくとクラブの本数を調べ改めて
キャディーにお礼を言って分かれた
「さあ スコアチェックをしよう 僕が読み上げるから
間違っていたら教えてね」
神山は祐子から順番に1番ホールから18番ホールまでの打数を読み上げた
「以上 間違いはあったかな?」
「無かったですよ OKです」
「そうしたら お風呂でゆっくりしてきてね ほらあそこがパーティー会場」
「は~い 分りました では失礼しま~す」
神山はパーティー会場に入ると洋子がPCにデーター入力をしていた
「やあ お疲れ様 ありがとう」
「お帰りなさい お疲れ様でした」
「お疲れ様 はいスコアカード」
洋子は受け取ると早速PCにデーターを入力した
「洋子 風呂に行ってきなさいよ」
「ええ 貴方が先に着替えてきて それから行くわ」
「そうだね ではお願いしますね すぐに戻るから」
神山はロッカールームで着替えるとパーティー会場に戻った
「やあ お待たせしました」
「ねえ このスコア 間違っていない?」
「うん 3人がいる所で順番に読み上げて確認しているけれど どうして」
「大変よ 由紀枝さんと祐子さんが1位なのよ ハンデも一緒でしょ
だから2人が優勝よ」
「えっ 同じスコアか、、、考えていなかったけれど、、、
うん 賞金と副賞は余分に持って来ているから大丈夫だよ そうか、、、
まあ 洋子は早く風呂に入りなさい ありがとう」
神山は洋子のデーターを基にしてスコアスクラッチの勝ち負けを調べた
暫くすると亜矢子がお風呂から出てきて
「お手伝いをしますね ふふふ お疲れ様でした」
「やあ ありがとうございます そちらこそお疲れ様でした
そうだ 僕は車から賞品を運ぶからここにいてくれるかな お願いします」
「は~い 分りました」
神山は準備した賞品を3回に分けて会場に運んだ
特に400万円するクラブセットを運ぶ時には細心の注意を払った
幹事のテーブルが正面左斜めに用意され後ろにホワイトボードが用意された
亜矢子が賞品を正面のテーブルに並べていると
神山はスコアを大きな紙に書き入れてホワイトボードに貼った
亜矢子がそれを見て
「あらっ 1位が2人で3位が2人 私と洋子さんが5位なの へぇ~
それも1打差なのね わぁ~ 凄いわね」
「そうなんだ だから馬券は6-7で高配当だよ」
暫くすると風呂から上がってきた面々が好きなところに座り始めた
洋子が戻ると神山は
「ねえ洋子 6-7で配当が29277円だけど 25000円にすると
ここのプレー代金やお昼も払えるけれど いいよね」
「そうね ここのプレー代金は内藤さん支払いでしょ」
「そうなんだ だからこれで支払いをすれば負担がないと思うけど」
「ええ そうしましょうよ だって貴方だって個人で負担している分が
1千万円以上あるわけだから そうしましょう」
神山は配当金を25000円にして当選者の各会社封筒に入れた
風呂から出てきて自分の成績を確認し歓ぶ者がいたり がっかりする者が
何も言わず席についたりした
全員が揃うと神山は内線電話で飲みものを持って来るように指示をした
料理が運ばれシャンパンやワイン ビールが運ばれると神山が
「え~ それではみなさんお疲れ様でした
これから優勝並びに各賞の発表を行いますが食べて呑んでください
では 本日はお疲れ様でした かんぱ~い」
みんながシャンパンで乾杯すると幹事テーブルの隣りに座った洋子に
「ありがとう 助かったよ」
「どういたしまして 事故が無くてよかったわ」
「うん シャンパンは3杯にしよう 後があるからね」
「そうね 私も3杯にするわ」
各人の成績は次の通りになった
OUT | IN | GS | HC | スコア | |||
優勝 | 由紀枝 | 42 | 45 | 87 | 17 | 70 | |
優勝 | 祐子 | 42 | 45 | 87 | 17 | 70 | |
3位 | 由貴 | 44 | 46 | 90 | 19 | 71 | |
3位 | 桃子 | 44 | 46 | 90 | 19 | 71 | |
5位 | 洋子 | 42 | 40 | 82 | 10 | 72 | |
5位 | 亜矢子 | 42 | 40 | 82 | 10 | 72 | |
7位 | カトリアーナ | 42 | 44 | 86 | 13 | 73 | |
8位 | 神山 | 37 | 38 | 75 | 0 | 75 | |
9位 | 美佳 | 48 | 44 | 92 | 16 | 76 | |
9位 | 涼子 | 47 | 45 | 92 | 16 | 76 | |
11位 | ナタリー | 49 | 48 | 97 | 20 | 77 | |
12位 | Jr | 44 | 52 | 96 | 0 | 96 | |
13位 | ジャック | 49 | 49 | 98 | 0 | 98 | |
14位 | 高橋 | 48 | 59 | 107 | 0 | 107 | |
15位 | 田中 | 53 | 54 | 107 | 0 | 107 | |
16位 | 内野 | 55 | 56 | 111 | 0 | 111 |
神山はみんなが一息つき雑談が始まったので
「それでは 優勝者に賞金を渡しますので こちらに来てください
優勝 庄司由紀枝さん 靑山祐子さん どうぞ」
由紀枝と祐子が正面に並ぶとみんなから拍手が沸いた
「はい 優勝おめでとうございます
本来ならば1位と2位の賞金をたして割るのですが
ここでは1位は1位の賞金を差し上げます
お二人に150万円分のギフトカードです 皆さん拍手~」
拍手のなか神山は由紀枝と祐子に手渡すと
「優勝副賞として 700万円のダイヤモンドペンダントトップです」
神山は二人の首にネックレスを掛けるとダイヤモンドが輝いた
「わぁ~嬉しいわ 素敵なペンダントトップ ねえ祐子さん」
「ええ 素敵ね 頂けてうれしいわ」
由紀枝と祐子は神山のほほにキスをしてお辞儀をした
「え~ 今回優勝スコアから11位までが70台 それも7打差と
非常にレベルの高い競技会でした
優勝スコアもグロス87と素晴らしいスコアだと思います
それが二人揃って出るとは思いませんでした
そこで 優勝者の今の気持ちを伺いましょう まず庄司由紀枝さん」
由紀枝はみんなにお辞儀をした後に
「ありがとうございます 大変嬉しく 楽しかった一日でした はいお終い」
由紀枝の短い挨拶に会場は大笑いした
「ありがとうございます では靑山祐子さん お願いします」
靑山祐子もみんなにお辞儀をすると
「ありがとうございます 今日は今までの出来事で一番楽しい出来事です
パーティーのメンバーに恵まれ楽しくプレーが出来ました 以上です
あっ 神山さんありがとうございます 以上です」
「はい ありがとうございます どうぞ席に戻ってね
では2位が無くなりましたので3位の発表ですが これまた2名です
浜野由貴さん 安田桃子さん どうぞこちらへ」
由貴と桃子が正面に立ちみんなにお辞儀をすると拍手が沸いた
「3位 おめでとうございます 3位賞金57万5千円分のギフトカードです」
神山は二人に渡すと由貴と桃子は神山とみんなにお辞儀をした
「3位にも副賞があります 200万円のダイヤモンドペンダントトップです」
神山は由貴と桃子の首からネックレスを掛けるとダイヤが輝いた
由貴と桃子は神山のほほにキスをすると拍手が沸いた
「3位とはいえ優勝スコアとたった1打差です
非常に残念ですがこれが勝負の世界ですが よく頑張りました
皆さんもう一度暖かい拍手でお祝いをしてください
それでは 3位になられた ご感想を一言お願いします まず浜野さん」
「はい 今日はメンバーに励まされ 楽しくプレーが出来ました
そうそう 神山さん ありがとうございます」
由貴はそういうと再び神山のほほにキスをすると 拍手や歓声が沸いた
「はい ありがとうございます 次は安田さん どうぞ」
「はーい 先輩と一緒の3位でとても嬉しいです ありがとうございました」
桃子もお辞儀をした後に神山の頬にキスをすると 又 拍手や歓声が沸いた
「はい お二人とも頑張ったね ありがとう」
由貴と桃子は拍手のなか自分の席に戻った
「ありがとうございました それでは次の5位ですがまたまた2名です
田所洋子さん 桜川亜矢子さん どうぞこちらへ」
亜矢子と洋子は正面に立つとみんなに向ってお辞儀をし神山にお辞儀をした
「え~ 5位の賞金は32万5千円分のギフトカードです」
神山はギフトカードを二人に渡すと
「はい ありがとうございます では席にお戻りください」
亜矢子と洋子は神山のほほにキスをすると自分の席に戻った
7位のカトリアーナに渡し8位の時に
「え~8位は私です」
神山は自分でギフトカードを持つと洋子がギフトカードを持ち
「はい お疲れ様でした おめでとうございます」
そう言い 改めて神山に手渡しした
以下順番に渡し最後内野に
「では16位になった内野さん どうぞこちらに」
内野は頭をかきながら正面に行くとお辞儀をした
「はい16位 5万円分のギフトカードです よかったね」
内野はギフトカードを貰うと右手でみんなに見せながらお辞儀をした
「では 一言どうでしょうか?」
「はい パーティーの皆さんに申し訳なく思っていますよ
色々と励まされ頑張りましたが 皆さんの足を引っ張ったようで、、、」
「はい ありがとうございます では席にお戻りください」
内野は高橋と田中が待っている席に戻ると励まされた
「次にニアピン賞の発表です 名前を呼ばれた方はこちらまでお願いします
3番ニアピン賞 田所さん 6番ニアピン賞 浜野さん
12番ニアピン賞 ナタリーさん 15番ニアピン賞 小谷さん どうぞ」
ニアピン賞は4ホール共女性が獲得した
神山はそれぞれに金貨15枚が一包みになっているニアピン賞を渡した
金貨を手にすると会場のみんなから拍手が沸いた
「次はドラコン賞獲得者を発表しますので 名前を呼ばれた方は
こちらまでお願いします
アレックスJrさん 庄司さん 靑山さん ジャックさん カトリアーナさん
高橋さん 桜川さん 内野さん 安田さん 田中さん ナタリーさん
篠原さん それと私です」
美佳 ナタリー 由貴を除いた全員が呼ばれた
神山は洋子の製作してくれたデーターを元に金貨を包みJrから
順番に獲得したドラコン数に応じた金貨を渡した
由紀枝は席に戻ると早速包みの一つを開けた
シンプルなケースに入った金貨をみて隣りに座っている祐子に
「ねえ祐子さん これでペンダントを作ろうかしら」
「ええ そうね 私も考えていたのよ よかったら一緒に作ってあげるわよ
ほら神山さんの鈴やさんで作ればいいでしょ」
「そうね そうしたら1枚渡しておくわね」
「ねえ ネックレスは要らないでしょ」
「ええ 要らないわ あるものに付けるわ」
ドラコン賞最後は神山が洋子から受け取ると会場から拍手が沸いた
神山は洋子に婦人ゴルフウェア上下セットの対象者を相談した
「どうだろう 下から5名だと亜矢子と洋子が同スコアだけれど
ここは亜矢子にゆずって貰えるかな?」
「ええ いいわよ 私はお店で購入できるし」
「ありがとう 買ってあげるよ」
神山は立ちあがるとみんなに
「それでは残念賞を発表しますので こちらまでお願いしますね
まずナタリーさん 篠原さん 小谷さん カトリアーナさん
桜川さん 本当に残念でした どうぞ」
神山はナタリーから順番にアレックスの婦人ゴルフウェア上下セットを
渡し 最後の亜矢子が
「いいの 洋子さんは?」
「後日東京で購入するよ 大丈夫だよ」
「良かったわ ありがとうございます」
「さあ 次は男性の残念賞です 内野さん 田中さん 高橋さん どうぞ」
神山は内野から順番に紳士ゴルフウェア上下セットをプレゼントした
「さあ 本日最後の賞品です
アレックスゴルフクラブセット 400万円相当です
女性上位2名 男性上位2名にプレゼントです
まず 庄司さん 靑山さん どうぞこちらへ」
パーティー会場では400万円のゴルフクラブという事でみな驚いた
神山は由紀枝と祐子にゴルフクラブセットを渡した
紳士用は洋子が神山とアレックスJrに渡した
Jrが神山に
「神山さんありがとうございます」
「今度はもう少しいいスコアで廻ろうよ」
「ええ それで神山さん このクラブセットですが
お揃いのキャディーバッグがあります 今度神山さんのところに送りますよ」
「うん ありがとう 楽しみに待っているよ」
洋子は馬券の配当金を分け終わると神山に
「馬券のお金 各社分配終了です」
「ありがとう」
神山は洋子が作ったデーターを見ながら
「え~ 楽しみな馬券の発表です
今回は1位と2位ではなくなりましたが 6枠庄司さん 7枠靑山さんが
優勝で枠は6-7でした 配当金は25000円です
まず浜野さん 4票当りです こちらに来てください」
神山は封筒に貼ってある投票用紙と金額を確認して由貴に渡した
「次はアレックスJrさん どうぞ」
Jrの一人勝ちで10票分25万円と投票用紙を渡した
「次はアルタの高橋さん お願いします」
高橋が神山のところに来ると投票用紙を見せて
「ねっ内藤さん一人で25万円です アルタ横浜や下請けは皆無でした」
「はい 了解です これは小谷さんに渡しますがいいですか」
「ええOKですよ お願いしますね」
「しかし山ちゃんのスコアだって悪くないのに 残念だったね」
「うん 今日のグロススコアを参考にして修正するよ
しかし 男性はハンデ無しだからきついけれどね」
「男性がハンデで上位に来てもつまらないですよ このままでいいですよ」
「そうだよね じゃあ次回ね」
「ええ 頑張りましょう」
高橋が美佳のところに行くと神山は
「次はゴテンバ グランド イン 桜川さんお願いします」
亜矢子が来ると投票用紙を見せて
「亜矢子が10票 由紀枝が2票 あれっ由紀枝はここでも買っているんだ」
「ええ そうよ」
神山は30万円と投票用紙を渡した
洋子に
「これは本社の分で 社長と西野理事の分で5万円」
神山は封筒に投票用紙と5万円を入れると洋子に渡した
「え~ 由紀枝さん 祐子さん カトリアーナさん どうぞ来てください」
神山は由紀枝と祐子に150万円ずつ渡し
カトリアーナには100万円渡した
洋子と神山は50万円ずつ貰い配当金を配り終わると 1打500円の
勝ち負け表をホワイトボードに張った
優勝 | 由紀枝 | 101000 | |
優勝 | 祐子 | 101000 | |
3位 | 由貴 | 93000 | |
3位 | 桃子 | 93000 | |
5位 | 洋子 | 85000 | |
5位 | 亜矢子 | 85000 | |
7位 | カトリアーナ | 71000 | |
8位 | 神山 | 61000 | |
9位 | 美佳 | 53000 | |
9位 | 涼子 | 53000 | |
11位 | ナタリー | 45000 | |
12位 | Jr | -107000 | |
13位 | ジャック | -123000 | |
14位 | 高橋 | -195000 | |
15位 | 田中 | -195000 | |
16位 | 内野 | -227000 |
「え~ ここに書かれているマイナスの方 金額を徴収します
こちらにお願いします」
神山の説明が終ると高橋が
「あの~ 金貨でもいいですか」
「う~ん 考えたんだけれども 金貨は辞めようよ
やはり貰う方も金貨より現金の方がいいでしょ、、、高橋さんちょっと」
神山は高橋を呼ぶと
「ねえ 金貨1枚3万円で引き取るよ どう?」
「そうして貰うと助かります では金貨5枚です お願いします」
神山は金貨を受け取ると15万円を高橋に渡した
席に戻ると田中と内野も神山に
「高橋さんと同じで3万円でお願いします」
神山は田中から金貨5枚を受け取り15万円を渡し
内野は金貨4枚を神山に渡すと12万円を渡した
「不足分はフロント脇にATMがあるからそれを利用してね」
神山は洋子にマイナス分の徴収出来次第プラスの人に分けるように指示をした
「僕はフロントで清算をしてくるよ お願いしますね」
「は~い 分りました」
神山はフロントに行き事情を説明すると
「神山様 ありがとうございます そうしましたらすぐに計算をいしまして
パーティー会場に伺いますが如何でしょうか」
「う~ん ここで待つよ お願いします」
フロントは内藤のメンバー料金で計算をし神山に金額を提示した
プレー費がメンバー紹介でも24万円してコースで飲食した分が4万円
昼食代が15万円で合計43万円の支払いをした
会場に戻ると洋子が神山に
「スクラッチは終了ですよ」
「ありがとう こちらも清算を終ったよ ご馳走様でした」
「貴方こそご苦労様でした ありがとうございます」
パーティー会場は料理や飲み物が少なくなったので
「え~ 料理も少なくなりました 最後まで食べたら解散にしましょう
それでは 中締めを行いますので全員起立をお願いします 一本〆です
みなさん お疲れ様でした ありがとうございます
いよー ポン
ありがとうございます 次回も開催する予定です 是非参加してくださいね」
中締めが終ると亜矢子と由紀枝が神山の所にきて
「ありがとうございます 楽しかったわ
それから凄い賞品でビックリしています」
由紀枝はニコニコすると神山のほほにキスをし賞品を
重たそうに持ち会場を出た
亜矢子も
「楽しかったわ ありがとうございます
洋子さんと一緒に廻れてよかったわよ お疲れのところお疲れ様でした」
「うん 違う疲れだからね 大丈夫だよ
そうしたら悪いけれどタクシーでお願いしますね」
「ええ 分りました 又 来てね 待っています」
「うん 電話をするよ」
神山が亜矢子と挨拶を済ませるとアレックスJrが
「神山さん ありがとうございます 本当に楽しかったよ
それと 幹事 ご苦労様 次回はうちからもお手伝いを出しますよ」
「うん ありがとう 気を付けてね」
「ええ では失礼します」
アレックスジャパンの面々は神山にお辞儀をして会場を後にした
アルタの高橋が神山に
「山ちゃん ありがとうございます 楽しかった」
「孝ちゃん 残念だったね 次回はもっといいスコアで頑張ろうよ」
高橋の挨拶が終ると内野や田中が神山にお辞儀をして会場を後にした
会場に残っているのは神山ファミリー5人の女性と美佳だった
「さあ洋子 我々も帰りましょうか」
「そうね 早く帰ってお風呂に入りたいわ」
「そうだね 僕もビールを呑みたいよ
さあ 祐子 由貴 桃子 帰るよ カトリアーナ 帰るよ」
神山や女性達は不要になったダンボールや備品類を車に積んだ
クラブセットを車に積むと洋子に確認をした
「由貴 桃子 美佳ちゃんは上原でいいんだよね」
「ええ 私の方に乗せるわ」
「うん お願いしますね では帰ろうか」
神山は祐子とカトリアーナを乗せると洋子の車を見ていた
全員が乗り終わると神山の蒼いBMWはゴルフ場を後にした
洋子の運転する真紅のポルシェも蒼いBMWについていった
パーティー会場を出た由紀枝はタクシーを待っていると亜矢子がきた
「由紀枝さんお疲れ様」
「亜矢子さんこそお疲れ様でした そうそう良かったら一緒のタクシーに
しませんか 今日はタクシーが少ないそうですよ」
「そうしたら一緒でも構わないかしら」
「ええ 私のマンション経由でいいでしょ」
「そうね お願いします」
二人はフロントで呼んで貰ったタクシーに乗ると亜矢子が
「由紀枝さん 改めておめでとうございます 素晴らしいわね」
「亜矢子さんだって素晴らしいスコアじゃないですか
私のはまぐれですよ ハンデで救われただけですよ
前半は42といいスコアを出しましたが後半は45でしょ まぐれです」
「でも まぐれでもいいスコアよ 私も洋子さんも82を出した事が無いから
凄く嬉しいのよ 由紀枝さんと5打差でしょ もうハンデは一緒ね」
「そんな~ まだ2つや3つはありますよ だって40は出せないですよ」
「ふふふ 練習よ」
「だめだめ でもあのクラブは凄くいいですね
洋子さんと亜矢子さんって同じ位飛ばすんですか」
「そうね 殆ど一緒かしら でもねお互いホール毎に攻め方が違うから
単純に比較は出来ないけれど一緒かしら
でも由紀枝さんの方が飛ばすでしょ 洋子さんがっかりしていたわ
本人はドラコンのつもりだったのに由紀枝さんや祐子さんに抜かれたって」
「でも本当に1mとか5mの世界ですよ 抜いてもそんなところですよ
それより祐子さんも飛ばしますね 私のボールが抜かれましたよ
そうそうカトリアーナが飛ぶ時と飛ばない時があるので驚きましたよ」
「どうしたの?」
「ええ私もですが まだクラブに慣れていないと思いますよ
昨日 東京で練習をしたときにもナイスショットしたあとにミスショットとか
勿論 私も出ますけれどカトリアーナはハッキリしていましたよ」
「そうなの そんなにハッキリとわかるの ふ~ん」
「でも 私たちより若いから次回は怖いですね」
「そうね スイングを見ていても飛ばしそうだったわ いやな相手だわ」
「ええ そうそう亜矢子さん 私のマンションのすぐ傍にゴルフ練習場が
出来まして 私 会員になりました 時間を作って一緒にいきましょうよ」
「そうね どちらかが休みで翌日公休だと一緒に出来るわね」
「ええ でも 帰りが大変か~」
「大丈夫よ 車を買ったから大丈夫よ」
「そうそう 何を買ったんですか」
「マーチよ」
「私と一緒ですね ちょっとしたお買い物に便利ですよね」
「ええ 扱いやすいし値段も手ごろだし 買いました ふふふ」
「そうしたら早速スケジュールを見ていける日を決めましょうよ」
「そうね 80を切れるように頑張るわ」
「わぁ~ 凄いわ 私はまだまだ80の前半で廻れるように練習です」
「あのクラブだと確実に5つ違うわね ロングが狙えるでしょ
長いパー4も狙えるでしょ だから計算すると6つか7つ違うわよ」
「そうそう 私もそれでミスショットをしたんですよ
狙えるところまで飛ぶのはいいんですが その後が悪いから駄目ですね」
「そうでしょ 狙えるところまで飛ぶから余計に力むわね
後は精神面を鍛えるのね 私もミスをしないように頑張るわ
ねえ 話は違うけれど アルタの高橋さん どうしたの?」
「ええ 午前中から私たちの胸を見ていて厭らしいのが度を越したんです
お昼の時も話を聞いていないで 私とカトリアーナの胸ばかりみていて
ナタリーさんも横からそれとなく覗かれていたんですよ」
「まあ そうなの いい迷惑ね 私 お風呂から出てクラブを確認しに
キャディー室まで行ったら3組のキャディーさんが他のキャディーさんと
話していてね 男性一人だと大変だわって そんな事を話していたのよ
それでどうしたのか聞くと 女性の方がお尻を見せたりして男性を
挑発していたと言っていたからおかしいと思ったの
だってナタリーさんは ほら余り親しくないのに一緒に行動したわけでしょ」
「ええ ラインを読んでいる時もスカートの中を覗いているんですよ
いやらしい目でニヤニヤしていて それでカトリアーナが耳打ちしてくれて
カトリアーナもラインを読んでいる時に覗かれたと言いまして
だったら高橋さんがパッティングの時にお尻を見せて踊りを
しましょうって事ですよ もう本当にいやだわ」
「そうだったの 神山さんには報告した?」
「いいえ まだですよ」
「電話があったら話しなさいね」
「ええ でも今夜 カトリアーナは赤坂なので話しますよ きっと」
「そうなの いいわね学生さんは 羨ましいわ」
「ほんと羨ましいですね」
アレックスジャパンの面々はパーティー会場を出るとジャックが運転する車で
ゴルフ場を後にした
御殿場ICから東名高速道路に入るとジャックがJrに
「どうしたんですか 午後からスコアが乱れて」
「う~ん 色々とあってね それで乱れたよ」
「午後のプレーが始まる時に洋子さんと神山さんが話していましたけれど
社長 知らない女性と一夜を過したんですか?」
「えっ なんで、、、」
「ええ 洋子さんは社長が白状したとはっきりと言っていましたよ」
「う~ん ねえみんな 内緒にしてくて お願いします」
後ろに座っている涼子とナタリーは顔を見合わせナタリーが
「勿論 秘密にしますよ でないと会社が潰れますからね ふふふ
でもね 口止め料って高いでしょ ねえ涼子さん」
「ええ秘書ですから内緒にしますよ でもね~ 相当高いですよ
副社長 どうですかね 一人10万円ですかね」
「涼子秘書 もう少し高くてもいいでしょ アメリカでは100万円出しても
安いくらいですよ まあ出産を控えているので一人50万円にしましょうか」
「副社長 そうですね Jr 聞きましたか 3人に50万円ずつ
勿論 現金ですよ お願いしますね」
「おいおい なんでそんなに苛めるの もう」
「Jrが悪いんでしょ 誘われても行かなければいいでしょ
それといってもそこだけにして部屋に連れ込まなくてもいいでしょ」
「う~ん わかった 本当に内緒にしてください でないと離婚ですよ」
アレックスJrはバッグから150万円を出して後ろに居る涼子に渡した
「涼子 本当に内緒だからね お願いしますね」
「ふふふ いいわよ あと欲しい物があるんだけどな~
そうしたら確実に内緒になるかな~」
「そうよね 私もあのクラブセットを欲しいわ ねえあなた」
運転中のジャックは言葉を濁らせたが
「社長 この際 買って頂くと100%安心な秘密になりますよ」
「そうそう アレックスチームが最新モデルや新作のファッションを着て
宣伝しなければいけないのに 今日は反対だったでしょ
ここはクラブやウェア上下含め揃えて頂くと100%完全な秘密になります」
Jrは考えた末に
「分りました 月曜日に揃えますよ しかし絶対に秘密にしてくださいね」
涼子とナタリー ジャックはニコニコ笑って
「お願いしま~す 楽しみにしています ねえ涼子 ナタリー」
「ええ 月曜日が楽しみだわ」
こうしてアレックスJrは3人にクラブセットからウェアを
プレゼントする事になった
ナタリーが涼子に
「ねえアルタの高橋さんって知っている?」
「いいえ 初めてお目にかかりましたけれど なにか?」
「ええ 朝から私や由紀枝さん カトリアーナさんの胸や
グリーンでラインを読む時にスカートの中をニヤニヤして見ているのよ
ほらラインを読む時って片膝を立てて構えるでしょ」
「ええ 分ります でも立っている人からだと見えないでしょ なかまで」
「そうね多分 でもいやねえ」
「それでどうしたんですか」
「16番の時かしら 高橋さんがパットをする時構えるでしょ
そのとき由紀枝さんとカトリアーナさんと私とでお尻を見せて
プリプリダンスをしたの そうしたら崩れたわ 効果覿面よ
それまで2パットで抑えていたのに5パットや4パットよ」
「まあ お尻を見せたんですか 凄いですね」
「ええカトリアーナさんも由紀枝さんも積極的で 私が参加しないと
ほら女性の仲間意識ってあるでしょ だから私も思い切って参加したの」
「へぇ~ 由紀枝さんってそんなに積極的ですか~
私はカトリアーナの方が積極的だと思ったけど
でも仲がいいですよね あの2人だけじゃなくて
田所さん桜川さん由紀枝さん由貴さん みんなそれぞれ違う職場なのに
なにか家族みたいな雰囲気を持っていますね」
「ええ 私の組は由紀枝さんとカトリアーナさんだけれど
本当に姉妹みたいに話をしていたわ 羨ましいわ」
「何があるんだろう 分らないわ」
その話を聞いていたJrが
「そうそう 亜矢子さんと洋子さんって姉妹じゃないの
ティーグランドでハッとしたんだよ
構えているときの目付きや振り抜いた後の顔つきがそっくりだし
フェアウェイでも二人でよく笑っていたよ きっと姉妹だよ」
「そう言われれば似ているわね ねえ涼子さんどう思う?」
「う~ん 姉妹といえば姉妹だし 違うといえば違うような気がしますね
私は亜矢子さんと洋子さんだけではなくて みんな似ているように思えます」
「そうね そう言われれば顔つきや体型だけじゃなくて
もっと深いところで似ているわね みんな美人で可愛くて
だからお昼の時に由紀枝さんとカトリアーナさんが
神山さんのテーブルに行ったのね その時に誰が誰だか分らなかったわ」
「そんなに神山さんて人気があるんだ~」
「神山さんの席に行った二人はニコニコして話をしていたわ
それからほら今朝のクラブの件 きっと神山さんが買ったのよ みんなに」
「でもなんで?」
「分らないわ 神山さんって独身でしょ」
「ええ多分」
「そうしたらどうなのかしら でもねえ 女性だとすぐに分るから」
「えっ何がですか?」
「例えばよ 洋子さんや亜矢子さん由紀枝さん由貴さん達が神山さんと
関係しているとしても、、、隠す訳にいかないし 逆に分れば
いやな思いをするでしょ ゴルフどころじゃないわよ」
「えっ 神山さんがあそこの女性全員と関係しているんですか
まさか だってそんな事をしたらあんなに仲良くしていないでしょ」
「そうよね だとしたらなにかしら あ~分らないからやめましょう」
「ええ 仲がいい事は良い事ですから 余り考えないほうがいですよ」
「そうね そうしましょう でも気になるわね、、、」
真紅のポルシェに乗っている美佳が洋子に
「洋子さん 由貴さんや桃子さんと仲がいいですね」
「そうかしら ほら大学の先輩後輩だからでしょ ねえ由貴さん」
「ええ 話せる先輩がこんな近くに存在しているなんて幸せよ ねえ桃子」
「そうですよ よく話 よく食べて よく呑んで いい先輩だわ」
「ふふふ ありがとうございます 何もでないわ
早く帰ってお風呂に入るわ 明日もお仕事だから」
「へぇ~ 先輩大変ですね」
「ええ でも楽しいわね お仕事は楽しくしないと疲れるわね」
「へぇ~ それだけの関係ですか 洋子さんは、、、」
「えっ なんで?」
「ええ なにかもっと強い絆っていうか そういうのを感じるんですよ」
「へぇ~ そうなの 普通の先輩後輩よ そう言う関係ね」
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