「はい タレより塩が美味しかったです」
「そうだね 僕も最初はタレを食べていたけど 日本酒が進むと
塩のほうが上手く感じたね」
「ほら 先輩 塩でしょ」
「テツ この間言っただろ タレを分らなければ塩は無理なの
もう なに聞いているんだ 高橋さんだって言ってたじゃないか」
「おいおい 屋敷君を苛めるなよ 翔だって去年確か塩が上手いって
言っていなかったけ うん言っていた」
「ふぁ~先輩 やだな 格好つけて」
「テツ 格好じゃないよ 今年はタレが美味かったんだって
先輩 去年の話はなしですよ もう」
3人は大笑いして焼肉屋に入ると日曜日なのに結構込んでいた
席を見渡すと鈴や装飾の高橋もアルバイトと来ていて神山を見つけると
近寄ってきて
「山ちゃん おめでとうございます 凄いねしかし アルタの常務
アレックスジャパンの最高責任者とは」
すると杉田が
「高橋さん もう一つあるんだ」
「翔ちゃん なに」
「へへへ 東都食品の最高責任者です」
「えっ あの 東都食品の最高責任者 で・す・か、、、」
「わかった 高橋さん 凄いでしょ 僕の先輩は」
「うん へぇ~おめでとうございます」
高橋はお辞儀をしてアルバイトのいるテーブルに戻った
神山は今までお世話になった高橋に
「翔 これを高橋さんに渡して来てくれ 今までありがとうって」
神山は1万円札を杉田に渡し屋敷と食べ物を選んでいると杉田が戻ってきて
「ありがとうございます って言っていました」
「わかった 翔 屋敷君と選びなさい 最初はビールだな」
神山はウエイトレスを呼んで大ナマを3つ注文した
「先輩 選びました」
そう言ったのでウエイトレスを再び呼んで注文したが
野菜類と魚介類が無いのでメニューを見ながら注文した
ビールが来ると3人で乾杯して
「屋敷君 翔はきつい事ばかり言うけれど心は優しい兄貴だよ」
「はい ありがとうございます」
「テツ もっと言い方があるだろう そうですね
よく 教えてもらっています とか」
「ええ よく教えてもらっています」
「まだ 日にちが浅いから慣れるのは大変だと思うよ
だけど 倉さんも優しいし のびのびとやったら良いよ」
「なっ だから言っただろ 焦るなって ねえ先輩テツが今日も
中元の事で悩んでいるんですよ 聞いたらここが分らないとか
現場に出なければ分らない事を悩んでいるんです だから
焦らないで現場で一つ一つ覚えるしかないって そうしたらテツは
よけい悩んじゃったんですよ」
「そうか 屋敷君 まず現場だ ここのデザイナーは現場に適した
デザインをしていかなければ辞めたほうがいい
勿論 今までのノウハウは有るけど有って無いようなものさ
僕もそうだし 翔だってそうだ 逆に催事課に来たばっかりで
デザインが出来たら驚くね僕は 最低3年は我慢して翔の
やる事を真似ていれば出来るよきっと 翔だって僕が来る前の
デザイナーの勉強をしてこれだけになったんだ 焦らないねっ」
「はい 分りました 焦らないで頑張ります」
話している間に翔が焼肉を焼いていて出来たところから神山の
取り皿に盛ってくれていた
「翔 お肉は自分達で食べなさい 僕は野菜と魚介類を食べるから」
「はい 先輩よく食べるのにどうしたんですか 今夜は」
「うん 昼間に こんな分厚いステーキを食べた」
「ふぁ~ いいな 食べたいな テツ」
「ええ 羨ましいです」
「直ぐに食べられるよ 翔だってもう直ぐ課長だ そうしたら
小谷さんと結婚だ なっ」
「駄目です その話は テツは知らないから 駄目です もう」
「そうか 良いじゃないか 話したって」
「だって まだ手も繋いでいないんですよ だから駄目です」
「先輩 手も繋いでいないんですか 純ですね 意外と」
「もう 先輩がバラすから もう 絶対に秘密にしたかったのに」
「いいじゃないですか そんな先輩って好きです」
「うるさい 早く食べろ まったく もう」
神山は若い時は何でも出来ると思って羨ましく思った
「ところで 翔 翔はスーパーカーをどう思う 憧れとか」
「ええ 先輩のフェアレディーZは絶対に欲しいし あと
ランボギーニもいいし この年になっても憧れですね」
「屋敷君は」
「ええ 勿論憧れは有ります あの曲線美は素敵で素晴らしく
よく考えられた曲線で空気抵抗も最小限に押さえていますよね」
「そうか 広場にスーパーカーがあったらシートに座りたいかな」
杉田と屋敷は口をそろえてニコニコして答えた
「勿論 座ります」
神山は御殿場アウトレットにスーパーカーをなんとしても
飾って皆に喜んでもらいたいと思った
小さい子には運転席であの感動を与えてみたいと思った
「先輩 どうですか あのフェアレディーZは」
「うん 今日も東名を走ったけど大丈夫だよ 気持ち良いよ」
「何キロ出すんですか」
「うん 今のところ210かな」
「へぇ~ 210 凄いですね いいなほしいな なっテツ」
「ええ フェアレディーZって フロントが長い分安定しているんですよね」
「うん 結構 安定しているよ ハンドルがぶれない」
話しているうちに杉田がいつのまにか日本酒を頼んでいて自分で注いでいた
「翔 明日は」
「ええ 出勤です」
「そうしたら その日本酒でお終いだ いいね」
「えっーもう一本来ます 済みません」
「わかった 僕は翔を送らないからね」
「もう 分りましたって」
杉田は少し酔ってきたのか ろれつが可笑しくなった 神山は
「じゃあ 最後にご飯を食べるよ」
神山は消化がいい中華茶づけを3人分頼んだ
屋敷は翔と一緒の量を呑んでいるが平気だった
3人が食べ終わり外に出ると気持ちのいい風がふいていた
翔だけが少し酔っていて屋敷が心配していた 神山が
「屋敷君 家は何処?」
「ええ 先輩と同じ板橋です」
「そうか そうしたらこれで送って下さい」
神山は財布から1万円札出して屋敷に渡した
「はい ありがとうございます では失礼します」
「うん 明日は休むなよ 気を付けて」
そう言い2人の若者と別れ神山はタクシーで上原に帰り部屋に戻った
洗濯機から脱水されたものを出して浴室に干した
神山は冷蔵庫から地ビールを出しタバコを吹かしながらぼんやりした
時計を見ると23時30分を廻っていた神山は携帯電話を見ると
誰からも電話が掛かってきていなかったので祥子に電話をした
呼び出すが繋がらないので多分みんなと食事だと思った
神山は少し疲れたので 湯船に湯を張ってゆっくりと浸かった
5月4日 月曜日 晴れ
昨夜はあれから誰からも電話が無かったのですぐに寝ることが出来た
神山は目覚ましで起きて熱いシャワーで体をしゃきっとさせた
祥子からの連絡が無いのでどうしたのかと思ったがそのままにした
昨日書いたスケッチを見直してバッグに入れた
時計を見ると8時になっていたので洋子に電話をした
「神山ですが おはよう」
「はい 洋子ですおはようございます」
「これから出るけど 大丈夫? もし大丈夫なら迎に行こうか」
「ふぁ~嬉しいわ そうしたら 代々木の駐車場でいい?」
「うん わかった それでは」
神山はアルタの高橋が早く来るのでなるべく早く行きたかった
仕度をして部屋を出る時に祥子から電話があった
「私です ごめんなさい 電話を貰っていて」
「うん いいよ」
「それと 今朝は何もしていないの ごめんなさい
それから今夜仕事が終ったら実家に帰り6日の夜帰ってきます
ごめんなさい 本当に」
「うん 僕はこれから出かけるから気にしないで では」
神山はたまにはしょうがないと思った
貴婦人を駐車場から出して代々木のマンションへ向った
駐車場に洋子はいなかったが多分ロビーだろうと思って行くと
洋子はニコニコして抱きついて来た
「おはようございます お元気ですか」
そう言って神山のおちんちんをポンと叩いた
「もう 朝から」
神山と洋子は貴婦人に乗り込むと月曜の朝なので車が込んでいた
すいすいと車をすり抜けて銀座に着き車をホテルの地下駐車場に止めた
「やっぱり 車の中 ニンニク臭いわね あとで消臭剤も買いますね」
「うん 気が付かなかった お願いします」
神山は次長室へ行って荷物を置くと洋子の帰りを待った
洋子はコンビニでサンドイッチを買って部屋に戻った
「はい お待たせしました」
神山は洋子から受け取るとコーヒーを飲みながら食べて
「これ 昨日スケッチした分さ 見て」
「ふぁ~昨日見たのと又違うわね」
「うん まだ色々とアイディアが生まれると思うけどね」
神山は食べ終わると洋子に午前中アレックスジャパンの
アレックスJrと会うので時間調整を頼み上の部屋へ行った
Gプロジェクトにはすでに高橋が来ていて
「やあ山ちゃんおはようございます もう直ぐ終ります」
「早いね」
「ええ 配線や設定は鈴やさんの電気がすべてやってくれているから」
「うん それでこれがそのカードスキャン?次長室と違うね」
「ええ 機能は同じでも見た目で安くなってます」
扉を加工していた作業員が
「高橋さん 出来ました テストしてください」
そう言われ戸をカチと閉めて高橋のカードをスキャンさせ6桁の
暗証番号を入力すると扉が少し開いた
「孝ちゃん 次長室のように開かないんだ」
「ええ ここはこの位開けば充分でしょ 次長室のをつけると
高くなるんで節約しました」
「それで 午前中に荷物が運び込まれるわけですね」
「ええ 殆ど新品がきます 机が6台来てその分のPC プリンターは
大きいのが出力できるのが1台 会議テーブルと椅子 あと
ホワイトボードなんかも来ます」
「ここが一杯になるね」
「ええ しかし備品類の落とし込みをすると アルタの仕事場より
倍くらい余裕があって仕事はしやすくなります」
「机が6台と言ったけど」
「ええ 山ちゃんが座ったり 佐藤部長が座ったりと まあ無いより
あれば良いでしょう」
「まあ そうですね」
「そろそろ みんな来ますよ」
Gプロジェクトの部屋は次長室と同じ様に自動扉だが電話機を置いていない
誰かが部屋にいれば開放されていて誰もいなければ鍵が閉まっていて
カードを使わないと部屋に入れなくなっている普通の施錠方法だった
ざわざわとしたと思うと高橋が
「来ましたよ 選抜隊が」
ニーナ・ニーナブース担当 内野誠二 係長
鈴や食品ブース担当 田中幸三 係長
グラフィックデザイン担当 田辺和也 係長
見積もり資材関係担当 山下智弘 担当課長
4人は神山を見と
「おはようございます 常務」
「まあ くすぐったいから山ちゃんでいいよ」
神山は上野店にいる時から知っている皆が集まって懐かしかった
「孝ちゃん まだ時間有るね」
「ええ 大丈夫です」
「そうしたら 次長室で簡単に話そう」
「ええ お願いします」
神山は電話で洋子にこれから皆で次長室に行く旨を伝えた
階段を降りて次長室に入るとみんな一様に驚いた
「さあ 初めてで驚いたと思いますが 幸三ちゃんありがとう
さあ立っていないでソファーに座ってください」
洋子がお茶を用意し終わると
神山が現状打破のデザインコンセプトは余りにもあやふやな事を
認めた上で説明した
「まず 大人と子供の融合性 それと各ブースが持っている部分と
異業種の組み合わせ ここらへんで考えが纏まってきました
例えばこの部屋が奇抜なデザインで驚くが以外に落ち着くとか
非常に難しいと思います なぜならこの部屋は顧客を相手に考えていない
これからは顧客を考えなければいけない事を頭に入れて欲しい事です」
神山の説明を聞いて5人は大体予測していた事なので頷いて聞いた
「これはたたき台ですが ちょっと見てください」
神山はここ3日間書いたスケッチをみんなに見せると
「なるほど 楽しいですね」
みんながスケッチに見入っている時 神山が洋子にビールと言い
洋子が冷蔵庫から地ビールを出して皆に配りグラスに注いだ
「では 朝からですが Gプロジェクトの発足を祝って乾杯」
鈴や食品ブース担当する田中幸三から
「神山さん 僕のところは方向性が決まっていますか」
「幸三ちゃん まだ何も決まっていない 残念ながら
鈴や食品自体テナントにするかどうかハッキリしていないんだ
一応僕の頭にはあるけどね」
「はあ そうすると どうしようかな」
「うん?」
「ええ 今度の旅で食べる事を主眼に計画を立てているんですが」
「うん いいと思うよ そこで大人と子供の融合性を見つけてくれれば」
「はい 分りました」
「ここの直通は03-xxxx-2200なので 電話を下さい
あとはこの選抜隊のリーダーは高橋さん お願いします
アレックスジャパンを抱えていますが お願いします 以上ですが何か」
5人は今のところ何もないと伝えた
「和也ちゃん早速で申し訳ないけど Gプロジェクトのロゴを考えて欲しい」
「そうくると思って 2案用意しました」
「すごいね 見せて」
神山は田辺から出されたデザインを見た
2案共色々な場面で使えたが 躍動感のあるデザインに決めた
「実は僕もこの方が好きなんですよ 良かったです」
「うん これを使って部屋の扉につけよう」
田辺はバッグから部屋のプレートを出して
「これで良いですか?」
「おお 準備がいいね うんOKだよ では解散」
みんなが帰るところを神山は高橋に
「これからアレックスジャパンへ行ってきます
午前中掛かると思いますのでなにか会ったら携帯まで」
「了解です」
神山は洋子に何時が取れたか確認した
「ええ 10時30分にOKを頂きました」
「ありがとう では あと30分位あるね」
「ええ そうですね 青山は直ぐですし」
洋子はビールとかを片付けて神山の前を行ったり着たりした
片付け終わると
「今日はスーツが良いですね」
「うん その方がいいな」
洋子は何の警戒もしないでジャケットを脱いでGパンも脱いだ
パンスト姿になった洋子に神山は後ろから抱きついて
「洋子 元気になったぞ ほら」
「もう だめじゃない」
洋子は言葉では言ったが体は反応していて次長席に自分から行き
お尻を神山のおちんちんにこすりつけた
神山がパンスト越しに秘所を触るとすでに湿り気を帯びていた
洋子は振り向いてキスをしながら神山のジッパーを下げて
おちんちんを優しく触り始めGパンをさげて口でくわえ込んだ
だんだんと気持ちよくなり肉棒になると洋子は先程のように
お尻を向けて催促した
神山は最初はパンスト越しに肉棒を秘所に当てがい秘所を刺激していたが
洋子が両足をすぼめるとパンストのざらざらが肉棒を刺激して
「だめだ でるよ」
洋子は
「いいわよ 出しても」
そう言い肉棒の先を手で刺激すると神山はあっけなく発射してしまった
洋子の手とパンストは神山の体液でべとべとになったが洋子が
「美味しいわね なにか独特よ」
そう言い手についた体液をなめて綺麗にした
「パンストって こんなに気持ちが良いとは初めてだよ」
「ふふふ 刺激になったでしょ」
「うん でも」
「ええ 男を喜ばせる事を勉強したもん 外国の参考書よ」
「へぇ~、、、外国ね」
「ほら ちじんだのを早くしまいなさいよ」
洋子はおちんちんの先にまだ残っている体液を綺麗に舐めて
付け根をぎゅっと締めて先端に動かすとまだ出てきたので
それも舐めて
「ねっ こうやってまだ残っているのよ尿管に だから綺麗にするわけ」
「そうか それで下着に残るんだね」
「ええ わかった? だからこの方法を知らない男は浮気すると
みんな相手の女性に分ってしまう訳なのよ 下着が汚れていれば一発ね」
「ありがとう 僕も分った」
「ええ 分ったけど 私も勉強をしていなかったから言えなかったわ」
「そうなんだ ごめん」
「もう済んだ事だし どうせ亜矢子さんでしょ いいわよ」
洋子はそう言って汚れたパンストをビニール袋に入れて
分らないようにゴミ箱に捨て新しいパンストに穿き替えた
神山もGパンを穿いて先日アレックス氏から貰ったブレザーを羽織った
洋子がその姿を見て
「あなたは何を着ても似合うわね 素敵よ」
そう言い軽くキスをし部屋をでた
神山と洋子は車をホテルの地下駐車場からだして
青山のアレックスジャパン本社へ向った
直ぐに着いて駐車場に入ると外車がずらりと並んでいた
神山は空いている所を探し駐車し受付に行った
受付嬢が神山のブレザーを見て起立をした
「神山様 いらっしゃいませ 社長室でございますね」
「うん そうだ」
そう言うと受付嬢がエレベーターを呼び来ると一緒に社長室まで案内した
最上階には社長室 副社長室 秘書課 人事課などが入っている
フロアで最初 副社長のボーンに会おうと思ったが
「只今 商談中です」
受付嬢が顔を紅潮させて言っているので 秘書課の女性に聞くと
顔を伏せて同じ答えが返ってきた
誰と商談しているのか聞く権利があると言うとはっきりと言わないで
「ええ 只今商談です」
全然 答えになっていないので神山はその商談中の副社長室に入った
ボーンはビックリして神山を見て交わっていた女性もおどおどした
「なんだ ボーン これが仕事か」
「いや 纏めている所だ なんで入ってくる」
「ばかだな このブレザーが分らないか」
「ふざけるな 大人しくしていれば」
ボーンは女性をどかすと神山に殴りかかってきた
神山はどうしょも無い相手だったが相手をする事にした
ボーンは素手では勝てないと判断してナイフを引出しからだして構えた
副社長室の周りには人垣が出来た その中にアレックスJrも来ていて
「辞めろ ボーン 警察に言うぞ 辞めろ」
神山が
「アレックスJrさん こいつは私に刃物を見せた時に首になった
いいか 首だ」
ボーンは神山に突進したが上手に体を反らしてよけ相手の刃物を
叩き落して投げ技を使ってボーンを投げ飛ばした
ボーンは投げられたあと動けなかったが神山は
ボーンの腹に思いっきり突きを入れて気絶させた
神山は皆に
「このことは会社のイメージを悪くする 悪夢を忘れて欲しい
さあ 仕事をしなさい いいですね 絶対に話しては駄目です」
周りにいた社員はボーンの事より神山の凄さに圧倒されていた
アレックスJrが
「神山さん ありがとうございます 実は私も手におえなくて
困っていた所です 助かりました」
話している時 ボーンが気がつき又ナイフで襲ってきたので
神山はけりを顎に入れてぼぎと音がしたと思うと
口から血を出した
「ボーン 一度ではなく二度もナイフで私を殺そうとした
貴様は 本国アメリカナで処罰を受けろ」
そう言い神山はボーンを動けないようにして
先日アレックス氏に紹介されたアメリカナ大使館の高官と話をした
「神山さん そんな酷い目にあったのですか 話は分りました
日本の警察ではなくCCAを向わせ強制送還します」
「ありがとうございます こんな形でお話をさせて頂き
大変申し訳ないです」
「とんでもない アメリカナ国民として恥ずかしい事です
神山さんのこの話は全部録音しています
あと 周りにいた人の証言を聞きますので協力をお願いします
時間は掛かりません 見ていた人を確保してください」
神山は全てをアレックスJrに話し皆に
「これからボーンをアメリカナに強制送還する手続きを大使館関係者が
ここに来る それまで普段どおり仕事をしてください」
皆はほっとしたのか席に戻った 神山が
「ここで起きた事を大使館関係者の方が聞きにきます 落ち着いた
対応をお願いします それから部屋から出ないように 以上」
神山はアレックスJrと話を進めた
「助かりました ありがとうございます」
「良かったですね Jr」
「ええ あいつはごろつきで仕事なんて何もしなかった
でも私の弱みを握りゆすって副社長になったんです」
「さあ これで邪魔者は居なくなったんだ これからやり直そう」
アレックスJrに随分といい車が一杯あるが誰のだと聞くと
ボーンが会社名義で買ったものだと言うので
「そうか そうしたらあの車を御殿場アウトレットで使う」
神山は部屋から見える駐車場の車を指示して結局 フェラーリーや
カウンタックなど3台のスーパーカーを確保した
神山はそれ以外のBMWやベンツなど高級車はJrの一台を除いて
全部下取りに出すよう命じた
Jrは直ぐに財務課に行って神山に言われた車を処分するように指示した
神山は社長室や副社長室が豪勢なつくりになっているのこれも
不要と考えアルタに電話をして誰か至急来るよう命じた
Jrの下で動ける人材が欲しかったので誰かいるかと尋ねると
財務部長をしているジャック へリントンを指名した
神山はジャック へリントンを呼んでくるよう指示し秘書課や人事課
このフロアの全員を集めた
ジャック へリントンが神山のところに来ると
「今日 この時間から ジャック へリントンを副社長と任命する
最高責任者 神山龍巳 以上」
神山は即座に決めたものだからジャック へリントンは信じられないと
Jrに聞いたが
「神山さんはこのブレザーを着ている 最高責任者だ 頑張ろう」
ジャック へリントンは神山に
「ありがとうございます 助かりました ボーンには私も嫌気がさしていた
これからはアレックスジャパンのために頑張ります」
神山とJr ジャック へリントンと3人で硬い握手をした
洋子がこの事をメモにしていたので直ぐに傍のタイプで文章を作り
3人に見せた
神山は
「うん OK では ここに3人のサインをしよう」
契約書はボーンの退職 傷害事件 ジャック へリントンの副社長
を社長のアレックスJrと神山が認めること
立会人で洋子が日時と自分のサインをした
4人がそれぞれサインして原本は神山が預かった洋子に
「これをコピーして 2人に それからアメリカのアレックス氏にFAX」
「はい 分りました」
洋子は知らない社員をてきぱきと動かし仕事をした
営業部門は日本人が多いが中枢機関は外国人と日本人の割合は半々だった
そんな中で上手に英語を話し自分の味方につけ仕事を進めている洋子に
アレックスJrやジャック へリントンは驚いていた 洋子が
「はい 出来ました」
コピーを二人に渡すと神山はジャック へリントンに
「ジャック 私の秘書で 洋子と言う 苛めるなよ アレックス氏に
怒られるからね」
「分りました 凄く魅力的で美しい 僕の嫁より少し綺麗だ」
そう言ってジャック へリントンは人事課に勤務している夫人を呼んだ
アレックス夫人も元モデルで美しかったが ジャック夫人も
モデル並に美しく綺麗な女性だった 神山が手の甲に軽くキスをして
「これからは私と働く事になった 寂しい時があると思うが我慢して欲しい」
と 言って神山は
「Jr 夫人を秘書にしてはどうか」
「おお それはいいアイディアです そうしましょう
そうすれば 何時も一緒に行動できるしグッドです」
神山は洋子にまた契約書を頼んだ
ジャック へリントンは嬉しくて夫人と熱いキスをした
周りの社員から指笛や拍手が沸き起こった
洋子は出来上がると神山がOKを出し
神山 Jr ジャック 夫人 のサインと立会人洋子のサインをし
原本は神山が預かりコピーを皆に渡した
そうしている間にCCAが来て ボーンの身柄引取りと簡単な
事情徴収が行われた 神山はボーンに対し 傷害事件による
副社長解雇処分を洋子にタイプしてもらい
Jr 神山 ジャック CIA ボーン 立会人洋子のサインをし
原本は神山が預かり皆にコピーを渡した 洋子は早速夫人の
秘書就任とボーンの解雇処分の書類をアレックス氏にFAXした
CCAによると多分刑務所から一生出られないと言っていた
「なぜ?」
「アレックス氏がそうするだろう 力があるよ」
ウインクして答えた
CCAが帰るとフロアは静かになり普段の仕事に戻った
入れ替わりにアルタの設計が2人来て神山に挨拶をした
神山は二人に皆から見える部分はガラス張りにして欲しい事と
部屋の大きさを従来の半分でいい事など注文した
社長や副社長には秘書が付いているが仕切りはしないで考える事など伝え
Jrやジャックに説明してOKを貰った
.