2013年4月28日日曜日

薔薇 7 - 32 Vol. 2



「はい タレより塩が美味しかったです」
「そうだね 僕も最初はタレを食べていたけど 日本酒が進むと
塩のほうが上手く感じたね」 
「ほら 先輩 塩でしょ」
「テツ この間言っただろ タレを分らなければ塩は無理なの 
もう なに聞いているんだ 高橋さんだって言ってたじゃないか」
「おいおい 屋敷君を苛めるなよ 翔だって去年確か塩が上手いって
言っていなかったけ うん言っていた」
「ふぁ~先輩 やだな 格好つけて」
「テツ 格好じゃないよ 今年はタレが美味かったんだって
先輩 去年の話はなしですよ もう」
3人は大笑いして焼肉屋に入ると日曜日なのに結構込んでいた
席を見渡すと鈴や装飾の高橋もアルバイトと来ていて神山を見つけると
近寄ってきて
「山ちゃん おめでとうございます 凄いねしかし アルタの常務
アレックスジャパンの最高責任者とは」
すると杉田が
「高橋さん もう一つあるんだ」
「翔ちゃん なに」
「へへへ 東都食品の最高責任者です」
「えっ あの 東都食品の最高責任者 で・す・か、、、」
「わかった 高橋さん 凄いでしょ 僕の先輩は」
「うん へぇ~おめでとうございます」
高橋はお辞儀をしてアルバイトのいるテーブルに戻った
神山は今までお世話になった高橋に
「翔 これを高橋さんに渡して来てくれ 今までありがとうって」
神山は1万円札を杉田に渡し屋敷と食べ物を選んでいると杉田が戻ってきて
「ありがとうございます って言っていました」
「わかった 翔 屋敷君と選びなさい 最初はビールだな」
神山はウエイトレスを呼んで大ナマを3つ注文した
「先輩 選びました」
そう言ったのでウエイトレスを再び呼んで注文したが
野菜類と魚介類が無いのでメニューを見ながら注文した
ビールが来ると3人で乾杯して
「屋敷君 翔はきつい事ばかり言うけれど心は優しい兄貴だよ」
「はい ありがとうございます」
「テツ もっと言い方があるだろう そうですね
よく 教えてもらっています とか」
「ええ よく教えてもらっています」
「まだ 日にちが浅いから慣れるのは大変だと思うよ
だけど 倉さんも優しいし のびのびとやったら良いよ」
「なっ だから言っただろ 焦るなって ねえ先輩テツが今日も
中元の事で悩んでいるんですよ 聞いたらここが分らないとか
現場に出なければ分らない事を悩んでいるんです だから
焦らないで現場で一つ一つ覚えるしかないって そうしたらテツは
よけい悩んじゃったんですよ」
「そうか 屋敷君 まず現場だ ここのデザイナーは現場に適した
デザインをしていかなければ辞めたほうがいい
勿論 今までのノウハウは有るけど有って無いようなものさ
僕もそうだし 翔だってそうだ 逆に催事課に来たばっかりで
デザインが出来たら驚くね僕は 最低3年は我慢して翔の
やる事を真似ていれば出来るよきっと 翔だって僕が来る前の
デザイナーの勉強をしてこれだけになったんだ 焦らないねっ」
「はい 分りました 焦らないで頑張ります」
話している間に翔が焼肉を焼いていて出来たところから神山の
取り皿に盛ってくれていた
「翔 お肉は自分達で食べなさい 僕は野菜と魚介類を食べるから」
「はい 先輩よく食べるのにどうしたんですか 今夜は」 
「うん 昼間に こんな分厚いステーキを食べた」
「ふぁ~ いいな 食べたいな テツ」
「ええ 羨ましいです」
「直ぐに食べられるよ 翔だってもう直ぐ課長だ そうしたら
小谷さんと結婚だ なっ」
「駄目です その話は テツは知らないから 駄目です もう」
「そうか 良いじゃないか 話したって」
「だって まだ手も繋いでいないんですよ だから駄目です」
「先輩 手も繋いでいないんですか 純ですね 意外と」
「もう 先輩がバラすから もう 絶対に秘密にしたかったのに」
「いいじゃないですか そんな先輩って好きです」
「うるさい 早く食べろ まったく もう」
神山は若い時は何でも出来ると思って羨ましく思った
「ところで 翔 翔はスーパーカーをどう思う 憧れとか」
「ええ 先輩のフェアレディーZは絶対に欲しいし あと
ランボギーニもいいし この年になっても憧れですね」
「屋敷君は」
「ええ 勿論憧れは有ります あの曲線美は素敵で素晴らしく
よく考えられた曲線で空気抵抗も最小限に押さえていますよね」
「そうか 広場にスーパーカーがあったらシートに座りたいかな」
杉田と屋敷は口をそろえてニコニコして答えた
「勿論 座ります」
神山は御殿場アウトレットにスーパーカーをなんとしても
飾って皆に喜んでもらいたいと思った 
小さい子には運転席であの感動を与えてみたいと思った
「先輩 どうですか あのフェアレディーZは」
「うん 今日も東名を走ったけど大丈夫だよ 気持ち良いよ」
「何キロ出すんですか」
「うん 今のところ210かな」
「へぇ~ 210 凄いですね いいなほしいな なっテツ」
「ええ フェアレディーZって フロントが長い分安定しているんですよね」
「うん 結構 安定しているよ ハンドルがぶれない」
話しているうちに杉田がいつのまにか日本酒を頼んでいて自分で注いでいた
「翔 明日は」
「ええ 出勤です」
「そうしたら その日本酒でお終いだ いいね」
「えっーもう一本来ます 済みません」
「わかった 僕は翔を送らないからね」
「もう 分りましたって」
杉田は少し酔ってきたのか ろれつが可笑しくなった 神山は
「じゃあ 最後にご飯を食べるよ」
神山は消化がいい中華茶づけを3人分頼んだ
屋敷は翔と一緒の量を呑んでいるが平気だった
3人が食べ終わり外に出ると気持ちのいい風がふいていた
翔だけが少し酔っていて屋敷が心配していた 神山が
「屋敷君 家は何処?」
「ええ 先輩と同じ板橋です」
「そうか そうしたらこれで送って下さい」
神山は財布から1万円札出して屋敷に渡した
「はい ありがとうございます では失礼します」
「うん 明日は休むなよ 気を付けて」
そう言い2人の若者と別れ神山はタクシーで上原に帰り部屋に戻った
洗濯機から脱水されたものを出して浴室に干した
神山は冷蔵庫から地ビールを出しタバコを吹かしながらぼんやりした
時計を見ると23時30分を廻っていた神山は携帯電話を見ると
誰からも電話が掛かってきていなかったので祥子に電話をした
呼び出すが繋がらないので多分みんなと食事だと思った
神山は少し疲れたので 湯船に湯を張ってゆっくりと浸かった

5月4日 月曜日 晴れ
昨夜はあれから誰からも電話が無かったのですぐに寝ることが出来た
神山は目覚ましで起きて熱いシャワーで体をしゃきっとさせた
祥子からの連絡が無いのでどうしたのかと思ったがそのままにした
昨日書いたスケッチを見直してバッグに入れた
時計を見ると8時になっていたので洋子に電話をした
「神山ですが おはよう」
「はい 洋子ですおはようございます」
「これから出るけど 大丈夫? もし大丈夫なら迎に行こうか」
「ふぁ~嬉しいわ そうしたら 代々木の駐車場でいい?」 
「うん わかった それでは」
神山はアルタの高橋が早く来るのでなるべく早く行きたかった
仕度をして部屋を出る時に祥子から電話があった
「私です ごめんなさい 電話を貰っていて」
「うん いいよ」
「それと 今朝は何もしていないの ごめんなさい
それから今夜仕事が終ったら実家に帰り6日の夜帰ってきます
ごめんなさい 本当に」
「うん 僕はこれから出かけるから気にしないで では」
神山はたまにはしょうがないと思った
貴婦人を駐車場から出して代々木のマンションへ向った
駐車場に洋子はいなかったが多分ロビーだろうと思って行くと
洋子はニコニコして抱きついて来た
「おはようございます お元気ですか」 
そう言って神山のおちんちんをポンと叩いた
「もう 朝から」

神山と洋子は貴婦人に乗り込むと月曜の朝なので車が込んでいた
すいすいと車をすり抜けて銀座に着き車をホテルの地下駐車場に止めた
「やっぱり 車の中 ニンニク臭いわね あとで消臭剤も買いますね」
「うん 気が付かなかった お願いします」
神山は次長室へ行って荷物を置くと洋子の帰りを待った
洋子はコンビニでサンドイッチを買って部屋に戻った
「はい お待たせしました」
神山は洋子から受け取るとコーヒーを飲みながら食べて
「これ 昨日スケッチした分さ 見て」
「ふぁ~昨日見たのと又違うわね」
「うん まだ色々とアイディアが生まれると思うけどね」
神山は食べ終わると洋子に午前中アレックスジャパンの
アレックスJrと会うので時間調整を頼み上の部屋へ行った
Gプロジェクトにはすでに高橋が来ていて
「やあ山ちゃんおはようございます もう直ぐ終ります」
「早いね」
「ええ 配線や設定は鈴やさんの電気がすべてやってくれているから」
「うん それでこれがそのカードスキャン?次長室と違うね」
「ええ 機能は同じでも見た目で安くなってます」
扉を加工していた作業員が
「高橋さん 出来ました テストしてください」
そう言われ戸をカチと閉めて高橋のカードをスキャンさせ6桁の
暗証番号を入力すると扉が少し開いた
「孝ちゃん 次長室のように開かないんだ」 
「ええ ここはこの位開けば充分でしょ 次長室のをつけると
高くなるんで節約しました」
「それで 午前中に荷物が運び込まれるわけですね」
「ええ 殆ど新品がきます 机が6台来てその分のPC プリンターは
大きいのが出力できるのが1台 会議テーブルと椅子 あと
ホワイトボードなんかも来ます」
「ここが一杯になるね」
「ええ しかし備品類の落とし込みをすると アルタの仕事場より
倍くらい余裕があって仕事はしやすくなります」
「机が6台と言ったけど」
「ええ 山ちゃんが座ったり 佐藤部長が座ったりと まあ無いより
あれば良いでしょう」
「まあ そうですね」
「そろそろ みんな来ますよ」

Gプロジェクトの部屋は次長室と同じ様に自動扉だが電話機を置いていない
誰かが部屋にいれば開放されていて誰もいなければ鍵が閉まっていて
カードを使わないと部屋に入れなくなっている普通の施錠方法だった
ざわざわとしたと思うと高橋が
「来ましたよ 選抜隊が」
ニーナ・ニーナブース担当 内野誠二 係長
鈴や食品ブース担当 田中幸三 係長 
グラフィックデザイン担当 田辺和也 係長
見積もり資材関係担当 山下智弘 担当課長
4人は神山を見と
「おはようございます 常務」
「まあ くすぐったいから山ちゃんでいいよ」
神山は上野店にいる時から知っている皆が集まって懐かしかった
「孝ちゃん まだ時間有るね」
「ええ 大丈夫です」
「そうしたら 次長室で簡単に話そう」
「ええ お願いします」

神山は電話で洋子にこれから皆で次長室に行く旨を伝えた
階段を降りて次長室に入るとみんな一様に驚いた
「さあ 初めてで驚いたと思いますが 幸三ちゃんありがとう
さあ立っていないでソファーに座ってください」
洋子がお茶を用意し終わると
神山が現状打破のデザインコンセプトは余りにもあやふやな事を
認めた上で説明した
「まず 大人と子供の融合性 それと各ブースが持っている部分と
異業種の組み合わせ ここらへんで考えが纏まってきました
例えばこの部屋が奇抜なデザインで驚くが以外に落ち着くとか
非常に難しいと思います なぜならこの部屋は顧客を相手に考えていない
これからは顧客を考えなければいけない事を頭に入れて欲しい事です」
神山の説明を聞いて5人は大体予測していた事なので頷いて聞いた
「これはたたき台ですが ちょっと見てください」 
神山はここ3日間書いたスケッチをみんなに見せると
「なるほど 楽しいですね」
みんながスケッチに見入っている時 神山が洋子にビールと言い
洋子が冷蔵庫から地ビールを出して皆に配りグラスに注いだ
「では 朝からですが Gプロジェクトの発足を祝って乾杯」
鈴や食品ブース担当する田中幸三から
「神山さん 僕のところは方向性が決まっていますか」
「幸三ちゃん まだ何も決まっていない 残念ながら
鈴や食品自体テナントにするかどうかハッキリしていないんだ 
一応僕の頭にはあるけどね」
「はあ そうすると どうしようかな」
「うん?」
「ええ 今度の旅で食べる事を主眼に計画を立てているんですが」
「うん いいと思うよ そこで大人と子供の融合性を見つけてくれれば」
「はい 分りました」
「ここの直通は03-xxxx-2200なので 電話を下さい
あとはこの選抜隊のリーダーは高橋さん お願いします
アレックスジャパンを抱えていますが お願いします 以上ですが何か」
5人は今のところ何もないと伝えた
「和也ちゃん早速で申し訳ないけど Gプロジェクトのロゴを考えて欲しい」
「そうくると思って 2案用意しました」
「すごいね 見せて」
神山は田辺から出されたデザインを見た
2案共色々な場面で使えたが 躍動感のあるデザインに決めた
「実は僕もこの方が好きなんですよ 良かったです」
「うん これを使って部屋の扉につけよう」
田辺はバッグから部屋のプレートを出して
「これで良いですか?」
「おお 準備がいいね うんOKだよ では解散」
みんなが帰るところを神山は高橋に
「これからアレックスジャパンへ行ってきます
午前中掛かると思いますのでなにか会ったら携帯まで」
「了解です」
神山は洋子に何時が取れたか確認した
「ええ 10時30分にOKを頂きました」
「ありがとう では あと30分位あるね」
「ええ そうですね 青山は直ぐですし」
洋子はビールとかを片付けて神山の前を行ったり着たりした
片付け終わると
「今日はスーツが良いですね」
「うん その方がいいな」

洋子は何の警戒もしないでジャケットを脱いでGパンも脱いだ
パンスト姿になった洋子に神山は後ろから抱きついて
「洋子 元気になったぞ ほら」
「もう だめじゃない」
洋子は言葉では言ったが体は反応していて次長席に自分から行き
お尻を神山のおちんちんにこすりつけた
神山がパンスト越しに秘所を触るとすでに湿り気を帯びていた
洋子は振り向いてキスをしながら神山のジッパーを下げて
おちんちんを優しく触り始めGパンをさげて口でくわえ込んだ
だんだんと気持ちよくなり肉棒になると洋子は先程のように
お尻を向けて催促した
神山は最初はパンスト越しに肉棒を秘所に当てがい秘所を刺激していたが
洋子が両足をすぼめるとパンストのざらざらが肉棒を刺激して
「だめだ でるよ」
洋子は
「いいわよ 出しても」
そう言い肉棒の先を手で刺激すると神山はあっけなく発射してしまった
洋子の手とパンストは神山の体液でべとべとになったが洋子が
「美味しいわね なにか独特よ」
そう言い手についた体液をなめて綺麗にした
「パンストって こんなに気持ちが良いとは初めてだよ」
「ふふふ 刺激になったでしょ」
「うん でも」
「ええ 男を喜ばせる事を勉強したもん 外国の参考書よ」
「へぇ~、、、外国ね」
「ほら ちじんだのを早くしまいなさいよ」
洋子はおちんちんの先にまだ残っている体液を綺麗に舐めて
付け根をぎゅっと締めて先端に動かすとまだ出てきたので
それも舐めて
「ねっ こうやってまだ残っているのよ尿管に だから綺麗にするわけ」
「そうか それで下着に残るんだね」
「ええ わかった? だからこの方法を知らない男は浮気すると
みんな相手の女性に分ってしまう訳なのよ 下着が汚れていれば一発ね」
「ありがとう 僕も分った」
「ええ 分ったけど 私も勉強をしていなかったから言えなかったわ」
「そうなんだ ごめん」
「もう済んだ事だし どうせ亜矢子さんでしょ いいわよ」

洋子はそう言って汚れたパンストをビニール袋に入れて
分らないようにゴミ箱に捨て新しいパンストに穿き替えた
神山もGパンを穿いて先日アレックス氏から貰ったブレザーを羽織った
洋子がその姿を見て
「あなたは何を着ても似合うわね 素敵よ」
そう言い軽くキスをし部屋をでた
神山と洋子は車をホテルの地下駐車場からだして
青山のアレックスジャパン本社へ向った
直ぐに着いて駐車場に入ると外車がずらりと並んでいた
神山は空いている所を探し駐車し受付に行った
受付嬢が神山のブレザーを見て起立をした
「神山様 いらっしゃいませ 社長室でございますね」
「うん そうだ」
そう言うと受付嬢がエレベーターを呼び来ると一緒に社長室まで案内した
最上階には社長室 副社長室 秘書課 人事課などが入っている
フロアで最初 副社長のボーンに会おうと思ったが
「只今 商談中です」 
受付嬢が顔を紅潮させて言っているので 秘書課の女性に聞くと
顔を伏せて同じ答えが返ってきた 
誰と商談しているのか聞く権利があると言うとはっきりと言わないで
「ええ 只今商談です」

全然 答えになっていないので神山はその商談中の副社長室に入った
ボーンはビックリして神山を見て交わっていた女性もおどおどした
「なんだ ボーン これが仕事か」
「いや 纏めている所だ なんで入ってくる」
「ばかだな このブレザーが分らないか」
「ふざけるな 大人しくしていれば」
ボーンは女性をどかすと神山に殴りかかってきた
神山はどうしょも無い相手だったが相手をする事にした
ボーンは素手では勝てないと判断してナイフを引出しからだして構えた
副社長室の周りには人垣が出来た その中にアレックスJrも来ていて
「辞めろ ボーン 警察に言うぞ 辞めろ」
神山が
「アレックスJrさん こいつは私に刃物を見せた時に首になった
いいか 首だ」
ボーンは神山に突進したが上手に体を反らしてよけ相手の刃物を
叩き落して投げ技を使ってボーンを投げ飛ばした
ボーンは投げられたあと動けなかったが神山は
ボーンの腹に思いっきり突きを入れて気絶させた
神山は皆に
「このことは会社のイメージを悪くする 悪夢を忘れて欲しい
さあ 仕事をしなさい いいですね 絶対に話しては駄目です」
周りにいた社員はボーンの事より神山の凄さに圧倒されていた
アレックスJrが
「神山さん ありがとうございます 実は私も手におえなくて
困っていた所です 助かりました」
話している時 ボーンが気がつき又ナイフで襲ってきたので
神山はけりを顎に入れてぼぎと音がしたと思うと
口から血を出した
「ボーン 一度ではなく二度もナイフで私を殺そうとした
貴様は 本国アメリカナで処罰を受けろ」
そう言い神山はボーンを動けないようにして
先日アレックス氏に紹介されたアメリカナ大使館の高官と話をした
「神山さん そんな酷い目にあったのですか 話は分りました
日本の警察ではなくCCAを向わせ強制送還します」
「ありがとうございます こんな形でお話をさせて頂き
大変申し訳ないです」
「とんでもない アメリカナ国民として恥ずかしい事です
神山さんのこの話は全部録音しています
あと 周りにいた人の証言を聞きますので協力をお願いします
時間は掛かりません 見ていた人を確保してください」
神山は全てをアレックスJrに話し皆に
「これからボーンをアメリカナに強制送還する手続きを大使館関係者が
ここに来る それまで普段どおり仕事をしてください」
皆はほっとしたのか席に戻った 神山が
「ここで起きた事を大使館関係者の方が聞きにきます 落ち着いた
対応をお願いします それから部屋から出ないように 以上」

神山はアレックスJrと話を進めた
「助かりました ありがとうございます」
「良かったですね Jr」
「ええ あいつはごろつきで仕事なんて何もしなかった
でも私の弱みを握りゆすって副社長になったんです」
「さあ これで邪魔者は居なくなったんだ これからやり直そう」
アレックスJrに随分といい車が一杯あるが誰のだと聞くと
ボーンが会社名義で買ったものだと言うので
「そうか そうしたらあの車を御殿場アウトレットで使う」
神山は部屋から見える駐車場の車を指示して結局 フェラーリーや
カウンタックなど3台のスーパーカーを確保した
神山はそれ以外のBMWやベンツなど高級車はJrの一台を除いて
全部下取りに出すよう命じた
Jrは直ぐに財務課に行って神山に言われた車を処分するように指示した
神山は社長室や副社長室が豪勢なつくりになっているのこれも
不要と考えアルタに電話をして誰か至急来るよう命じた
Jrの下で動ける人材が欲しかったので誰かいるかと尋ねると
財務部長をしているジャック へリントンを指名した
神山はジャック へリントンを呼んでくるよう指示し秘書課や人事課
このフロアの全員を集めた
ジャック へリントンが神山のところに来ると
「今日 この時間から ジャック へリントンを副社長と任命する
最高責任者 神山龍巳 以上」
神山は即座に決めたものだからジャック へリントンは信じられないと
Jrに聞いたが
「神山さんはこのブレザーを着ている 最高責任者だ 頑張ろう」
ジャック へリントンは神山に
「ありがとうございます 助かりました ボーンには私も嫌気がさしていた
これからはアレックスジャパンのために頑張ります」
神山とJr ジャック へリントンと3人で硬い握手をした
洋子がこの事をメモにしていたので直ぐに傍のタイプで文章を作り
3人に見せた
神山は
「うん OK では ここに3人のサインをしよう」
契約書はボーンの退職 傷害事件 ジャック へリントンの副社長
を社長のアレックスJrと神山が認めること
立会人で洋子が日時と自分のサインをした
4人がそれぞれサインして原本は神山が預かった洋子に
「これをコピーして 2人に それからアメリカのアレックス氏にFAX」
「はい 分りました」
洋子は知らない社員をてきぱきと動かし仕事をした
営業部門は日本人が多いが中枢機関は外国人と日本人の割合は半々だった
そんな中で上手に英語を話し自分の味方につけ仕事を進めている洋子に
アレックスJrやジャック へリントンは驚いていた 洋子が
「はい 出来ました」
コピーを二人に渡すと神山はジャック へリントンに
「ジャック 私の秘書で 洋子と言う 苛めるなよ アレックス氏に
怒られるからね」
「分りました 凄く魅力的で美しい 僕の嫁より少し綺麗だ」
そう言ってジャック へリントンは人事課に勤務している夫人を呼んだ
アレックス夫人も元モデルで美しかったが ジャック夫人も
モデル並に美しく綺麗な女性だった 神山が手の甲に軽くキスをして
「これからは私と働く事になった 寂しい時があると思うが我慢して欲しい」
と 言って神山は
「Jr 夫人を秘書にしてはどうか」
「おお それはいいアイディアです そうしましょう
そうすれば 何時も一緒に行動できるしグッドです」
神山は洋子にまた契約書を頼んだ
ジャック へリントンは嬉しくて夫人と熱いキスをした
周りの社員から指笛や拍手が沸き起こった
洋子は出来上がると神山がOKを出し
神山 Jr ジャック 夫人 のサインと立会人洋子のサインをし
原本は神山が預かりコピーを皆に渡した
そうしている間にCCAが来て ボーンの身柄引取りと簡単な
事情徴収が行われた 神山はボーンに対し 傷害事件による
副社長解雇処分を洋子にタイプしてもらい
Jr 神山 ジャック CIA ボーン 立会人洋子のサインをし
原本は神山が預かり皆にコピーを渡した 洋子は早速夫人の
秘書就任とボーンの解雇処分の書類をアレックス氏にFAXした
CCAによると多分刑務所から一生出られないと言っていた
「なぜ?」
「アレックス氏がそうするだろう 力があるよ」
ウインクして答えた
CCAが帰るとフロアは静かになり普段の仕事に戻った
入れ替わりにアルタの設計が2人来て神山に挨拶をした
神山は二人に皆から見える部分はガラス張りにして欲しい事と
部屋の大きさを従来の半分でいい事など注文した
社長や副社長には秘書が付いているが仕切りはしないで考える事など伝え
Jrやジャックに説明してOKを貰った





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2013年4月23日火曜日

薔薇 7 - 32 Vol. 1



5月3日 日曜日 晴れ
昨夜はよほど疲れていたのだろうか 部屋に戻りベッドに入ると
直ぐに寝てしまった ジャケットもテーブルに置いたままだった
カーテンを開けると晴れていて気持ちが良かったが
もう少しこの部屋でのんびりしていたかった
時計を見ると10時を指していて神山はシャワーを浴びた
神山は冷蔵庫からビールを出して気持ちいい風が流れているテラスで
タバコを吹かしビールを呑んでいた
FAXが数枚来ている事を思い出して読んで見ると
アルタの高橋からだった
【4日朝9時から部屋の鍵の取替えに入ります 次長室で
使用している 形式にします 引越し荷物は殆ど無く
新品が各運送会社から運ばれてきます 朝10時から
入ってきます 作業届は提出済です 
私は8時30分ころから入っています 以上 高橋】
もう一枚はニーナ・ニーナの筒井だった
【先日はお忙しい所 お見舞いにきてくださり ありがとうございます
私は本日退院をしました 4日の月曜日から出勤をします
本当はオートモの祝賀会に出席をしたかったのですが
誠に残念です 久保さんから写真を拝見させて頂きました
お似合いのスーツで喜んでいます
では ご連絡まで 筒井】
後は解決した物件ばかりだったのでゴミ箱に捨てベッドに横になった
アルタのなかでGプロジェクトが動いているのか気になり
高橋に電話をした
「はい 高橋です」
「孝ちゃん 神山です 休みの所済みません」
「いえいえ」
「ところで Gプロジェクトだけど FAXは貰ったけど 社内はどう?」
「ええ 昨日ようやく決定しました 僕のブースが3人になって
他のブースは2人づつ付きます それでまあ 流れによって他のブースを
手伝う事になりました Gプロジェクトのメンバーは変りませんが
その中で 少しでも手が空いたら他を手伝う このスタンスで行きます」
「わかった ありがとう それと選抜隊は?」
「ええ 聞いてください 山ごもりもいれば 海に行くのも居ますよ
それで 使い切れなかったらどうするんですか?」
「う~ん 使い切って欲しいな それだけの事を見つけて欲しいから」
「ええ 分るんですが 貧乏症で済みません」
「うん だから海でも良いが 何かを見つけるんだよ
例えば ホテルの一番高い部屋に泊まったりとか そうすれば
何かが見えるはずだよ」
「了解しました 山ちゃん 今日は」
「うん 秘書を休ませたからどうしようか迷っているよ」
「そうしたら ゆっくりと休んでください」
「うん では」

神山は部屋に置いてある自分のお金を調べると2600万有ったので
そのうちの2000万を銀行に預けに行く仕度をした
普段と変らない格好で外へ出てみると太陽がまぶしかった
ニーナ・ニーナのブティックには寄らないで駅の傍にあるATMを利用した
身軽になってニーナ・ニーナを覗いてみると浜野が気が付き
「神山次長様 いらっしゃいませ」
「よう 元気だね どう」
「ええ 怖いくらいに順調です 銀座で出ないものが出ています
それも高額品が多いですよ」
「良かったじゃなか それと筒井さん 退院したんだってね」
「ええ 昨日しました 喜んでいましたが
次長の祝賀会に出席出来なくて残念がっていましたよ」
「うん まあ また呑めるからね ところでチーフとは
上手くコミュニケーションは取れている?」
「ええ あれ依頼きちんと出来ています 丁度1週間ですね」
「そうだね 良かった まあ頑張っていれば上はきちんと見ているよ」
「ええ 頑張ってこのお店を盛上げます」
「うん では」

と神山は言ったが行くあてなく歩いていると高橋が言っていた
山に行ってみようと思いつきタクシーを拾って銀座に向った
タクシーの中から洋子に電話するとで外出できると言い
待ち合わせ場所を代々木の部屋で待っていて貰い
駐車場についたら電話すると約束をした
銀座に着くと車をホテルの地下駐車場からだして代々木に行く前に
ハイオクを満タンにして向った
代々木までは道路が空いていて直ぐに着き駐車場から電話をすると洋子が
にこにこしてやって来た
「こんにちわ やっぱり出かけるんだ」
洋子は車に乗ると神山に軽くキスをした
「ねぇ 今日はどこに行くの?」
「うん 富士山」
「へぇ~ 山に興味あるんだ」
「まあ 少しは見ておかないとね」
神山は直ぐにでて渋谷から高速に入って飛ばした
洋子も楽しくてしょうがないのだろう 鼻歌が出てきた
神山も知っているビートルズだったのでよけいに気分が良かった
何時も熱海に行く時に降りる厚木ICをそのまま通り越して
御殿場ICまでの約90kmを30分で降りて富士山スカイラインに入り
表富士宮口五合目を目指した
日曜日のお昼と有って車が多かったが神山はどんどんと追い越しをして
最後の難関である綴れ織りのジグザグを巧みな運転で難なく
表富士宮口五合目にきた 東京を出て丁度1時間掛かってしまった

「ふぁ~ 気持ち良いわ ここ五合目だよ ねぇ いいな 
あなたと一緒だと」
神山はビールを呑みたかったが我慢しておでん屋で少し腹の足しにした
「ねぇ 朝は食べてこなかったの?」
「うん さっき起きたばかりだよ 何も食べていないんだ」
神山と洋子は駿河湾が見えるところでおでんを一緒にたべた 
洋子は幸せ一杯だった 
神山は今度の御殿場アウトレットで使える物は無いか真剣に探していた
洋子もそんな神山の雰囲気を壊さないように手を組んで歩いてた
暫くすると小学生の低学年だろうか神山の車に近寄って
父親に乗りたいとせがんで泣いていた
神山はじっと見ていたが 何かが見え貴婦人に近寄って子供に
「ぼく この車に乗りたい?」
「うん スーパーカーは大好きなんだ こんな小さいけど
一杯持っているよ これはフェアレディーZと言ってぼくが
一番 好きな車なんだ」
神山は両親に
「ここを一周すれば気が済むと思いますから 乗せてあげます」
子供の親は神山に感謝をして神山が乗って子供が座ると
背丈が無いので前を見ることが出来なかった
神山は一旦降りて近く売店でダンボールを貰ってきて
それを子供のお尻の下に置いてあげると見えるようになって子供は
もう それだけでおおはしゃぎをした
神山は両親に挨拶をして駐車場を出て5分くらい走るり戻って来ると
「ふぁ~ すごいな 本物は ぼくはフェアレディーZに乗ったんだ
格好良いし 最高だよ おじさんありがとうございます」
神山も良かったと思い 
「おじさんのように大きくなったら乗れるよ」
「でも うち貧乏だから買えないんだ ねえお父さん」
「でも 君が働けば買えるよ きっと」
「うん 頑張るしかないね」
神山は両親に挨拶をして別れさっきのダンボールをゴミ箱に捨てた
その時神山の脳裏に何かが光った
洋子が 
「やっぱり男の子ね あんなに小さくてもフェアレディーZを
知っていて 一番好きな車って自慢しているんだもんね」 
「うん スーパーカーは大人じゃなくて子供のものかな そうか
わかった 御殿場アウトレットで本物のスーパーカーを子供用に
開放すれば良いんだ その方法だ」
「喜ぶわね 毎週来たくなるわきっと」
「洋子 難題が解けたらおなかが空いた 何か食べよう」
「ねぇ そうしたら亜矢子さんのところで食べましょうよ 近いでしょ」
「うん でもねぇ」
「大丈夫よ そんな事気にしていないわ そこでビールを呑んで
一休みすれば良いでしょ 電話で聞いてみるわね」
洋子は亜矢子に電話をしたら
「洋子です こんにちわ」
「こんにちわ 亜矢子です」
「実はお仕事兼ねて富士の五合目に来ているの 
それで食事をしたいんだけど その後2時間くらい休ませてくれる」
「ええ いいわよ 高いわよ ふふふ」
「いやね そんなんじゃないわ ビールを呑みたいの」
「ええ どうぞ お部屋を取っておくわ フロントで言ってね
私はこれから巡回でお相手できないの ごめんなさい」
「ううん こちらこそ 美味しいお肉を食べるって」
「ええ そちらも話して置きます カウンターで良いでしょ」
「ええ ではお願いします」
「は~い 分りました 気を付けてね」

洋子と亜矢子が話してゴテンバ グランド インへ食事に行く事になった
神山は綴れ織りのコースを上手に降りていくと
直ぐにゴテンバ グランド インが迫ってきてホテルの駐車場に止めた
フロントで神山がサインをすると椿支配人が近寄ってきて
「神山様 お疲れ様です 先ほど桜川から聞きました
どうぞごゆっくりしていってください」
「ありがとうございます 美味しいお肉が食べたくて それと
地ビールを頂くと帰りが車なので利用させて頂きます」
「はい お部屋は何時ものように一番上でございます」
「ありがとうございます では」
神山と洋子は山側3階にあるステーキハウスに入ると
「神山様 いらっしゃいませ」
ウエイトレスが笑顔で迎えたくれた
カウンターに着くと 料理長が
「先日はありがとうございます 本日のお肉はどうされますか」 
神山は洋子と相談して
「人気のお肉でお願いします」
「はい 畏まりました」
神山と洋子はまずは地ビールで乾杯をした
話題はもっぱらスーパーカーの事だった
「ねぇ これだけ軍資金があるんだったら一台位買わない?」
「う~ん 僕は余り必要ないな 仕事上も」
「そうか 子供達が喜んでいる姿を見るといいかなと」
「うん それは有るけど 今ので充分さ」
料理長が
「今日は何処にいかれたんですか?」 
「ええ 表富士宮口五合目です 気持ちよかったですよ」
「そうですね あそこに行くと皆さん何かを感じ取られるみたいですね」
「そうなんですか」
「ええ レーサーの高見澤さんて ご存知ですか?」
「まあ TVで見るくらいですが」
「あの方も あの綴れ織りを練習場にしていて お昼はここに
来られるんですよ このステーキとワインがお好きで」
「へぇ~ 初耳です」 
「五合目に行ってレースを振り返ったり次の作戦を練ったりと
何回も来られていますよ」
「普通はレース場でテクニックを磨いたりするもんですが彼は違うのですね」
「ええ フジスピードでも練習はされているそうですが
ここは精神を鍛えるのにいい場所と言われています」
「う~ん やはり何かがあるんですね」
「今日のように晴れている日はきませんね 雨の日が多いですね」
「そうですか 次回は雨を狙って来ますよ」
神山は一息ついて廻りを見渡すと日曜日の晴天と有って
3,4組のお客しかいなかった
取り皿に伊勢えびやあわびを鉄板焼きしたものが順番に盛られ
神山と洋子は味わって食べていった
バターで焼かれた魚介類をそのまま食べても美味しかったが神山は
にんにくの効いた塩だれに付けて食べた
ワインを注文すると料理長が
「お肉にあったワインで宜しいですか」
「ええ お願いします」
料理長は予め冷やしておいたワインを運ぶように伝えた
次は野菜類がバターで焼かれて取り皿に順番に盛られていった
ワインが運ばれグラスに注ぐと乾杯をした
料理長が神山と洋子の食の進み具合を見ながら焼いてくれるので
冷めた物が無く食べられるのは助かった
いよいよサイコロステーキを焼く時に料理長が
「神山様 ニンニクを少し多めに焼きましょうか」
「ええ お願いします」
料理長は用意してあったニンニクをオリーブオイルの上で焼き
オリーブオイルに香りが移った所で牛肉を焼きはじめた
ワインも進み一本を空けてしまったが迷っていると洋子が
「余ったら 持って帰れば良いじゃない ねぇ」
神山は同じワインをもう一本追加した
出来たてのサイコロステーキを取り皿に盛られると
神山と洋子は何時もよりニンニクの香りがきつかったが
美味しいと言ってよく食べた
最後にガーリックライスを出されたがここでもニンニクを
一杯使ってもらったので結構にんにく臭かった
神山と洋子はおなかが一杯になると料理長にお礼を言い
最上階に用意された部屋に入った
「ふぁ~ 二人とも臭いわ どう私」
洋子が神山の鼻のあたりに息を吹きかけると神山は
「うん 匂うね しょうがないでしょ 美味しかった
今度 美味しいお肉を食べたかったらここに来ればいいね」
「ええ お部屋が空いているときね」 
「おお 部屋が空いていないとだめだね」
神山と洋子は簡単にシャワーを浴びてベッドで横になり昼寝をした

神山と洋子は16時にセットした目覚ましで起きた
「あ~よく寝た すっきりだ」
「私も すっきりよ」
神山は洋子のベッドに移ると洋子を下にして抱きついた
「ねぇ どうしたの 急に」
「うん 考えると 駄目と言われそうだったからね」
「そんな 優しくして」
神山は洋子の唇に熱いキスをし片手で乳房を優しく揉んだ
洋子も片手で神山のおちんちんを優しく握り動かしていた
神山は唇を乳首に移し噛んだりすったりしていると喘ぎだした
「あっ うっ うっ~ きもちいいわ」
「うん 僕も気持ち良いよ」
「これは どう?」
洋子は強く握ったり早く動かした
「うん いい」
神山もクリトリスを攻めた
「あつっ あうぅ あぅ~ いいわ~」
洋子は両手で肉棒を持ってしごき始め自分の秘所に導いた
「あっ うっ うっ~ あつっ いいわ~」
神山は最初はゆっくりと段々と早く奥まで攻めると
「あつっ あうぅ あぅ~ うっ きて いくわ」
神山も膣がどんどん狭まってくるので
「だめだ でる」
「あうぅ あぅ~ いいわ~ きて いぐ あうぅ あぅ~」
「うっ」
「うっ~ あつっ きた でてる いぐ」
二人は一緒に昇天してしまった
神山は洋子から降り秘所を触ると
「ねぇお願いだから触らないで 可笑しいの」
「わかったよ」 
そう言いながら クリトリスを触ると洋子はまた悶え始め
指を膣に入れると
「だめ でもきて おねがい ちょうだい」
洋子は神山の肉棒をしごき始めどんどん硬くしていくと
「出ちゃうよ」
「そしたら はやく いれて あっ うっ うっ~ 」
神山は下になって洋子を跨がせた
上になった洋子はぎこちない動きだが確実に肉棒を締め付け
「すごい きもちいいよ」
洋子はクリトリスをこすりつけ前後に動いたり回転させたりした
「うっ うっ~ あつっ いいわ おくまで きてるちんぽが」
神山は下からグイグイ突き上げると
「あうぅ あぅ~ きもちいいわ いきそう きて」
どんどんとスピードを上げていくと洋子も併せ
「だめ~ いく きて~ あつっ あうぅ あぅ~」
膣がきゅんと狭まったので神山も発射してしまった
「あぅ きた でてる」
洋子は腰を落としたまま昇天し肉棒を咥えたまま神山の上にかぶさった
神山が肉棒を抜こうとすると
「だめっ 今 楽しんでいるんだから」
神山が抜かないでいると洋子の膣の中が少しづつ動いてきて
「ふぁ~ 中が動いてる あっ うっ うっ~」
「うん 動いている」
膣の入り口から奥のほうへ締め付けが動き始めた
洋子はだんだんと気持ちが良くなってからだを起こし
肉棒を根本までしっかりとくわえ込むと更に気持ちよくなった
「あっ あっ うっ うっ~ いいわ~」
洋子の腰が動いていないのにまるで動いているかのようだった
神山が少し動かすと
「あっ うっ うっ~ あつっ すごいわ こわれる」
「すごい だめだ我慢できない」
「あつっ あうぅ あぅ~ いいわ~ きて はやくっ だめっ」
洋子の膣が今まで以上に狭まり神山も発射して二人とも昇天した
暫くして 神山が肉棒を抜くと素直に抜けた
「だめよ 躰が壊れるわ」
そう言い神山の横に仰向けに寝た 神山が耳元で秘所をポンと触って
「ここ 凄いね 初めてだよ こんな経験」
「ほんと 気持ちよかった?」
「うん でも膣が手と同じ様に動くなんて凄いね」
「そう 初めてよ余韻を楽しんでいる時あそこが気持ちよかったわ」
神山と洋子はシャワー室で戯れたが洋子が
「お願いだから触らないで ほんと こわれる」

神山は今度は何もしないでバスタオルで拭き部屋に戻った
洋子は冷蔵庫からビールを出して
「半分ずつ呑みましょ」
地ビールを半分ずつ呑み神山は更にミネラルウォーターを一本飲んだ
「さあ でようか ここがしびれているよ」
「ば~か いいの だからやりすぎって言っているでしょ
私の方がまだ深刻なんだから 入ったままよ あの時みたいに」
洋子はそう言って顔を赤くさせた
神山と洋子は着替えを済ませ部屋を出てフロントで清算した
「神山様 ありがとうございました 本日のご休憩とお食事代で
合計1万円でございます」
「えっ あのワインを2本頼んでいますが」
「はい この中に含まれています」
「分りました ありがとう」
神山は財布からお金を出して清算した
時間がまだ有ったので
3Fショッピングモール ブティック「モテリコ」へはいってみると
神山がダイアの入ったそんなに大きくないブローチを見ていると洋子が
「すてきね このペンダントと一緒のデザインみたい」
そう言われ神山は洋子のペンダントとブローチを比べて
「うん そっくりだね このペンダントを大きくした感じだね」
神山はブローチの値札を見てみると600万円だった
「よし 買おう」
「えっ だって持って来なかったわ」
「カードは幾らだっけ」
「確か制限は無制限のはずよ 電話で聞いてみるわ」
洋子はAEXに聞いて神山に伝えた
「ごめんなさい 私が間違っていたわ 初年度は1回の買い物が
500万円までで月額利用の制限は2000万円 次年度からは
共に無制限でした ごめんなさい」
「そうしたらギリギリか よしカードを使おう」
神山はブローチを店長に渡すと覚えていて
「何時もありがとうございます 神山様 今回はこちらですね」
店長は電卓で計算して
「25%OFFで450万円で如何でしょうか」
「はい このカードですが大丈夫ですか?」
「はい そうしますと 少々お待ち下さいませ」
店長は又 電卓で計算をして
「470万円でお願いできますか」
神山はカードを渡して清算した 店長が包もうとしたので
「直ぐに使うから 箱は頂きます」
神山がブローチを洋子の胸のあたりにつけると洋子が
「もう少し上の方が、、、そう そこでいいわ ありがとう」
神山と洋子は店を出てホテルの玄関を出ようとした時に
洋子が亜矢子を見つけ駆け寄ってなにやら話していた
亜矢子も仕事中なのに笑いっぱなしで神山に近づき
「ねぇ あんまり洋子さんを苛めると 入れなくなるわよ」
そう言って又二人で笑っていた 神山がきょとんとしていると亜矢子が
「分らないの SEXは程ほどにって事よ」
また二人で神山を見ながら大笑いしていた
「なんだか分らないけど 程ほどね」
「そうよ 女性の体は男と違って単純じゃないから 壊れたらお終いよ」
二人は又笑った
話が一段落したので神山が駐車場に行って車に乗り
玄関につけると亜矢子が
「気をつけてね お電話を待っています 洋子さんを壊さないようにね」
又二人は笑っていて神山と洋子は亜矢子に手を振って別れた

御殿場ICまで直ぐについた
夕日を背にしているので運転しやすかった
東名に入ると神山はどんどんとスピードを上げるが洋子は
「ふぁ~気持ちいい どんどん抜いていくわね」
「うん もう少しすると込んでくるでしょう 良かったよこの時間で
ところでさっき何を話していたの」
「ふふふ あのね 膣が勝手に動いた事を聞いたの」
「えっ そんな事 聞くの」
「そうよ だって亜矢子だって昔 動いたって言ったのよ この間
だから私 嬉しくて報告したの」
「そうか 亜矢子さんも動くのか」
「そう あなたがじっとしていないし 動く前に出るからいけないのよ」
「そんな話しまで あ~あっ まいったな」
そんな話をしていると渋谷に来て降りて
「家まで送っていくよ」
「ええ この車は?」
「うん 上原において明日これで出勤する」
「分ったわ 明日は9時で良いですか」
「うん 9時でOK それで上の部屋が動き出すから ペットボトルのお茶
大きいの1ケースと紙コップ20位をコンビニで買っておいてください」
「はい 作業員が入るんですか?」
「大した人数ではないけどね まあ一応 これから暑くなるから
買っておいても僕も飲むしね お願いしますね」
「そこを 左に入って、、、そこの角から3件目です ここで良いわ
ありがとうございます 楽しかったし嬉しかったわ」
「えっ なんで」
「ええ あそこが動く人って皆じゃないの だ・か・ら 嬉しいの」
「ああ そう言う意味ね 分りました では」
「は~い お疲れ様でした」

神山と洋子は家の手前で別れ
上原のマンションに車を止めると部屋に戻った
神山は富士山で気になった事をどんどんスケッチしていった
子供と大人の融合 スーパーカー 考えが出てこないと
タバコを吸ってテラスで気分転換した
何回か繰り返していると 段々とイメージが湧いてきて
ラフスケッチを書き上げていった
おなかが空いたので時計を見ると20時を廻っていた
神山は赤坂センターホテルの撤収が19時からだったので
そろそろ撤収の見通しが付いた頃だろうと思い杉田に電話をした
「神山ですが」
「はい 杉田です 先輩こんばんわ」
「やあ どうだ 撤収は」
「ええ もう直ぐです」
「そうか そうしたらめしご馳走するからそこにいて」
「へぇ~ 嬉しいです 待っています」
神山はボストンから先日の洗濯物を出して洗濯機の放り込みまわした
着替えをし仕度を済ませると部屋を出てタクシーで赤坂に向った
日曜日の夜は空いていて直ぐに赤坂センターホテルに着いた
撤収を終わり帰る仕度をしている業者達が神山を見て
「こんばんわ 山ちゃんどうしたの もう本社でしょ」
「やあ こんばんわ うん翔が心配でさ来たよ」
「大丈夫ですよ ご安心下さい 立派でしたよ ちゃんと指示を出して
山ちゃんの教えが良かったんでしょう」
「そうか 良くやったか」
「ええ あと10月のホテルオートモでしょうね
あそこはここと違って 什器もたくさん有るし大変ですよ」
「うん ところでオートモの什器は確保している」
「ええ 空けていますよ 大丈夫ですよ」
「うん ありがとう」
「では失礼します」

そう言うと10tトラックは駐車場から出て行った
業者のトラックが神山を見てフォーンを鳴らし帰って行った
神山は一台一台に手を振って答えた 杉田が駆け足で来て
「先輩 ありがとうございます 無事終了です」
「そうか お疲れ様 ではどこに行く」
「ええ 徹が来ますから待っていて下さい」
杉田は遅いなと独り言を言って屋敷徹を待った
屋敷徹が警備員室から出てくると
「遅いよ なにやっていたんだ 先輩が来ているのに」
「はい 済みませんでした おの親父が話し好きで
なかなか出るに出られなくて済みませんでした」
「うん まあいいや これからは気をつけろよ」
神山はつい先日の自分を杉田にダブらせ微笑んでいた
「さあ 屋敷君 お疲れ様 何を食べる?」
そうすると杉田が
「先輩 坂の下にある焼肉屋でぐいっといきたいです」
「そうか わかった もう知ったかあそこを」
神山と杉田 屋敷はホテルを出て5分のところにある
結構綺麗な焼き鳥屋に向った
「ええ 11日の夜 鈴や装飾の高橋さんに連れてって貰いました
美味しかったんですよ なっテツ」 
「ええ 美味しかったです」
「ばかだな 同じ事言ったって駄目だろう 例えばタレが美味しい
とかさなんか考えろよ」





.

2013年4月18日木曜日

薔薇 6 - 31 Vol. 3



催事課の面々が神山に握手をして帰っていった
先ほどの高柳里香の夫 東都食品の副社長が挨拶にきた
「神山さんおめでとうございます 私は東都食品の副社長をしております
田宮浩司と申します こちらは2日前結婚したばかりの里香です」
高柳里香は少し俯き加減で神山に挨拶をした 
神山は高柳里香 田宮夫妻に
「先日は楽しい記念が出来ました 奥様ありがとうございます
私の鈴やも東都食品さんにはいつもお世話になっています
私の秘書が興味がり東都食品を色々と調査させて頂きました
そうしたら 奥様はご存知だと思われる事が色々と出てきまして
このままでは会社の存続が危ぶまれる状態と判断しました」
田宮は里香を見て
「何を知っているんだ 君は」
「ええ 別になにも」
神山は洋子が用意した資料を田宮に見せると
「こんな記事を信用されているんですか 嘘ですよ 全部 ははは」
神山はここだと思い山口 宏史が昨夜書いた手紙を見せると
「神山さん 済みませんでした そこまでご存知だったんですね」
「ええ ですからこの記事は全て本当の事です 先ほど言いましたように
このままでは会社が危ない 私がこの加工部門を責任を持って
再建します どうでしょうか」
「はい 一存で決められませんがお願いします 社長は父ですが
実権は殆ど私が握っています どうぞ力を貸してください」
「よろしいですね 私が加工部門の最高責任者になっても」
「はい お願いします」
洋子がこの話が始まった時に手帳にメモを取っていた
神山はそれを知っているので洋子に
「では 今の契約を見せてください」
神山と田宮が英語で書かれたメモをみて田宮が
「はい ここに書かれた通りです」
神山はあいている所にサインと日時を書き入れるよう指示し
自身もサインをし後日このコピーと正式な契約書をそろえて伺うと伝えた
「新婚旅行は」
「ええ 今は休めない状態ですので秋頃と考えています」
「はい 分りました 今後社員教育に力を入れてください
特にこの記事にあるような社内売春や社内不倫には いいですね」
「はい 注意して監視します」
「では お願いしますね 書類が出来ましたらお電話します」
「はい お待ちしております」
田宮夫妻が帰ると洋子が
「やったわね 凄いわ」 
そばにいた内藤社長も
「山ちゃん 凄いね どうなっているの
あの東都食品の最高責任者だって」
副社長の時田も
「おお 山ちゃんどうなっているんだ 今度は食品か すごいな」
「でも 僕一人の力じゃないです 洋子さんが手伝ってくれたお陰です」
東都食品とのやり取りを見ていたアレックス夫妻も
「おお 山ちゃん素晴らしいね これからも頑張ってね」
「アレックスさん ありがとうございます 実はここだけですが」
神山はアレックス氏に乾燥した牛肉 ビーフジャーキーを
アレックスブランドでだし御殿場アウトレットで試験的な
販売計画がある事を伝えた
「それはいい 保存が簡単だし でも上手く行くかな」
「それはこれから考えます」
「わかった 任せる お金は自由につかってください
これが成功すれば 世界中で販売できる」
「ええ そうです その広告もアルタが全部行います」
「わかった なにか有ったら 日本に来るよ 頼んだよ」
アレックス夫妻は夜の食事を楽しみにしていると言って会場を出て行った
時田は内藤社長と会場費の費用確認を終ると神山と洋子に
「では ワシらはお先に失礼する 今日はご苦労様でした」
神山と洋子は二人を見送ると
「洋子 おなかが空いたね 軽くサンドイッチでも食べよう」
「ええ わたし ペコペコよ」
神山と洋子はホテル内にあるカフェに立ち寄り軽食を口にした

次長室に戻ると両手に一杯の荷物をテーブルに置き洋子が
「いつもそうだけど 今日のあなたはもっと素敵だったわ」
そう言って熱いキスをした
神山が元気になるのが洋子の下半身が受け取って
「特別よ」
そう言いスーツを脱いでストッキング姿になり神山を挑発すると
神山は洋子をソファーに押し倒して交わった
洋子も気持ちが高ぶっているのか普段より感じていたし
神山も次長室という中でのSEXは初めてだったので気分が高ぶった
二人は一緒に昇天し洋子が
「このお部屋ですると 別世界でSEXしているみたい 癖になるわ」
「うん ぼくもそう思ったよ」
二人はソファーを汚さないようにして着替えを済ませた 洋子が
「う~ん まだ匂うわね 窓を開けましょう」
洋子が窓を開けるとビルの谷間から吹き付ける風が部屋の中に入ってきた
神山がタバコを吸いながら祝儀袋を開けていくと洋子がメモを取った
全部の祝儀袋を開け金額を計算した洋子は
「ねえ 凄い金額よ 4200万円になったわ へぇ~」
神山と洋子は詰まれたお札を即席に作った紙テープで
100万円ごと束にした
「洋子に特別ボーナス 1200万円」
神山はその札束を洋子に12個差し出した
「僕は1000万円貰うよ 残りを軍資金に廻そう いいね」
洋子は頷き2000万円を受け取り自分の引き出しに入れた
洋子が
「ねぇ 驚かないで 今 1億有るわ」
「へぇ~ そんなに 使い切れないな」
「ねぇ あなたこれだけあるんだから そのボールペン新しくしましょう」
「だって書ければいいよ」
「でも これから色々とあるでしょ 私も買いたいわ」
「わかった では文房具にいくか」
「ええ でも田中やさんの方が揃っているわ」

神山と洋子は歩いて直ぐの『銀座 田中や』に入った
ここは文房具なら殆どのメーカーが揃っていて何でも揃える事が出来る
銀座で唯一のお店でだった
3階のフロアに行くと有名ブランドのコーナーが幾つもあり
神山と洋子は迷っていたがボールペンの書き味が抜群の
カランダッシュコーナーで足を止めた
鉛筆のような六角形のボディーで凄くシンプルな作りも神山の気をひいた
洋子も書き味が今まで味わった事が無くほれ込んで気に入った
ボールペンの芯は太さが違うだけでボディーで金額が変ってきた
神山が安いのを選ぶと洋子は一番高いのを選んで
「あなた これもお仕事です 分って下さいね」 
そう言い 六角形で一番高いセット80万円だったがを2つ買い
ボディーに神山と洋子の名前を入れてもらった
神山はアレックス夫妻用に丸いボディーで一番高いセット240万円を
2つ買い名前をボディーに彫刻してもらった
神山と洋子は
「これでいいお土産が出来たわね」
「うん 日本人向けに作られた漆とゴールドの組み合わせが素敵だよ」

神山と洋子は次長室に戻るとアレックス夫人から電話が入った
今 書類の最終確認をしているところで20分もあれば出られると
言われ洋子は鈴やの1階案内所から電話を頂ければ直ぐに
伺うと伝えた
「あと少しで終ると言っていました
案内所から電話を貰う事になっています」
「うん 落ち度が有ってはいけないので一応サービス課に電話を
入れておいて下さいね」
洋子は到着時間を計算してサービス課に電話連絡をしておいた
「そうすると 早くてあと30分位か」
神山は時計を見ると17時30分を指していたので洋子に
「ここを紹介したかったが時間的にどうかな」
「大丈夫でしょ ここに来られても」
「そうしたら 一回ここに来てからでようか?」
「ええ 問題ないと思いますよ」
「わかった そうしよう」
神山は洋子と話を決めるとソファーを立って次長席にすわり
昨日書いた御殿場アウトレットのスケッチを見直して書き加えたりした
洋子が
「先ほどの東都食品との契約書です 見てください」
神山は何回も読み直したが 自分だけが最高責任者では如何と思い
「うん ありがとう これ保留にする 鈴や食品を絡ませたい」
「はい 分りました」 
戻る洋子のお尻を見ているとむずむずして
「洋子 ちょっと」
神山を振りかかえり次長席に戻って来ると
「洋子 こっちへ」
と次長席の自分が座っているほうにくるよう言うと
洋子は神山の上にちょこんと座って
「また 元気になったの」 
「うん まあ」
「もう だめよ 私のあそこ可笑しいから まだ入っているもん」
洋子はそう言い 立ち上がって神山のおちんちんを触ると
大きく硬くなっていたので洋子は自分からGパンとショーツを下ろし
形のいい綺麗なお尻を神山に見せ
「あまり 早くしないで」
そう言って神山の肉棒を待っていた
神山もGパンとショーツを下げ肉棒を洋子の秘所に差し込んだ
「あっ うっ うっ~ きもちいいわ」
洋子も欲しかったのか直ぐに自分から腰を動かしてきた
「あっ あっ うっ~ すごくいい あ~」
「僕もだ ほらどんどん硬くなっている」
「あっ あっ ほんと わかるわ いい~」
神山と洋子は段々とスピードを上げていき
神山がシャツの下からブラジャーをずらして乳房を揉むと
「あつっ あうぅ あぅ~ いいわ~ ねぇいきそうよ」
洋子は片手を神山の肉棒の付け根を握った
一層硬くなった肉棒は洋子を容赦なく攻め続け
「あなた い・く・わ~ あっ うっ うっ~」
「ぼくも出そうだ」
「きて~ 早く あっ あっ うっ うっ~ だめ~」
それを合図に洋子は昇天してしまった
神山もきゅんと狭まった膣の中に発射してしまった
暫く机にうつ伏せになっていた洋子が
「もう せっかく落ち着いていたのに また可笑しくなったわ」
「でも 中は大丈夫だよ」
「ば~か そこだけの問題じゃないの ほんと単純なんだから」
洋子が振り返ってGパンをあげようとしたので神山は前から
秘所に手を滑り込ませると洋子は腰を引いて
「ほんと だめ お願いだから辞めて」
洋子は神山の肉棒をポンと叩いて手を払った
「ほら 早くしまいなさいよ 目障りなんだから もう」
神山は仕方なくショーツに納めてGパンを引き上げた 
「しかし あなたは凄いわね 普通2、3日に一回SEXすれば満足でしょ
だけど貴方は 1日に最低一回でしょ 私がもたないわよ」
「大丈夫だよ もつって これから毎日3回位頑張ろう」
「もう やめて 頭がいたくなるって」
洋子は再び窓を開けて部屋の喚起をした
「それで仕事が出来るから 大した物よね 不思議ね」
「そう ここが元気じゃないと仕事にならないんだ」
「そうね あなたの場合はね 私は 違いますからね
1週間に1回でOKです 壊れるわもう」

洋子が席に戻ると1階の案内所から電話があり
アレックス夫妻がお見えになったと連絡が入った
神山と洋子は部屋を出て案内所に行くと
「山ちゃん 早く済んだから来たよ」
「お待ちしていました まずは私の事務室をごらん下さい」
神山と洋子はアレックス夫妻を次長室に案内した
部屋に入るなりアレックス夫妻は
「おお 素晴らしい なんともいえない世界だ ここで仕事しているの」
「ええ そうですね」
「いいな この感覚が必要じゃ 奇抜だけどけばけばしていない
バランスが素晴らしい」
洋子がソファーを勧めるとアレックス夫妻は座って
「このソファーは気に入っている ロスの別荘で使っているよ
気持ちがいいね」
神山も向かい側のソファーに座ると洋子は冷蔵庫から地ビールを出して
用意したグラスに注いだ 洋子が座ったところで神山が
「アレックス夫妻のご訪問に感謝をして乾杯」
神山と洋子 アレックス夫妻は部屋のデザインで盛り上がった
「この床が素晴らしい これも山ちゃんのデザインかな」
「ええ そうです 色々と迷いましたがこれに決定しました」
「床と造作と一体化していてなんとも不思議な世界じゃな」
アレックス氏は余程神山のデザイン感覚が気に入ったのか誉めた
洋子が神山にカランダッシュセットのサインを出すと
立ち上がってお尻をアレックス氏に見せる角度になると
「おお 素晴らしいお尻だ 綺麗だ」
そう言うと夫人が立ち上がって洋子の脇に立ち
「私だって まだ大丈夫でしょ」
と 二人でお尻を振って男達を楽しませた
夫人が座り洋子が神山にプレゼントを渡すと
「これは ブレザーほどの強力な権限は無いが契約書を交わす
その時に使って頂けると嬉しいので選びました」
アレックス夫妻は中を開けて驚き
「この黒っぽい部分は奥深い色を出しているね」
「ええ 日本の伝統工芸 漆加工です」
神山は漆の良さなど伝統工芸品のことを簡単に説明した
「そうすると 1000円では買えないね」
4人が大笑いしている時に洋子が紙を用意して試し書きを勧め
アレックス夫妻が書いてみると滑らかで握りが良く
「山ちゃん ありがとうございます 大切に使わせてもらうよ」
「ここに 名前が彫刻されていますよ ねっ」
「おお 凄い細かい事を日本人はするのですね ありがとうございます」
アレックス夫妻が先ほどのブレザーは何処にあるのかと尋ねたので
神山は作り付けのクローゼットを開けて見せると
「おお ここがクローゼットになっているんですね 素晴らしい
先ほどのスーツもここに有っていつでも着られるようになっている
素晴らしい しかし着替える時は」
「ええ ここで彼女のお尻を見ながら着替えています」
「おお いい事ですね 私もそうしよう 中々のアイディアだ」

洋子がそれ以上言われないように
「そろそろ お寿司を食べに行きましょうか」
アレックス夫妻と神山と洋子が立ち上がって部屋を出た
「隣りのここが催事課でつい先日まで働いていた所です」
神山はそう言い 部屋に入ると全員が揃っていて
アレックス夫妻がここにこられた事にみんなビックリし挨拶を忘れた
「おお 凄くいいデザイン事務所だ 私のところと変らない」
奥村課長がようやくアレックス夫妻に近づき挨拶をし
アレックス夫妻も快く握手をして部屋を出た
洋子がタクシーを拾って上原と行き先を告げ
神山が前に乗って洋子が婦人の隣りに座った
夫人と気が合うのかずーっと話をしていた
アレックス氏と神山は完全に無視をされていた
上原に着くと神山が先に歩いて駅前寿司に入った
女将は神山を見て奥の座敷に案内した
4人が座ると間もなくビールと鮮魚の盛り合わせが出てきた
夫人が
「美味しそう お魚の色がいいわ」
神山が皆にビールをグラスに注ぎ乾杯をした
夫人が美味しいと言って箸を盛んに動かし洋子に
「貴方はこんなに美味しい魚を何時も食べるの?」
「ええ 食べていますよ 他ではこんなに美味しくないでしょ」
アレックス氏も美味しいと言ってよく食べた
神山は日本人と違って食べる量が多いと思って女将に
鮮魚をどんどんと持ってくるように伝えると
「今日 しめ鯖が美味しいですよ 持って来ましょうか 切り身で」
神山はしめ鯖も頼んだ 洋子に
「喜んでもらって 良かったね」
「ええ 凄い勢いで食べていますよ ほんと良かったわ」
洋子はにこにこ笑って神山のほほに軽くキスをした
ビールが無くなったので冷酒を頼んだ
女将が
「香りが良いのと 辛口と有りますがどうされますか」
「うん 2種類持ってきて 温まらないように氷を入れた器に入れて」
暫くするとどんぶりの大きい器に氷を入れて冷酒が運ばれた
アレックス夫妻は2種類呑んでどちらも美味しいと言って
2種類の冷酒を楽しんで呑んでいた
アレックス氏はしめ鯖を気に入った様子で美味しいと言って
一人で半分近く食べてしまった 夫人から
「皆さんで食べるのに少し自重しなさい」
と注意されたので
「大丈夫ですよ ご安心下さい まだ一杯有りますから」
アレックス氏は夫人の言葉が効いたのか 返事が無かった
静かになった雰囲気を洋子が和やかにしてまた呑んだり食べたりした
神山はタイミングをみて女将にネギとろの普通巻きを頼んだが
「どうやって作りますか」
「うん 細巻きの倍にして作って そうね2本じゃ足りないから6本」
「はい 分りました でも大丈夫ですかそんなに食べられるかしら」
「うん 僕らも食べるから それから今日のイクラは美味しい」
「ええ 結構美味しいですよ」 
「そうしたら イクラの軍艦を10個貰える」
「はい 分りました」
女将は本当に食べられるか心配したが
注文したネギとろも美味しいと言ってよく食べイクラの軍艦巻きも食べた
神山と洋子は少し飽きれ
「しかし どこに入るのかしら 彼女は太っていないのに凄いわね」
アレックス夫妻が元々神山と洋子より大きいので分るが
夫人のたべっぷりには驚いた
神山と洋子もつられて話をしながら食べていたが少し限界に近かった
アレックス夫妻がアルコールのせいか食が落ちて来たので
神山と洋子は少し安心した
アレックス氏が
「山ちゃん 凄く美味しいよ 初めてだよありがとうございます
いい記念になるよ」
「ええ 私もニューヨークでよく食べるけど 全然違うわね
オートモより美味しい ほんとよ 幸せだわ」
アレックス夫妻が満足してくれたので神山と洋子はホッとした
神山と洋子は残っている食べ物を食べて綺麗にすると
「山ちゃん 洋子さん 今度は私が招待する 付いて来てね」
神山は頷いて洋子が清算をしてタクシーで赤坂に向い
外人専用のカクテルバーに入った

このお店は世界各国大使館高官など重要人物が出入りすることで
有名な『アフターシックス』という店だった
受付でアレックス氏を確認するとバギースタイルの女性が
アレックス氏の専用席に案内した
このお店は民間日本人は勿論 一見の外国人も入店できない規則があって
神山は民間日本人で最初に入った人物だと説明された
暗くてよく分らないが 政府高官の姿も確認できた事で
アレックス氏の言うようにチェックが厳しい事は分った
「山ちゃん なにを呑む?」
「そうしたら ドライマティニーでお願いします」
洋子はトマトジュースベースのカクテルを注文した
ここは洋子が良く行く表参道にあるカクテルバーの上級クラスだった
流れる音楽やセンターがステージになっていて構成は一緒だった
違うのはテーブル席で衝立で仕切りが施され隣りのブースとは
切り離され隣同士で楽しむ雰囲気ではなかった
注文したドリンクが運ばれるとアレックス氏が乾杯をした
みんなで楽しく呑んでいると流れている曲がポップスに変り
「山ちゃん 洋子さん 踊ろう」
アレックスの先導で4人はセンターでみんなと一緒にツイストを踊ったが
外人より上手な神山と洋子に廻りは見とれていた
次々に曲が流れ4曲目に二人とも席に戻るとアレックス氏が
「二人とも元気だ 私は2曲でリタイアしたよ
ここは面白いゲームが有るんだ 今のツイストを二人で5曲踊ると
非常に楽しいプレゼントがある」
アレックス氏が教えてくれた時に 場内は沸いた
5曲を踊ったカップルがいたのでその表彰式だと案内があった
センターにカップルが並んでその時を待つと 正装した紳士が
二人にクリームピザを渡し その紳士の顔にちゃんと当てれば良いと
非常に簡単なゲームだった
そのカップルはちゃんと顔に当てて見事今日の会計を無料にした
「どうだね ワシのために今度挑戦してくれれるかな」
「ええ ここが無料になるんだったら ねぇ洋子」
「ええ ピザを投げてみたいわ」
神山は最後まで踊れるようにカクテルを少し控えた
ステージではエロチックでコミカルなショーが始まった
神山はゴテンバ グランド インを思い出していたが
洋子は目の前で繰り広げられる踊りに夢中だった
からだをボディーストッキングだけの男女が踊っていたが
男性が横になって仰向けで寝るともう一人の女性が出てきて
顔を跨いだり腰を跨いだりと洋子が体験したばかりの光景を見て
両手で顔を隠してしまった神山が
「ほら 見てごらん 面白いよ ねぇ」
そう言われて両手の間から覗くと 顔に跨いだ女性はなにやら
用足しをしているように見え男性がいやいやをし結構楽しかった
会場から 盛大な拍手がってショーは終った
流れて来た曲はバラードであちこちのテーブルからカップルが
出てきてダンスを楽しんでいた アレックス氏が
「さあ 踊ってきなさい ワシはここで見ている」
神山と洋子はアレックス氏に送り出されて 先日踊ったように
洋子が神山の首の後ろで両手を交差させて神山が両手を洋子の腰を支え
リズムを取って踊っていた だんだんと足運びがそろうと
神山が動くと洋子も腰をつけてステップを揃えていた
曲も最後になりかけた時に神山は瞬時に廻りに誰もいないことを
確認して 曲のエンディングに合わせて洋子を少し横にして
ひと回りして終った 周りからもアレックス夫妻からも拍手を貰った
席に戻ると夫人が
「私にもしてくれる」
「ええ 良いですよ」
夫人は嬉しそうにアレックス氏にピースサインを出して
神山と一緒にセンターで踊った
この時はやはり夫人が有名人なのか 踊りを遠慮をしてセンターを
二人に明渡しテーブルで見ていた
夫人も洋子と同じ様に神山に腰を押し付けてステップも上手に
神山と息が合ってきた ただ身長が神山と同じ位なので
少し見栄えが良くなかったが それでも踊る格好が決まっていて
いよいよ曲のラストになると神山は先ほどと違い
夫人を少し抱き上げて真横にして一回りし終えると
周りからは拍手が盛大に起こり指笛もなりやまなかった
席に戻ると夫人は興奮していて
「すごいわ 踊っていたら急に天井が見えたの ビックリ」
「ええ 美しかったのでそうさせて貰いました」
洋子も
「凄く綺麗だったわ だけど貴方は夫人に腰を押し付けすぎよ
すこし厭らしかったわ もう 私の時はああじゃなかったから」
「まあまあ 洋子さん ワシも焼いているよ わしの時は
あそこまで腰を付けてくれないよ ははは」
4人は又 大爆笑だった
アレックス夫妻と話していると アメリカナ大使館の高官がやってきて
「アレックスさん 紹介してください なかなかいい男だね」
そう言われてアレックスは 神山と洋子を紹介すると
「そうか そんなに切れ者か 神山さん何かあったら
お力になれるかもしれない 連絡を下さい 
何しろアレックスさんに気に入られる事は非常に珍しい では」
アメリカナ大使館の高官がそう言い帰った
「彼は非常に優秀な人物で日本通でもある 今度一緒に食事をして
親交を深めておけばアメリカナを見方に出来るよ」
「ありがとうございます 近いうちに連絡をします」
「なにしろ 彼は家内の大ファンで結婚と聞いてガッカリしていたそうだ」
神山と洋子は楽しい時間だったがアレックス氏が帰ると言い出したので
帰り仕度をするとアレックス氏が
「ここのカードだ 名前も神山になっている このカードを使いなさい
ここは このカードが無ければ入れない 今後 私がいなくても
山ちゃんのカードで入れるよ では失礼する」
神山と洋子はアレックス夫妻にお辞儀をして席について
「さあ どうする 洋子」
洋子は時計を見るとまだ22時を回った所だが
「少し 静かになりたいな」
神山はバニーガールにチェックを頼むと
「全て 済んでいます アレックス氏のカードで」
神山と洋子はお礼を言って店を出るとタクシーで
代々木のマンションへ向った

部屋に入ると洋子は浴室に行って洗濯物をたたんでボストンにしまった
神山がソファーに座ると洋子が
「ねぇ ゆっくりと湯に浸からない」
「うん そうだね そうしよう」
神山が浴室に行くともう湯船に湯が溜まっていた
先ほど洋子が貯めたのだと感心した
神山が居間に戻って裸になると洋子は寝室で脱いだのか
バスタオルを巻いて出てきた
二人でシャワーを簡単に流し湯船に浸かっていると洋子が
「あ~あ 今日はなんだか大変な一日だったわね」
「うん お疲れ様でした 正直こんなに忙しいとは思わなかったよ」
「そう 気疲れね きっと 普段ならなんてこと無いもん」
「気疲れだね 完全に お疲れ様」
二人は 寄り添って夜空をぼんやりを眺めていた
今夜だけは二人ともこのままゆっくりしたいと思っていた
神山も洋子も仕事のことは口に出さなかったが洋子が
「アレックス夫妻も大変ね さっき聞いたらこの後ロンドンへ行くって
それでパリに寄って帰国すると言っていたわ」
「うん 世界中を分刻みで動いているんだね 大変だ 僕は出来ないな」
二人は再び静かな夜を満喫していた
洋子が立ち上がって浴室から出ると冷蔵庫から地ビールを出して
「はい」
神山に渡し 二人で缶のまま乾杯をしてまた夜空を楽しんだ
「さあ出よう どうするここに泊まれる?」
「うん そうしたいけど 帰ります ごめんなさい」
「わかった」
「怒っている?今夜泊まる事は言っていないの だから」
「うん 分っているよ」
神山は多分駄目だろうと思ったがやはり無理だった
今夜は祥子も実家に帰って居ないので二人でここに泊まろうと思った
二人が帰り仕度を終わり洋子が部屋の中を見回し終ると神山が
「ねぇ 洋子 明日は休んでくれ ここ休んでいないし」
「そんな 貴方は?」
「うん 一応次長室に出るけど休みにするよ だから明日秘書課に
休みと連絡をして欲しい」
「分ったわ そうしたら どこかドライブに行く?」
「ううん 洋子は完全休養に当ててくれ 月曜日から忙しくなるから
アルタのGプロジェクトも動き始めるし 休める時に休んでくれ」
「はい 分りました ほんとごめんなさい」
二人はもう一度部屋を見渡して出た 
タクシーが来たので先に洋子を見送り神山は次に来たタクシーで帰った






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2013年4月13日土曜日

薔薇 6 - 31 Vol. 2



部屋に戻ると神山の携帯がなった
「はい 神山ですが」
「先輩 こんばんわ 今良いですか」
「うん どうした?」
「ええ 今夜来てくれると思っていたんですよ
どうして来てくれないんですか」
「えっ だって 翔の部下出来ただろう いいじゃないか」
「ええ でもわからない事が有って」
杉田は解らない事を神山に聞いたが 現場じゃないと解らないと言い出し
「そうしたら 鈴や装飾の責任者に聞けば大丈夫だよ 
赤坂は 責任者に任せておいて 何か問題がでたら翔がジャッジすれば
殆ど大丈夫だよ がんばれよ」
「先輩 今何処ですか 来てくださいよ」
「駄目だ 今 美女に囲まれて逃げられないんだ じゃあね」
神山が携帯電話を切ると洋子が
「翔君?」
「うん 甘えてきたから 突き放した」 
「ふふふ 美女に囲まれて逃げられないですって うそばっかり」
「ほんとでしょ」
「美女に相手にして貰えないでしょ ねえ 亜矢子さん」
「そうそう さっきだって私たちが相手をしてあげたんですから
今後 間違わないようにね 神山さん 幾ら男に強くても
からっきし 女に弱いのね ふふふ」
「もう わかったよ 苛めなくてもいいだろ」
神山が少しぶっきらぼうに言うと
「ねぇ あなた カラオケがあったのよ 行きましょうよ」
「そうだね いこう」
3人はフロントでカラオケルームの申し込みを済ませビールを
買ったりしてカラオケルームに行った
元気な女性達がどんどんと曲を予約し神山は予約できなかった
ようやく神山の予約が出来き歌った曲は今の心境と一緒で
勝手にしやがれだった
女性達も立ち上がって一緒にリズムを取って踊っていた
気持ちよく歌い終わる時 部屋の外で山口 宏史がこちらを観ていた
神山は洋子にボリュームを下げるよう指示してドアを開けると
山口 宏史だけでなく先ほどの3人も一緒だった

「神山さま 今フロントにこの手紙を預けに行きました所
カラオケルームにおられるとお聞きして 伺いました
先ほどは大変申し訳ござませんでした これはお詫びの気持ちです」
山口 宏史は手紙のほかに封筒を別に差し出したが
「何が入っているかわからないが 先ほど約束した誓約書があればいい」
神山はきっぱりとその封筒を突き放すと 女達が
「済みませんでした 私たちの上司が血迷った事をしてしまい
本当にすみませんでした」
神山はやったと思った 美味しい情報が向こうから飛びこんで来たのだ
「そうでしたか 貴女達の上司ですか」
「ええ 皆でお金を出し合ったんです だから受け取ってください」
「そうすると この封筒には君達のお金も入っているんだね」
「ええ 済みませんでした 会社には御内密に」
神山はカチンと来て山口 宏史に
「自分の不始末なのになぜ女の子を巻き添えにする その根性が嫌いだ」
「はい この子達も少しでもって言ってくれたので
甘えて 本当に済みませんでした」
「いや これはただじゃ済まない わかったそのお金は女の子に
全額渡しなさい 役に立たない上司のためにお金を出すなんて
貴方の根性が汚すぎる そんなお金は受け取れない」
神山はきっぱりと言い 手紙を読んで見ると指示した通りだったので
「いいね 二度と会社の女の子に手を出すな わかったか 
今夜 これからでも帰れる 女の子たちは直ぐに帰りなさい」
「はい 分りました このお金で帰ります」
神山は女の子の名前を聞いた 一人は鶴見久美子でぽっちゃりして
いかにも遊んでいる感じだった もう一人は石田加奈で見た目は
しかっりしていそうだったが 遊んでいるのか艶がなかった
「お願いします 会社には言わないで下さい」
「うん 約束するが 君たちもこんなおじさんを相手にしないで
年相応な相手を選びなさい でないと通告する わかったか」
「はい 分りました ほんとに済みませんでした」
「うん では帰りなさい いいね」
4人はお辞儀をして出ようとした時に神山が山口 宏史を呼んで
「高柳さんて女性は知っているよね」
「ええ 秘書課で今度副社長と結婚する美人でしょ」
神山はまたもやラッキーと思い
「いや ありがとう 綺麗な方だと思っていましたがご成婚ですか」
「ええ 社長の息子なんですが少し遊びが酷くて社長が
昔 囲っていた女を迎えるそうですね 酷いですよ まったく」
神山は自分がいましている事を棚に上げてよく言えたものだと感心した
「そうだったんですか 大変ですね」
「ええ わたしらも 今後会社がどうなるか予測つきません」
「まあ 頑張ってください では」

神山はそこで話を打ち切って 洋子や亜矢子と歌を歌い始めた
亜矢子はこの事については多少知っているし
洋子も神山から資料を集める事で知っていたが
二人の女性は話が繋がらないのでそのままにして歌っていた
神山は女性達が歌っている時手拍子を打ちながら作戦を練っていた
亜矢子がユーミンの歌を歌いだした時 神山は祥子が頭をよぎった
洋子はそれを見逃さなかった
「ねぇ あなた 今 他の女の事 考えているんだろう」
洋子は少し酔いが廻ってきたのか言葉が乱暴になった
「ううん 仕事だよ この曲とマッチ出来ないかと思ってさ」
「ふ~ん わかったよ 他の女の事 考えたらただじゃすまないよ」
「わかった していないよ」
亜矢子が歌い終わると洋子がユーミンの歌を歌い神山を観察していた
神山は気をそらす為に亜矢子と話し始めた
皆が歌い終わると24時を廻っていて
部屋に着くなり3人で布団のなかでくっついて寝た
洋子と亜矢子が抱き合って寝て 神山は一人外れて寝た
3人ともアルコールが効いていて直ぐに寝息が響く静かな夜になった

5月2日 土曜日 快晴
神山が露天風呂に入っていると洋子と亜矢子が起きて来て
「おはようございます まあ 素敵 入らせて」
3人で朝日が昇っていく様子を見ていた
「良かったわ お天気になって」
「そうね 大事なパーティーでしょ 私も応援しているわ」
「ねぇ 亜矢子 熱海で又やるか」
「ええ いいわよ 私は持って来ているから」
「そうすると 洋子の分をあのデパートで買って穿き替えればいいね」
「貴方も持ってきたの?」
「当然でしょ」
洋子が
「分ったわ あの赤いショーツでしょ」
「そうよ あなたなにも言っていないの これからはちゃんと
教えてあげないと可哀相よ もう隠さなくていいんだから」
「うん わかった」
洋子がこちらをにらみながら おちんちんをつねってきたので
「ごめん 優しくしてよ」
今度は亜矢子がつねって洋子と笑っていた
神山も女性達も昨日の疲れが残っていて交わりは無く
楽しくおしゃべりを楽しんでいた
洋子が用足しに出ると神山が
「しかし 昨夜 洋子の変身振りには驚いたよ 急に言葉が
乱暴になって 怖かったよ」
「知らなかったの 彼女 暴走族のリーダーよ 
今まで気がつかなかったんだ まったくあなたって言う人は」
そこへ洋子が戻ってきて亜矢子が 
「ねぇ 洋子さん 神山さんてあなたの事何も知らなかったわよ」
「へぇ~ 普通解りそうだけど まあ 普段わね」
「ごめん 気がつかなかったって言うより想像できなかったよ」
「まあ 過去だから ねぇ 亜矢子さん」
「そうよ これから洋子さんと一緒の時間が一杯あるから
気をつけた方がいいわよ」
そう言われると 神山のおちんちんはますますちじみ上がって
元気が無くなり洋子が
「ねぇ亜矢子さん いいの? 私 お手伝いするわよ」
「ええ もう大丈夫ですよ まだ入っているみたいで可笑しいから
それに貴方だって 我慢できなくなるわ 辞めておくわ」
「わかったわ そうね 私もまだ可笑しいの 躰が壊れるわ」
「ほんと この人と最初SEXした時 2、3日余韻が有って
からだがきつかったわ」
「そうそう その時は気持ちが良いけど後で大変なのよね」
洋子と亜矢子は勝手な事ばかり言って神山を無視していた
神山はひそかにおちんちんを大きくして立ち上がり
洋子と亜矢子の額を肉棒でパンパンと叩き風呂から上がった
「なによ 今の 厭らしいわ ねぇ亜矢子さん」
「僻んでいるのよ 無視されたから でも可愛いわね」
「そうね あんなに元気にしてどうするのかしら」
「大丈夫よ 本当に欲しければ噛み付いてくるでしょ
そうでないって事は すぐに小さくなるわよ ねぇ 神山さん」
神山は言い当てられたので無言だった

3人はレストランで朝食バイキングを楽しんだ
神山が洋子や亜矢子に
「ねぇ 昨日の4人が来ていないようだね」
「ええ 女の子が帰ったから一緒に帰ったんじゃないの」
「そうか 男二人じゃつまらないしな」
気にしたのはその時だけで 神山はビールを呑みながら洋食を
全部平らげると亜矢子と洋子が一緒に席を立ち椀を2つ持って
「はい アサリのお味噌汁よ 二人ともちゃんと気がついたでしょ」
神山はこのとき素直に嬉しくて
「ありがとう 助かるよ ほんと」
嬉しそうに飲むと3人とも全部綺麗に食べて部屋に戻った
神山は
「30分だけ寝かしてください お願いします」
そう言い直ぐに寝息を立てた 洋子と亜矢子は
「もう一度入ろうか」
そう言うと またゆっくりと湯船に浸かった
「ねぇ 洋子さん お互いの事はだいぶ分ったと思うの
そこで 神山と二人だけの時は緊急以外に連絡しないようしませんか」
「ええ でもいいの 私のほうが一緒の時間が多いわ」
「ええ 声を聞きたくなっても我慢するわ お仕事はお仕事ですもん」
「はい 分りました 私もしないわ」
亜矢子は冷蔵庫からビールを出して洋子と
「じゃあ 乾杯ね」
「ええ 乾杯」 
二人の女性は協定を結んだ
洋子が
「そろそろ 起こしましょうね」
「ええ そうしましょう」
二人は神山を起こして洋子はコーヒーを渡し
「では 楽しかった時間もこれで一時中断ね」
「おお ありがとう すっきりしたよ ありがとう」
神山は用意されたコーヒーを飲んで赤いショーツを穿き支度を済ませた
二人の着替えをじっと眺めていると洋子が
「まあ すけべ なに見ているの 変態 ねぇ~ 亜矢子さん」
「でも 減らないから見せても良いでしょ」
亜矢子はそう言って神山に対してストッキング姿で腰を振った
神山は下半身がむずむずしてきたので
「亜矢子 ありがとう もう見ないよ」
腰を振るのを辞めた亜矢子が洋子に
「あの人ね ストッキングに弱いわよ こんな感じだと」
洋子が頷いて神山の目の前でストッキング姿で腰を振っていると
「もう なにやっているんだ 早くしなさい」
そう言い洋子と亜矢子のお尻をペンペンを叩いた
「ふぁ~ きゃあ~ 痛いわ きゃあ~」
二人ともふざけていた

神山はもう時間が無いので構うのを辞めたのを見て
女性達も雰囲気を察して急いで仕度をした
フロントで清算を済ませると受付嬢が
「神山様 昨夜帰宅されました山口 宏史様から封筒を預かっています」
封筒を受け取ってみてみると手紙と現金10万円が入っていた
手紙の内容は謝罪と会社には黙っていて欲しい 現金は山口 宏史の
お金だと書いてあった 
神山は駐車場に行き 玄関で女性達を後ろに乗せると発車した
昨日と違って海の見える国道を東に飛ばして進んだ
土曜日だったが時間がまだ早いので渋滞は無かった
熱海駅で後ろの二人が降りてデパートに入っていき赤いショーツを買った
亜矢子をそのままにして 神山は洋子を乗せホテルの地下駐車場で
自分の車に乗り換えると 洋子がレンタカーを運転して返した
神山はいつも買う宝くじ売場に行くと叔母さんが覚えていて
「いらっしゃい 今日も頑張ってね」
最初神山がスクラッチを選ぶと今までと同じ様に手が勝手に動き選び
銀色の部分を削って見るとなんと3万円の大当たりだった
次に亜矢子が選び削って見るとやはり3万円の大当りだった
「さあ 洋子 頑張って」
神山と亜矢子に励まされて選び削ってみると10万円の大当たりだった
「ふぁ~ すごい そんなに効果があるなんて」
亜矢子が宝くじの数字に提案をした
「ねぇ 3人だから 3組で良いでしょ 後は熱い心でバストサイズを
並べない まず貴方は107でしょ 洋子さんの数字だけど同じかしら
93だけど?」
「ええ 93よ」
「そうしたら 3組の179393 で買いましょうよ」
「うん そうだね」
神山が叔母さんに探してもらうと 3組ではなく33組ならあると言って
連番で10枚買った 亜矢子が
「そうしたら ウエストは57かしら」
「ええ 57よ一緒ね」
「そうしたら あなたが79だから79組で1575757なんてどう?」
洋子が
「そうしたら 79組で177957はどう 昨夜の状態よ」
亜矢子も頷き叔母さんに探してもらうと丁度あって連番で10枚買った
「じゃあ これいつものように亜矢子が預かっていて お願いします」
「ええ それとこの間のは今度のお休みの時に振り込みます」
「うん ありがとう では」
「ええ 洋子さん 頑張ってね」
「はい 亜矢子も頑張ってね」

3人は熱海駅で別れた 亜矢子は車が出るまで見送ってくれた
神山は亜矢子に手を振って貴婦人を発進させ有料道路に入ると
どんどんとスピードを上げていった
神山は右側車線をズーット走るのではなく左を走っていて前に追いつくと
ウインカーを出し 気が付かない時はパッシングを巧みに利用して
追い越しをしていった
小田原から東名に入るがここでも神山のテクニックは素晴らしく
直ぐに首都高に入り銀座で降りた
車をホテルの地下駐車場に止めると洋子が
「凄いわ 1時間をきっているわ すごい」
「うん 空いていたしね さあ着替えよう」
次長室に入って洋子はまだスピードの余韻が残っているのか
神山に抱きついて来た
「おいおい さあ着替えよう」
二人は最高級のスーツに着替えて変身をした
洋子はホテルを出る時に化粧をしなかったので簡単に化粧が出来上がった
二人は何時ものように交互に廻ってみて可笑しい所をチェックした
時計を見ると11時を少し回った所で洋子が
「今日はお金はどうしますか」
「うん 僕ので足りるよ 大丈夫だよ カードもあるし」
神山は次長室を出て催事課を覗いてみると鈴や装飾のメンバーが
留守番していて
「神山次長 おめでとうございます」
「うん ありがとう みんなは?」
「ええ 少し前に出ました いろいろと準備が有ると言っていました」
「じゃあ 悪いけどお願いします」

そう言い神山と洋子は銀座通りに出てタクシーを拾いホテルへ向った
ホテルには30分前に着いたが ぽつぽつと来賓客が来ていて
受付では催事課の全員が対応していた 
洋子の後輩の安井も手伝ってくれていた
みんなは二人を見ると市川や杉田が
「なんか 新郎新婦さんだね 決まっているよ」
「先輩 綺麗で格好良いです」
「やあ みなさんありがとうございます」
神山と洋子は受付応援の皆に挨拶をした
「おう 山ちゃん このままどうだ 一緒にすれば 経費安上がりだぞ」
由香里がいる前で言っているので由香里も一区切りついたと思った
神山と洋子を見つけたホテルの担当者が二人を呼んで別室に入った
「神山様 田所様 ご昇進おめでとうございます
本日進行係をさせて頂きます」 
そう自己紹介され 流れの説明が有った
席は全て円卓で神山と洋子のテーブルには内藤社長と時田副社長が
座る事など
始まってから約6名位の祝辞がある事 その後に一旦会場内を暗くして
アレックス氏ご夫妻の登場 神山たちのテーブルに座る
そのあとに祝辞が有るけど全員は無理なのでこちらで選ばせて頂きます
あとは親睦で皆さんと一緒に会食をしてください
そんな内容だった12時10分前になると段々と込みだしてきて
ホテルの従業員も席の案内で忙しくなった 副社長の時田が現れ
神山と洋子は挨拶をすると
「盛大なパーティーだな どうじゃ洋子 このままゴールインは」
洋子は人差し指を口にあて
「だめです おじ様 声が大きいですわ」
笑っているところへ内藤社長がきて
「神山さん洋子さん ご昇進おめでとうございます お似合いですね」
「そうじゃろ 内藤さん 山ちゃんはいい男じゃ」
「ええ 洋子さんも中々の切れ者です 感心しました」
「ほう そんなに切れるか いいのお若いのは」
副社長の時田と内藤社長はホテルの従業員に案内され席に座った
12時の時間になるとさすが遅れてくる人が1人や2人いるものだが
今回 遅れる人は誰もいなかった
会場内ではざわついていたが 進行係の挨拶が始まって入場曲が流れると
外で待っていた二人にホテルの従業員が
「お席まではピンスポットが案内します 上座の円卓です」 
と 説明され 扉が開くと真っ暗でピンスポットの光だけが輝いていた

ここは結婚披露宴ではないので神山が先に歩き始めると会場内からは
拍手が盛大に沸き起こって二人を祝福してくれた
言われたようにスポットライトのなかを歩いているつもりだが
どうしても早く歩いてしまいスポットライトから外れてしまう
なんとか席に付くと会場内の明かりが一斉について眩しかった
祝辞の先頭は催事課の奥村課長からだった
神山の業績や失敗談など笑い有りの楽しい祝辞だった
洋子の方も本社人事部長が奥村課長に輪を掛けて楽しい祝辞を述べた
次は副社長の時田が祝辞を述べ 神山を誉め洋子を誉めている時に
言葉が出て来なくなって 涙ぐんでいた
内藤社長が直ぐに気転を利かせ祝辞を述べた
副社長時田が隣りの洋子に
「すまん ワシとした事が」
洋子は小さい声で
「ありがとうございます 大丈夫ですよ ズーッといますよ」
時田は頷いていたが虚ろだった
内藤社長が終わり席に付くと時田が
「内藤さん ありがとう だめだな 年だな」
「良かったですよ ただし途中までは」
4人は大笑いをしてしまった

ホテルの人から聞いていた時が来た
会場がまた真っ暗になり 
色々な色のスポットライトが会場を交差するなか
アメリカンポップスが流れると進行係りが
「本日 特別に参加してくださる方をご紹介します」
アレックスグループのトップ アレックス氏夫妻が紹介されると
静かだった会場はざわめいた 
このことを知っている内藤社長と神山と洋子は多少落ち着いてはいたが
時田は洋子に
「洋子 なんであんな偉い人が来るんだ わからん」
「ええ お付き合いが有ったのよ」
「へぇ~ 洋子凄いな」
「いいえ 神山さんよ」
「えっ 山ちゃんが はあ あの男は凄いな」
「でしょ だから私じゃだめよ もっと器が大きい女性でなければ」
アレックス氏夫妻が神山たちのテーブルに来ると
神山と洋子は立ち上がって 最初に握手をして抱き合った
「アレックスさん 来て下さってありがとうございます」
「うん 是非帰る前に合いたかったからね」
夫人は洋子にバラの花束をプレゼントした 神山がアレックス氏に
「アレックスさん 僕のがないよ」
「心配するな ほらこれだよ」
アレックス氏が用意したのはアレックスグループで
絶対権力者しか着ることが出来ない噂のブレザーだった
神山は手にとって見ていると
「山ちゃん 早く着ておくれ みせてくれ」
アレックス氏にせがまれ 上着を洋子に渡しブレザーに袖を通すと
進行係が 
「神山さんはここでもう一つ勲章を得ました あのアレックスジャパンの
最高責任者になられました おめでとうございます」   
来賓客たちは予想外の出来事にあちこちでざわざわした
進行係が静めるとアレックス氏の挨拶が始まった
要約すると 神山とはお尻で始まった仲で 大変勇気があり
紳士で 的確な判断力を持っている アレックスジャパンの欠点を
迅速に見つけ再建を約束してくれた 私は彼のために何でもする
ここにいる人たちも神山に協力をして欲しい 
挨拶が終ると拍手が鳴り止まなかった
今度は夫人の挨拶で同じような内容だったが
神山には洋子と言う素晴らしい女性が付いているので
決して 神山を横取りするよう考えは持たないで欲しい
だって 私だって諦めたんだから お願いね 
この挨拶にも会場から拍手が鳴り止まなかった
二人のスピーチは英語で話をしたが 予め翻訳したのを
読み上げたのでタイムラグが生じたがそれでも素晴らしい挨拶だった
アレックス夫妻が席に座ると会場が明るくなり次の祝辞が始まった

神山はグリーンにブルーが少し混ざった素敵なブレザーを脱ぐと
「神山さん このブレザーは世界でパリ、ロンドン、ニューヨーク、
そして東京の4着しかない1枚だ これを着てパリに行けば何でも出来る
ただし向こうのトップと相談をしてからだけどね したがって世界で
4番以内に入ったことになるね おめでとうございます」
「アレックスさん 奥様 ありがとうございます」
「しかし このスーツは素晴らしい 高かっただろう 洋子と同じ生地だし
素晴らしい どこのメーカーですか」
「これは ニーナ・ニーナのスーツですよ」
「ああ ニーナ・ニーナは知っているが 婦人だけだろう」
神山はスーツを着ている経緯の話しすると
「なんと素晴らしい話だ その筒井さんも山ちゃんが好きで
プレゼントをしてくれたんだよ いい話だ しかし世界で3着とはね
この生地でこの作りならば100万円でも出来ないよ 大切にね」
時田は英語を多少出来ても神山とアレックス氏の会話には
追いつけず洋子が同時通訳をしていると また涙ぐんだ
「洋子 本当にいい男だな ワシが女だったら絶対に離さないな」
夫人は時田が涙ぐんでいる訳を洋子に尋ねて
「時田さんは優しい人ですね 時田さんが居るから神山さんも居るのね」
進行係の上手な語り口で祝辞が進められ前半の部が終わり会食になった
ここで倉元が乾杯の音頭を取った
「おう 山ちゃんおめでとうございます 今まで大変お世話になりました
ありがとうございます これからも持っている力を存分に発揮して
山ちゃんらしい仕事をしてください 洋子ちゃんも山ちゃんを
支えてください お二人ともご昇進おめでとう かんぱ~い」
会場の皆が祝福して乾杯をした

食べ始めてからすぐに催事課の時にお世話になった業者が続々と
神山のテーブルを取り巻き順番に挨拶をしていった
副社長の時田に挨拶して内藤社長に頭を下げてアレックス氏に挨拶してと
業者も大変だった
神山と洋子は起立をして対応していたので殆ど食べられなかった
握手をして神山と洋子に二言三言話をするとご祝儀袋をわたされ
「これは お祝いです受け取ってください」
と みんなが置いて行った 
当初受付で預かる事をしていたが神山に直接渡したいと希望が出て
会場内で神山に直接手渡しが出来るようになった
3列で積み上げても相当な高さになり ホテルの従業員が袋を用意して
その中にしまった 
祝儀袋自体飾りがあってがさばり それが100人を超えるから
相当な量の大きさになった
神山と洋子は出された料理を最初の一口、二口しか食べられず
殆ど手をつけていない状態だった
内藤社長がそれを見て進行係を呼んで
「ここで少し中止出来ないか なにも食べていないよ彼らは」
「ええ 私も先ほどから考えていたんですが 後ろが詰まっていまして
中止すると後半の祝辞の時間が無くなってしまうんでよ」
「そうか わかった ありがとう」
内藤社長もおめでたい席なので祝辞を中止する事も失礼だと思い
立っている二人に
「山ちゃん 洋子さん ワインを呑めば どう」
二人は振り返って内藤社長の言葉に頷きワイングラスを持って対応した
それでもお辞儀をするときグラスをテーブルに置いてしまうと
今までと同様になってしまった
アレックス夫妻も神山の人気ぶりには目を細めて喜んでいた
アルタ関係の業者達も来て神山と洋子に挨拶を済ませ一段落し進行係が
「それでは お時間も残り少なくなって来ました ご来賓のご祝辞を
お願いします」
進行係が一人3分程度でお願いしますと
条件を付け順番に指名をしていった
3番目の挨拶で東都食品の副社長と2日前に挙式を終えた新妻が起立して
挨拶をした
神山は伊豆で会った高柳里香が副社長と結婚していたのかと思うと
胸がわくわくしてきた
全員の祝辞が終ると終了時間を大幅にオーバーしていた
解散になると神山と洋子は出口で来賓客と握手をし見送った
催事課の杉田が
「先輩 おめでとうございます これ受付で頂いた祝儀袋です」
「おお ありがとう がんばってな」
「はい それでは失礼します」





.

2013年4月8日月曜日

薔薇 6 - 31 Vol. 1



5月1日 金曜日 小雨
祥子が神山を何回も起こしているがなかなか起きないので
目覚まし時計を鳴らすと
「やあ おはよう 早いね」
「そう? もう7時30分よ 起きてください」
「そうか よく寝たな あ~あ このベットで起きるの久しぶりだな」
「ごめんなさい 今度 毎日ここで起きてね」
「まあ 毎日は無理としても出来る限りだね そのうちここへ
帰れない日もあるだろうし」
「そうね さあ早く起きてきて ご飯の準備が出来ました」
今朝はベーコンエッグとサラダ トーストといった簡単な物だった
祥子はここ2,3日買い物に行けなかったのでこれが精一杯の料理だった
「美味しそうだ 祥子 ビールが良いね これには」
祥子は冷蔵庫からビールを出して神山と自分のグラスに注いだ
「では 頂きます」
「ねえ 上原のブティックなんだけど」
「うん」
「今 ようやくアンケートを取れるようになったの そうしたら
お客さまの住所を調べると都内23区より 周りのお客様が多いの」
「いいことじゃないか」
「神奈川でも横浜や小田原といった遠いところから来て下さっているわ
あと大宮とか千葉とか 段々と輪が大きくなっているなって」
「うん どんどん広がればそれだけ顧客の数は確実に増えるからね」
「そうね 面白い現象で田所さんのスーツ 18万のが銀座では
月に1着程度なのにもう5着も売れてのよ なにか分らないわね」
「月に1着ペースが日に1着か これは銀座を見直さないと
いけない時期に来ているか 銀座の顧客が変化しているかだろう
そうすると 銀座で高くて売れなそうな商品がある程度
売れているということかな」
「ええ そうね 何故売れないのかなと言うのがちゃんと売れているわ」
「そうすると 顧客の購買意識に変化が起きている訳だ
いい事おしえてくれた ありがとう」
「だとすると 銀座のお店全体が安物売りをしているとか安物を
探しに来る人が多いとかに変ってきている訳」
「うん 断言は出来ないけど 可能性は高いね」
「やはり 企業イメージをあげていかなければいけないわよね」
「うん 難しいけど そうかな」
二人は楽しく朝食を食べた祥子が
「私 暫く休みを取っていなかったから 5、6日と連休を頂きました
だから4日の月曜日仕事が終ったら名古屋へ帰ります」
「そうすると 6日の水曜日に帰ってくるんだ」
「ええ 向こうでご飯は食べてきます だから遅くなるわ」
「うん わかった 暫く友子ちゃんに会っていないから喜ぶよ」
「ええ そうね」  
神山と祥子は綺麗に食べて後片付けを終ると
「今日は何処に行くの」
「ええ 青山の本社に出勤して銀座に行って分らないわ」
「浜野君はどう?」
「ええ だんだんと慣れてきたわ 安田さんもしっかり覚えているし
そうでないと私が困るけど」
「うん 良かったじゃないか」
神山は出掛ける仕度をするので祥子の部屋を出た

ボストンバックに着替えなどを詰め込み祥子の部屋をノックした
二人はエレベーターが上がってくるまでキスをした
上原のブティック前を前にした時
「工事中は大丈夫かしらと思っていたの 安心したわ」
今日は傘を差しているので腕を組めないが祥子はニコニコしていた
地下鉄で銀座へ向った 改札を出るとオフィスに向うサラリーマンで
溢れかえり冷房が効いていないこの時期はむっとした
部屋に着くと洋子が来ていなかったので コーヒーを自分で作ると
いい香りが部屋中に充満した
神山は今夜宿泊するホテルを内藤社長から貰った宿泊無料チケットで探し
伊豆多賀にホテル多賀という露天風呂がついている部屋が
有り 電話をし確認すると空き部屋があり大人3名で予約した
チケットの番号を確認すると全て無料で特別料理がついていて
ワインも1本無料で付いて来る 部屋はベッドと和式 
利用可能と案内され 細かい事を2,3確認して電話を切った
タバコを吹かしながら ソファーで昨夜書いた御殿場アウトレットの
スケッチを見直していた 段々とイメージが湧いてきて
ラフスケッチを何枚も書いていった
神山は一段落したので時計を見ると10時30分になっていた
洋子からの連絡がないので電話をしようとした時に部屋に入ってきた

「ごめんなさい 遅くなりました」
「うん どうしたの」 
「ええ ボストンを代々木に置きっ放しだった事を思い出して
取りに行っていたんです」
「電話くれないと 心配するよ」
「はい 気を付けます」
「だけど いつも僕よりてきぱきとするのに」
「ええ ボストンの中に下着を入れっ放しだったんです
それを洗濯したら やはりゴルフのシャツも洗いたくなって
すみません 洗濯機とにらめっこしていました」
神山は笑い出してしまった
「4日間もそのままだと 結構いい香りになっていたでしょ」
「もう しらない」
神山は洋子をソファーに呼んで昨夜と今朝書いたラフスケッチを見せた
洋子は始めてみるのでよく分らなかったが 説明を聞くと納得して
「素敵ね 遊園地の感覚ね いいわ 女の子だったら
何回も行きたくなるわ 勿論私もよ」
「そうか 骨格は大体こんな感じなんだ 後はどうやって
味付けなり既成概念を破ったデザインが出来るかなんだ
やはり 子供と大人が楽しめるテーマパークの雰囲気を
大切にしたいと思っているんだけどね まあこれをたたき台にして
いいデザインが出てくる事を祈っています」
「そうね みんな500万円返金があるから真剣でしょ」
「うん しかし昨夜考えたけど 良かったのかなって
もっと自由にやってもらったほうが良かったのかなって」
「それもそうだと思うけど ある程度決まったテーマが有るのだから
あの方法もOKだと思いますよ」
「そうか ありがとう それから 先日の東都食品だけど
色々とスキャンダルを起こした部署とそこの売上を簡単で良いので
纏めておいて下さい 今日でなくてもOKです」
「そうすると東都食品にも入り込むんですか」
「いや難しい そこまでは出来ないが 鈴や食品とくっつけようと
思っている 鈴や食品の傘下って事です」
「へぇ~ 鈴や食品のさ・ん・か ですか」
「そう なに驚いているの 昨日見たでしょ 何もしていないよ」
「ええ しかし すごいです あ~あ素晴らしいわ」
「おいおい まだ決まった訳じゃないよ そんな」
「でも あなたが話すと出来ちゃうんだから」
「出来ない事もあるさ」
「いいえ 貴方は何でも出来る」
「赤ちゃん 産めないよ」
洋子は顔を真っ赤にしながら
「ば~か 知らない 誉めてたのに 軽蔑するわ もう」
神山はソファーから立ち上がり次長席で御殿場アウトレットの
ラフスケッチをどんどんと書いていった
スタッフが20日に帰ってくるまでにたたき台を
いくつか用意しておくつもりだった
神山は洋子に
「洋子 昨日アレックスブースの話をアレックス氏と話した事は
知っているよね」
「ええ 覚えています F-1を持ってくると言っていました件ですね」
「うん そこで F-1以外に何を集められるか リストが欲しい
アレックス氏が声を掛ければOKはAランク 要相談でOKはBランク
非常に難しいけど50、50の確立はCランクで出して頂けると
整理がしやすいし戦略が立てやすいって伝えてくれる 
アレックス氏は洋子のファンだから何でも聞くよ
オートモの2011号室に宿泊しているよ お願いします」
洋子が電話をすると 部屋にいて話す事が出来 神山の話を伝えると
アメリカに帰ってからFAXすると返事を貰った 洋子はここの
FAX番号と秘書課のFAX番号を伝えた 夫人に代わり
今夜時間があれば一緒に食事をしようと誘われたが神山とデートで
駄目だというと独り占めしないでほしいと残念がっていた
2日のパーティの後は空いていると伝えると多分夕方まで仕事なので
その後になる 洋子の携帯に電話をして待ち合わせする事に決まった
洋子が神山に
「アレックス氏の件はOKです アメリカに帰ってからFAXをすると
約束してくれました あとご夫人からリクエストで今夜誘われたんですが
神山とデートだからだめよと 答えたら独り占めしないでと それで
2日の夜に食事会です お願いします」
「うん ありがとう FAXは分ったけど あの二人を何処に
連れて行くかだね そうだ洋子 悪いけど お魚やお寿司は
大丈夫なのかな聞いてくれる?」
「はい 分りました」
洋子はもう一度ホテルオートモのアレックス氏に電話をして
夫人と話すと 大変好物で楽しみにしていると答えてくれた
「わかった そうしたら 築地か上原か どうする」
「そうですね どちらに趣をおくかですね 佇まいなどだと
築地 新鮮さと美味しさだったら上原だと思います」
「洋子が初めて外国に言った時だったら 美味しい方かな」
「ええ 美味しくて楽しい所がいいですね」
「よし 上原にしよう そろそろ営業しているから予約をお願いします
大事なお客さんだと付け加えて」
洋子は頷いて上原駅前寿司に予約を入れた
何時もの女将が愛想よく返事をしてくれた

神山が時計を見ると12時になっていたので洋子に
「どこに行く お昼?」
「今夜はお魚でしょ」
「うん」
「そうしたら お肉がいいな」
「そうしたら しゃぶしゃぶにしよう」 
「ふぁ~ うれしいわ」 
神山と洋子は先日行ったしゃぶしゃぶに行った
ランチタイムになると銀座オフィスのサラーリーマンが
我先にと安くて美味しいお店に集まってくる
今日も満員だったがたまたまカウンターが空いていたので
待つ事無く座る事が出来た
ランチタイムはメニューが一つしかないが追加の牛肉は
色々とランクがあり選ぶ事が出来た
神山と洋子はブースの夢を話しながら美味しいしゃぶしゃぶを食べた
時々
「次長おめでとうございます」
と 声を掛けられビックリしていたが余り知らない人間ばかりだった
「やっぱり ここらでは有名ね スターじゃない 完全に」
「うん 若い女の子だったら気分も良いけどね 男じゃね」
「そうよね わかいお・ん・な・の・こ・ね」
「おいおい 変な意味じゃないよ 誤解をしないでくれ」 
「私はどうなるの? ねえ」
「、、、ごめんなさい」
「ば~か 私が居るのに そんなこと言うなんて もう」
神山と洋子は笑いながらコースを食べ終わり次長室に戻った
「洋子ちゃん 30分寝かしてくれ 頼んだよ」
「は~い 分りました 私も寝ますね」
「大丈夫なのかな」
「ええ 携帯で起きますよ」
神山と洋子はソファーでお互いが顔が見えるように横になった
洋子はにこにこして神山の顔を見ていてなかなか目を瞑らなかった
神山はだんだんと睡魔が襲ってきて目を瞑ってしまった

携帯電話の目覚ましがけたたましく鳴って
「あ~ 良く寝た」
神山があくびをしながら起き上がると洋子は直ぐにコーヒーを作り
「すっきりしましたか?」
「うん 大丈夫だよ よし コーヒー飲んだら出るよ」
「は~い 分りました それで明日はここに戻ってホテルに行かれますか」
「うん アルコールが入るから不味いだろう
しかし 秘書課は知らせないで欲しい」
「はい ではこれから外出先不明 明日は12時のオートモで
秘書課に連絡をしておきます」
「うん お願いします」
洋子が秘書課に連絡し終わると洋子が
「軍資金はどうですか」
「うん 一応財布は50入っているけど」
「私 も50もって行きます」
「うん 頼んだよ」
二人が部屋を出た時には雨が本降りになっていた
神山と洋子は駆け足でホテルの地下駐車場へ走り貴婦人に乗った
スイッチを入れると気持ちのいいエンジン音が地下駐車場に響き渡った
神山はこれが6気筒のサウンドだと感じ発進させた
雨の中でもワイパーはしっかり水滴を落とし視界は良好だった
ガスが心配だったので高速に入る前に満タンし上がった
路面が不安定な事もあって首都高では余り追い越しは出来なかたっが
東名に入ると神山の運転が始まった
「ねぇ 少し落として 怖いわ」
「大丈夫だよ 見ていて ほら ねぇ」 
神山はどんどんスピードを上げていったが横浜を過ぎたところで
小型車を追い越そうと思った時に小型車が右に出てきて
神山の車は行き場所がなくスピンをさせて 左に停車させた
「もう 怖かった もう 乱暴なんだから」
「ごめんなさい 心配させて 向こうが悪いんだ こちらを全然
見ていなかったもん ごめん」
そう言って神山は直ぐにその小型車に追いつくと
後ろを良く見ろと手で合図をして追い越した
「でも 考えてみると あなたが言ったように悪いのは向こうね
しかし 3回転して立ち直ったのは凄い腕ね」
「うん 初めてだったよ 今までは2回転が最高だったかな」
「うん 普通の人だったら廻っている間に気絶ね」
「そうだね それでがしゃん だろ」
神山は雨にもかかわらず直線では200kmだし
「洋子 200出たぞ まだ踏み込みがある いいね」
「ほんと 全然平気ね ワイパーもしっかりしているしね」
「うん 視界が広くて気分が良いね タイヤも吸い付いているよ」
小田原で有料道路に入ってもスピードは落ちなかった
熱海に付いたのは約束の15分前だった
神山が熱海駅の周りを行ったり来たりしてレンターカーを
見つけると洋子が
「どうして レンタカーなの」
「うん 訳ありさ」
そう言い レンタカーを選んでいると貴婦人の4人乗りが
空車で有ったので割高だったが明日まで借りた
神山は自分の車に乗って洋子はそのレンタカーで追い駆け
先日利用したホテルの地下駐車場へ車をとめた
レンタカーで熱海駅に行くと 神山は携帯電話で亜矢子に
「神山ですが」
「私です 今 改札口を出ました」
「了解です 今すぐに行きます」
洋子が何かを言ったが聞こえなかった
駅前ロータリーに行くと亜矢子が待っていた 洋子が驚いて
「ふぁ~ 亜矢子さんと一緒だったの 教えてくれれば良いのに」
ドアを開けて亜矢子が
「まあ 洋子さんが一緒 楽しいわね」
洋子と亜矢子は車の外で話をし始めた 神山が
「ねえ ここはタクシーが来るから 後ろに入って 早くお願いします」
二人の女性は後ろに乗ると話を続けていた
神山は何も言わずに今日泊まる 伊豆多賀ホテル多賀をめざし運転した
時々バックミラーで二人の様子を確認するが双子の姉妹が
楽しくおしゃべりを楽しんでいるようだった
神山は右の山道に入って134号線から外れると高度を稼いだ
暫く走ると眼下に大海原が見えるところについた 2人は
「ふぁ~ 素敵なところ ねぇ 洋子さん」
「ええ いいわね 雨が降っていても素敵」
車の中から景色を楽しんだ 
神山は尾根伝いに走ると 右手に富士山がうっすらと見えてきて
後ろの女性達ははしゃいでいた
神山は途中の売店で一旦車を止めて
「どう 雨でも素敵でしょ」
そう言い2人にビールを買って渡した
「ええ ドライバーがしっかりしているから安心よ ねぇ亜矢子さん」
「ええ 楽しいわ 洋子さんと一緒だと」
神山は少し休憩をした後 目的の伊豆多賀 ホテル多賀まで走った

大雨で景色がよくなく少しがっかりしている神山だったが
「いらっしゃいませ 大雨のなかお越し頂きましてありがとうございます」
フロント嬢のにこやかな顔を見て元気が出てきた
宿泊手続きを終えるとフロント嬢が手押し車で部屋まで案内してくれた
部屋に入ると 眼下に相模湾が見えて
「ふぁ~素敵なお部屋 亜矢子さんこっちに来て」
「ほんと 雨でなっかたもっと素敵でしょうね」
「ええ でも なんか風情があって好きですよ」
「あのなんとも言えない水平線の所に別な世界が有るみたいね」 
「ええ 素敵だわ」
二人が満足してくれて良かったと神山は思っていた
フロント嬢が
「お食事はこのお部屋で頂く事が出来ますが どうされますか」
「ええ そうしようかな」
神山が答えると亜矢子が
「レストランで頂くわ ねぇ洋子さん」
「ええ その方が美味しいし レストランでお願いします」
フロント嬢が18時に用意をするといって出て行くと
神山は冷蔵庫からビールを出して2人にわたし
「では お疲れ様でした え~ これから仲良くしましょう」
「仲良くしないのは貴方でしょ ねぇ亜矢子さん」
「そうそう 私が言わなかったら こうなっていないでしょ」
神山は何も言えずに一人でビールを呑んだ
ビールを呑み終わっても誰も気が付いてくれなかったので
仕方なく部屋の直ぐ外にある露天風呂を見てみると
湯気が立ち上っていて ゆっくりと入りたくなり
「では 失礼して先に入ります」
と 言っても
「はい どうぞ」
と 完全に無視された状態だった
試しに彼女達の前で脱ぎ始めたが何も言われずショックを受けた
洋子と亜矢子はベッドの脇にある和室の座卓でお茶を飲みながら
楽しそうに話し込んでいた
神山は早く一緒に入りたくて振り返るがにこにこ手を振り
露天風呂に入ってくる様子は全然なかった
神山は完全に無視された事に少しカチンと来てそのままの格好で
冷蔵庫から日本酒を出して湯船で呑んでいた
神山はわざと日本酒を全部呑んだ所で首を前にたらし動かなかった
暫くすると陽気に話していた彼女達が神山の異変に気がつき
「ねぇ 可笑しいわ」
「そうね どうしたのかしら」
不安になって神山のところによって肩を叩いたが返事がないので
二人は濡れても良いように浴衣に着替えて神山を抱き起こし
体を拭いて布団にうつ伏せに寝かせた
「どうしたのかしら 急に」
「多分 運転の疲れかしら 結構飛ばしたから」
神山の体を仰向けにした時だった
「ふぁ~ やだ 大きくしている 亜矢子さん」
「こら 起きなさい こんなに大きくしてもう 二人で心配したんだから」
神山が黙っていると
「まだ 仮病使っているわ もう相手にするの辞めましょう」

そう言い又 二人で座卓でおしゃべりを始めた
神山は完全に仲間に入れなくなり孤独な時間を裸で味わった
そうしている間に先ほどの日本酒が廻ってきたのか本当に寝てしまった
洋子は寝息が聞こえたので布団を掛けてまたおしゃべりをした
亜矢子の辛かった高校時代とか洋子の辛かった事など
二人の共通点が話を盛上げた
話が一段落したところで亜矢子が
「洋子さん 露天風呂に入りましょうか」
「ええ そうしましょう」
ふたりは浴衣を脱いで露天風呂に入ると水平線の向こうが明るくなり
太陽の木漏れ日が差し込んできた
湯船から見ていた二人が 
「ふぁ~ 綺麗 凄いわ」
少しの間見とれていた
亜矢子が
「ねぇ洋子さん ビール持って来ようかしら」
「ええ お願いします」
二人は湯船に浸かりビールを呑みながら
目の前で繰り広げられている 自然のパノラマショーに見入っていた
雲が太陽を隠してしまうと洋子が
「私 もうでるわ」
「ええ 出ましょうか」

二人はバスタオルを体に巻きつけて部屋に戻ると
「ねぇ 本当に寝ているのかしら」
「そうよね 美女を置いてきぼりにして」
「ちょっと 触ってみようかしら」
「まあ そんな 亜矢子さん」
「大丈夫よ 見ていて」
亜矢子は神山のおちんちんを手で優しく上下に動かし始めた
洋子は普段自分で行っている事なのになにかドキドキして
亜矢子の脇に座ったまま動けなくなった
少しづつ大きくなると
「ねぇ 大きくなったでしょ はい 洋子さん」
亜矢子が洋子の手を引っ張り二人でおちんちんを触り始めた
洋子はこれで魔法が解けたように亜矢子よりしっかりと握った
神山は下半身が気持ち良くなって来て目を覚ました
「ふぁ~ なに 2人で」
「ふふふ 気持ち良いでしょ」
亜矢子が神山の大きく硬くなった肉棒を咥えると洋子の手の動きが
早くなって二人のタイミングが合って来た
二人ともバスタオルを脱ぎ捨てて亜矢子は洋子の乳首を
洋子は亜矢子の乳首を優しく時々きつく触り始めた
亜矢子は我慢できなくなり空いている手で自分の秘所を触り始めた
「ねぇ 洋子さん 最初に頂くわ」
「ええ どうぞ」
そう洋子に断って亜矢子は神山に跨って肉棒を秘所に挿入した
「あっ あっ きもちいいわ 洋子さんも跨ったら」
洋子は言われて神山の口の所に秘所が当たる様に跨り腰を前後に動かした
神山は洋子の秘所を指と唇で攻めると
「あっ うっ うっ~ きもちいい~ あっ あっ」
亜矢子もその声を聞いて腰の動きを早くしたり回転させたり変化をつけた
二人の喘ぎ声もだんだんと大きくなり顔を紅潮させていった
洋子が前のめりなり亜矢子の乳首を愛撫し亜矢子も洋子の乳首を
愛撫していると亜矢子が
「ねぇ いきそう 洋子さん かわろう」
そう言い二人は体を入れ替えた 
亜矢子が神山の口に秘所が当たる様に腰を落としてきて 
洋子が神山の肉棒を挿入し腰を動かし始めた 洋子が
「ふぁ~ 気持ちいい ふぁ~ あっ うっ うっ~ 」
「あっ あっ うっ うっ~ わたしもよ いきそう」
洋子が
「ねぇ 亜矢子さん いっしょにいきましょ あっ あっ 」
「そ・う・ね あっ あっ だめ いくわ」
「わたしも いくわ あっ あっ 」
亜矢子は神山の口にねばった体液を大量に溢れさせ昇天してしまった
洋子は亜矢子が昇天した時に膣がキューンとちじまり昇天してしまった
「はぁ はぁ きもちよかったわ」
「ええ はぁ はぁ わたしもよ はぁ」
神山はまだ元気を保っていたので
「さあ 四つんばいになって」
二人を四つんばいにさせ洋子と亜矢子の秘所に肉棒を挿入し
激しくつつくと
「あつっ あうぅ あぅ~ いいわ また いきそう」
神山は直ぐに抜いて別の秘所につついた
同じ事を繰り返していると
亜矢子が 
「お願いだから いかせて お願いします」
神山は洋子から抜くと亜矢子を徹底的に攻め立てた
「あっ あっ うっ い いいわ いく」
スピードを速めると
「うっ~ あつっ あうぅ いく あっ あっ」
亜矢子が昇天して体をうつ伏せにしてしてしまった
神山は腰を振って待っている洋子に肉棒を突き刺さすと 
「あっ あっ うっ うっ~ いいわ」
隣りに横たわっている亜矢子が洋子の乳首を愛撫すると
「うっ うっ~ あつっ あうぅ いいわ いくわ」
神山が洋子の腰を持ち動かし奥までつつくと
「あつっ あうぅ あぅ~ ねぇ きて いく ねぇ きて」
「でるぞ うっ」
洋子の膣が狭まった時に神山は発射してしまった
「あっ きた いく あっ」  
洋子も昇天してしまった
神山を真中にして3人はうつ伏せで暫く動けなかった
先に回復した亜矢子が
「洋子さん 良かった?」
「ええ 3人だと又違うわね 良かったわよ」

二人はさっぱりして
「ねえ 露天風呂に入りましょうよ」
「ええ 入りましょう 神山さんも一緒に入りましょ」
「ありがとう 入ろう」
3人で露天風呂に入って亜矢子が
「このおちんちんは二人だけで独占しましょうね 洋子さん」
亜矢子も洋子も神山のおちんちんを優しく触りながら言って
「もし私達以外の女性と交わったらどうしよう」
「大丈夫よ洋子さん 私たちが毎日入っていればそんな気にならないわよ」
「そうね だけど可愛いわ それがあんなに大きくなるなんて」
「ええ 以前使っていたこけしより全然良いわ」
「亜矢子さん こけしってなんですか」
亜矢子は洋子に分りやすく教えてあげると洋子は真っ赤な顔になって
「そんな わたし神山さんだけでいいわ」
二人は神山のおちんちんをこけしに見立てて使い方などを話していると
神山はどんどん大きくしていって肉棒になった
亜矢子と洋子は神山を露天風呂からだして3人でSEXを楽しんだ 
洋子が肉棒を咥えていると亜矢子が洋子のクリトリスを愛撫したり
亜矢子の秘所が肉棒を捕らえると洋子が神山の肉棒を愛撫したりと
女同士の連携が取れていた
神山や女達も露天風呂で2回づつ昇天し疲れ果てた
あいにくの天気で髪の毛が雨に濡れてしまったのでシャンプーをした
神山が先に上がって座卓についていると女たちは化粧も落として
バスタオルを蒔いただけの格好で上がってきたが頭には同じ様に
タオルを巻いていてどちらが亜矢子か洋子か分りづらかった
二人も同じ格好で相手を見てみると鏡を見ているみたいで驚いた
神山が
「双子みたいだ 分らないよ」
洋子がわざと
「私は 亜矢子だけど分る」
「えっ 亜矢子? 声が洋子だよ また」
「ふふふ やっぱり声でわかっちゃうか」 
「それは分るさ しかしそうやってタオルを巻いていると分らないね」

神山は冷蔵庫からビールを出してみんなで呑んでいると夕食の時間になり
「では レストランに行こう 今日は特別料理が出るらしい」
「何かしら 楽しみね」
3人は1階のレストランに着くとカウンターの女性が席を案内してくれた
席につく時に女同士が一緒に座って神山と対面した格好になった
神山はウエイトレスにビールを注文するとビールと先付けが直ぐに 
用意され説明されたが神山はちんぷんかんぷんだった 神山が
「では 乾杯」
女性軍も元気よくグラスをぶつけ合っていた
前菜や吸い物を食べ終り刺身が出てきたところで神山はワインを注文すると
このホテルのお勧めで最高級のワインだといって置いていった
神山がワインをグラスに注ぎ改めて乾杯をした
下駄に盛り付けられた切り身と生き造りの船盛りの2品目が出てきた
「わぁ~ まだ動いているわ このお髭」
洋子が生きている伊勢えびの髭を触るとぴくぴく動かしていた
亜矢子も美味しいと言って洋子と明るく話しながら食べた
神山は
「周りがあるから少し静かに食べようよ ねっ」
はい と言って少しは静かになったが何しろ楽しそうだった
神山はこちらを観ている2人の男の目線を感じていた
そのテーブルは連れがいて 若かったが直ぐに夜の女と分るほど
キツイ化粧をしていた 静かと言うより暗い感じで食事をしていた
同じペースで出される料理だったが 特別料理がなかったので
スタンダードプランを選んだ客でこちらが楽しく美味しい物を
食べているので僻んでいるのだろうと思った
焼き物が出て来た時にはワインボトルが空いていたので
もう一本追加をし金額を聞いてみると二万円だと答えた 亜矢子が
「相場ですね ここのホテルって そんなに高くないわよ」
「美味しいけれど 食べきれるかしら」
また 女性軍は話し出し神山が注意した
牛肉も美味しかったがソースも美味しく3人はぺろりと平らげてしまった
よく食べて 楽しくおしゃべりしていると
ワインのボトルも空いてフルーツを食べた
女性軍はやはり甘い物は大好物と見えておなかが一杯でも綺麗に食べた

受付で伝票にサインをすると先ほどの4人も付いて来て
自販機がおいてあるところでビールを買おうとした時に
その4人組も一緒に入ってきて神山にいちゃもんを付けた
「おい 若いの静かに食べているのにうるせな ぎゃあぎゃあと
こちらは 4人ともまともに咽に通らなかったんだ
どうしてくれる 連れも楽しくないって不味くなったじゃねえか
えっ 若いの少しだせよ 口直しするからよ」
神山はこの男は虚勢を張っていると見抜いて
「お金もないし何もない」
「ばかやろー ワインなんか追加しただろ え~ だせよ」
神山がニコニコしていると 洋子と亜矢子は
手を胸にあて抱き合って見ているしかなかった 
その時男が殴りかかってきた瞬間 神山は体を反らしてかわすと
今度は別のところを狙ってきたので腰を引いてかわした
「この野郎 しゃれた真似するんじゃねえ」
今度は神山の思うところにパンチが来たので柔道の一本背負いを決めた
男は3mくらい飛ばされ もう一人が心配になり助けに入った 男が
「悪かった 済みませんでした この通りです」
その場で土下座をして神山と女性達に謝った
神山は洋子の作った東都食品の資料に恐喝騒ぎが有ったのを思い出し
「君たちは東都食品だろ 社長に知れても良いのか
分っていたよ最初から どうする」
今度は神山が責める番になった
「仰られるように 東都食品の者です 済みませんでした
なんでもしますから会社だけには知らせないで下さい」
神山は
「それでは 口ではなんとでも言える 分るね」
「はい 分りました」
「そこで 今後この様な言動は致しません 神山様の言われる事を
何でもお聞きします そうメモに書いて自分のサインを忘れないように」
「はい 分りました」
「それで 部屋に持ってこられると面倒だから 今夜中にフロントに
預けなさい 封筒にでもいれて いいね 書かなかったら会社だ」
「はい 分りました 早速書いてフロントに預けます
どうか ご内密にお願いします」
「それは 君次第だ 名前は」
「はい 山口 宏史と申します 東都食品の肉加工の部長です」
「わかった もう一人は」
「はい 私の部下で 安藤 憲一と言います 本当に済みませんでした」
「わかった 直ぐに書いてフロントに預ければ会社には言わない 約束だ」
山口 宏史と安藤 憲一の東都食品コンビは頭を下げて帰っていった
「ふぁ~ すごい又 見られたわ ごめんなさい」
「ほんと どうなるかと思ったわ ごめんなさい 煩くしていて」
女性軍はひたすら神山に謝った
「さあ 酔いが覚めたでしょう 部屋でのんびりしよう」
3人は何事も無かったように部屋に向ったが小さな声で喋っていた
神山は東都食品の肉加工部門が業績が落ちている事を覚えていた
昨日のアレックスジャパンのように上手になかに入れそうだと感じていた





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2013年4月3日水曜日

薔薇 5 - 30 Vol. 2



神山と内藤社長 洋子も1階の玄関まで見送った
アレックスグループが見えなくなると内藤社長は
「山ちゃん どうなってんの 信じられないよ アレックスジャパンが
アルタの傘下って」
「ええ 企業買収だと色々面倒な事がありますが
このように入っていって実績を作ってから株主総会で承認
そのあとで良いでしょう企業合併は」
「しかし 期待していた以上 いやまったく想像をしていなかった」
内藤社長は受付嬢の小谷に
「課長以上 大至急会議室集合 大至急だ頼む 駆け足で来るように」
「はい 各部署に伝えます 10分位掛かります」
「うん 頼んだよ」
内藤社長はようやく神山がスーツを着ていることに気がついた
「山ちゃん このスーツ 最高ですね どこですか」
「ええ ニーナ・ニーナのスーツです」
「えっ 紳士物は扱っていないでしょ」
「ええ 以前ニーナ・ニーナのファッションショーでモデルが着る為に
作られた特注品です 世界に3着しかなく先日 筒井さんから
プレゼントされた物です」
「う~ん 見れば見るほどいいスーツだ 洋子さんと同じ生地だから
二人で歩いていても違和感がないよ よかったね」
玄関の脇で二人が話していると小谷が内藤に  
「今 会議室に全員が揃ったと連絡が入りました」
「わかった 山ちゃん 田所さん 行きましょう」 
会議室では内藤社長はなにを発表するのかざわざわしていた
内藤社長が入り その後に神山と洋子が入ってきた 内藤社長が
今日の人事命課の件で2人を紹介して
アレックスジャパンの広告全てをアルタが行う事など
契約書のコピーを見せ説明した
終ると拍手が起こったがざわめきも起こった 内藤社長が
「山ちゃんはこの会社でも 私の次に位置してください
特命は追って発令します」
「ありがとうございます しかしそんな」
「好きなようにしてください お願いします」
「はい 分りました ありがとうございます 田所さんも一緒に
特命をお願いします」
「はい 承知していますよ ではちょっと私の部屋まで来て下さい」
神山と洋子は内藤社長の部屋に行くと
「山ちゃん 改めておめでとうございます 初日から大活躍で
嬉しく思っています これは少ないですが今後の資金に当ててください」
「そんな 何時もお世話になっているのに」
「今までは今まで ねっ」
「ありがとうございます」
神山と洋子はお辞儀をして包みを受け取った
「それからこれは株の証券です 名義変更は済んでます
我社の社員ですから株主になってください 気持ちです」
白い封筒を二人に手渡しした
神山と洋子はお辞儀をして頂いた
「さあ これで儀式はお終いです」 
「ありがとうございます では役員の方に挨拶を済ませ次長室に行きます」
内藤社長は頷き 役員室を案内した
佐藤部長を始め役員からも封筒を貰った
役員達への挨拶を終ると内藤社長に2日の件のお礼を言い
貴婦人に乗り込み次長室へ向った

「貴方の言っていた通りになったわね すごいわね
アレックスジャパンの最高責任者だって なにか夢を見ているみたい」
「夢じゃないよ こうやって 入り込めば実績が付くしね」
話していると直ぐに次長室についた
「あ~あ 終った 疲れた」
「ほんと お疲れ様でした」
洋子は神山にキスをした
神山は洋子に
「副社長に電話をしてください 伺うと」
洋子は電話をすると 部屋にいると教えられた
神山と洋子はそのままの格好で副社長に会いに行った
本社秘書室だけでなくフロア全体が騒々しかった
神山がフロアに着くとみんなが神山に近づき
「おめでとうございます すごいですね」
と挨拶をされた 秘書室に行くと
「副社長がお待ちかねよ おめでとうございます」
「ありがとうございます」
神山と洋子が部屋に入ると立ち上がって神山を迎え
「山ちゃん おめでとうございます 初仕事凄いじゃないか
さっき内藤社長から聞いたよ ほんとおめでとうございます」
「ありがとうございます」
「まあ 座りなさい そうだ ちょっと待って」
時田は部屋のクーロゼットからブランディーを出すと秘書室に
電話をして 氷とつまみを大至急持ってくるよう指示した
「しかし 山ちゃん凄いな アレックスジャパンの最高責任者で
全ての権限を握るって なんか計り知れないな 山ちゃん」
「いえ 私だけではないです 洋子さんをはじめ皆さんの応援で
出来た事です 決して私だけではありません」
神山は洋子に頷いて見せた
「そうは言っても山ちゃんが交渉したんだろう だから素晴らしい
幾ら下準備が出来ていても料理できなければ ただの人だよ
わしは社長の権田さんに連絡を入れてないが喜ぶぞ」
秘書室が氷と魚の珍味やおつまみを用意した
時田がブランディーを皆のグラスに注ぎ
「おめでとう 山ちゃん 乾杯だ」
ささやかな祝賀会が行われた 時田は嬉しくてしょがなかった
池上店長が惚れる意味も分った いい男だった
時田は洋子と一緒に成ってくれればいいと願っていた

神山が
「社長 お願いがあります」 
「うん なんだ」
「ええ 10名ばかり入る部屋を貸して頂けませんか?」
「そうか 必要になったか ちょっと待ってくれ」
秘書室に西野理事を呼んでくれと指示した 
「山ちゃん 10人入らなかったら6人でも良いか」
「ええ アルタのデザイナーを私の直轄で動かすのに離れていると
少し無理が出来ます そこで次長室の上が空いてたと思うんですが」
「そうだな」
「出来れば あのビル内がいいのですが」
「うん」
その時戸がノックされ西野理事が部屋に入ってきた
「社長お呼びで いい香りですね お 山ちゃんおめでとうございます」
「まあ 西野君 座ってくれ 大丈夫だろ」
返事を聞く前に時田は西野のグラスにブランディーを注いだ
「頂きます」
「なあ 西野君 次長室の上の部屋開いているだろ 山ちゃんが
使いたいんだと 何とか成らんか」 
西野は少し考えて
「大丈夫ですよ ご安心下さい それで目的はアルタのデザイナーですか」
「うん 直轄のデザイナーを何名か移動して使うことになる」 
「ええ 大丈夫です 山ちゃん 来週4日の月曜日からで良いかな」
「ええ ありがたいです すみませんお電話をお借りします」
神山は内藤社長に事の経緯を説明し了承してもらった
人選は今日、明日行う事にした 高橋のスケジュールを聞くと
あのチームが御殿場アウトレットに移行する事まで聞いた
神山は内藤社長に礼を言って時田と西野に
「内藤社長からOKを頂きました 人選は今日明日行いますが
ニーナ・ニーナの上原チームが御殿場アウトレットに移行するので
そこらを中心に人選を進めます」
「うん わかった 頼んだよ さあ 呑もう」 
西野が
「どうだい あの車」
「ええ ありがとうございます 先日も東名を走りましたが
絶好調ですね 150を出してもぜんぜんぶれないし 
気持ちよく飛ばせました」
「そうか 150も出すのか そうだよな あの時も一緒に乗っていた
連中 怖くなって 酒が冷めたと言っていたな わしも冷めたが」
大笑いした 
「そうそう あの時は確かターボがよく効いて楽しかったですね
確か180位だったと思いますがね」
「そうだ 今でも思い出すが ベンツと競争したんだよな うん
思い出した それで勝ったんだもんな」
「ええ ベンツの時は針が振り切れていましたね 230は
出ていたでしょうね」
「あの時は本当に怖かった あっという間に目の前にある景色が
後ろだもんな 思ったよ 金輪際山ちゃんの運転する車には乗らないって
命が幾つあっても足りないもんな」
「大丈夫ですよ ご安心下さい 今は安全運転ですよ」
「いやいや その手には乗らないよ 怖いからな」
みんな大笑いだった
「ところで 西野理事 ホンダや日産 トヨタなど車メーカなんですが
偉い人をご存知ですか」
「う~ん トップは無理だな なにか 御殿場アウトレットか」
「ええ アレックスジャパンブースで車を狙おうとちょっと
考えているんです アレックス氏はF-1を持って来てくれると
言ってくれました」
「なに F-1を 飾って効果は覿面だな フジスピードがあるし
う~ん 少し時間をくれ」
「はい ありがとうございます 期待して良いですか プランに入れますが」
「なんだそこまで考えているか」
「ええ 時間ないですよ」
「うん 入れて良いぞ」
「おお 西野君がおたおたしたのは久しぶりだな 山ちゃん西野君に
任せれば大丈夫だよ ここまで言って出来ませんは絶対にないから」
「はい ありがとうございます 社長 教えて頂きたいのですが
御殿場アウトレットは静岡県の肝いりで行われていますよね
で国土開発課が担当している所までは分るんですが
実際の開発者は何方なんでしょうか と言うのもその方の意見を聞きながら
静岡県を味方につければ仕事がやり易くなると思っています」
「わかった 調べておく しかし県を味方につけるとは考えられないな
なみ外れた考えだけど 出来ない事はないよな
アレックスグループの件もあるし 山ちゃんと夢を話しても
現実にするから凄いな わかった 少し時間をくれ」
「ありがとうございます 非常に助かります 忘れていましたが
2日の件ありがとうございます 
それでアレックス氏も飛び入り参加をして頂けます」
「えっ アレックス氏が 山ちゃんの、、、ほんとかね」
「ええ 先ほど決まりました 私の招待客です」 
「あのアレックスグループのアレックス氏が、、、」
「ええ ねえ洋子さん」
「はい 私も耳を疑いましたが来られます」
「はあ それで内藤社長はご存知だよね」
「ええ そうすると内緒にしたかったんですね では内緒で」
「うん しかしアレックス氏がね 不思議なんだ
なんで アレックスジャパンを山ちゃんに任せるかってところが
幾ら考えてもわからん 内藤社長もそこまで言われなかったし」
神山は次長室でゆっくりしたかったので
「社長 西野理事 ありがとうございます 次がありますので失礼します」
「おお そうかごめんごめん そうだなこんな時間だ 悪かった」
神山と洋子は二人にお辞儀をして次長室に戻った
部屋に入ると神山と洋子は普段の仕事着に着替えた

時計を見てみると16時30分を指していた 
神山はアルタの佐藤泰治部長に電話をして昼間のお礼を言ったあと
内藤社長に伝えた人選を次長室で行うので佐藤泰治部長と
高橋課長に来て貰いたい事を伝えると17時にくる事を約束した
神山は洋子にアルタの2人がくる事を伝え少し横になった
「悪いけど20分位横になる 起こしてね」
「は~い 分りました 私は飲み物とか用意しましょうか」
「うん 適当に地下でお願い その後はどこかに行くかもしれないし」
「は~い 分りました」
そう言って洋子は出かけ神山は横になった

ぐったりしている体を誰かが起こしていると感じ目がさめた
「あなた 時間です 起きてください」
神山は少し横になったので楽になった
「はい コーヒー」
「ありがとう さて準備するか」
次長席に座るとアルタの包みを開けるのを忘れていた  
内藤社長が2000万円 役員が5人で300x1500万円
神山は洋子を呼びアルタからのお祝い金だと言って1500万円を渡し
預かってもらい2000万円は神山が預かった
「洋子 幾らになった」
「ええ 使い切れないわ 3800万円よ」
「えっ 3800万円 それじゃあ ベンツも買えちゃうな」
「ええ ほんと 私 こんなにお金持っていて良いのかしら」
「うん 直ぐに使うようになるよ さあ ちゃんとしまって置いてくれ
僕の所には5600万円だ そうすると 9400万円」
「えっ9400万円 へぇ~」
「まあ 大事に使おう」
「は~い 分りました」 
二人が現金を引き出しにしまうとインターフォンが鳴り
洋子が応対するとアルタの佐藤と高橋だった
自動ドアが開き中に入った二人は内装の奇抜さやデザイン性に
驚き 暫くは声も出なかった 神山が
「さあ どうぞ ようこそお越しくださいました」
高橋が
「山ちゃん 一応目を通していたけど出来上がりは凄いね
奇抜な感じはするけどモダンで落ち着くね」
「ありがとう 狙い通りさ」
佐藤が
「山ちゃん 凄いねいい部屋だ ほんと」 
二人がソファーに座ると洋子が冷蔵庫からビールを出して
みんなに配りグラスに注いだ 神山が
「この部屋は 僕の部屋です ぼく流にします さあ呑んでください」
みんなで頂きますといって呑みながら仕事を進めた
「さて 御殿場アウトレットのプロジェクトチームを作ります
先ほど内藤社長と相談して決めました
まず 私のこの上に部屋が空いています
そこに文京の本社からここに移動して頂きます」
神山はGプロジェクトの概要を説明した
御殿場アウトレットで3つのブースを造る事が決まっている事
3つのブースとはアレックスジャパンブース、ニーナ・ニーナブース、
鈴や食品ブース(仮称)
各ブースリーダーが選抜隊としてここで働いてもらう事
各ブースリーダーの下に2名位つける この人たちは本社勤務
あとグラフィックデザイナー1名をここで勤務してもらう
常勤はこの4名構成になることと非常勤で見積もり関係1名
そこで高橋 内野 田中の3名が選抜隊としてここで勤務し
各ブースリーダーに成ってもらう
決定事項は来年4月4日日曜日にグランドオープン
前日前夜祭 各ブース引渡し3月25日前後
内装工事来年3月1日前後着工 本体建築工事着工10月1日前後
本体建築設計開始8月1日前後
大体のスケジュールを説明していくと 佐藤部長が
「本体工事が始まるとここでの仕事がなくなるのではないでしょうか」
「大丈夫です あります 各ブースではイベントスペースを設け
その大きなイベントは年に2,3回 或いは4,5回と入れ替わります
そのデザインも行っていきます オープンしてからも継続的に
行いますから仕事はあります そのイベントスケジュール計画にも
当然参加してもらいます 企業との打ち合わせから
全部ブースリーダーが行います 以上ですがご質問は」
「上の部屋へ引っ越すのは何時ですか」 
「ええ 5月4日 月曜日です 尚 勤務環境が変わるので
出来るだけ移動できる物は移動してください」
「山ちゃん 大変な仕事だけど楽しそうだね」
「孝ちゃんの言う通り 大変だけど出来ない事ないんです 楽しいですよ
今までの既成概念を破ってデザインをして行く訳ですから
それから 月2回位は一斉休みを設けます 後は週2回の休みを
個人のスケジュールで取ってください 勤務時間が絡みますので
詳細は内藤社長と決めていきます」
神山のGプロジェクト概要を聞いた高橋と佐藤は相談して佐藤が
「では 私は 本社に戻って候補者選びをして明日高橋君に
決定して貰います あとお聞きしたいのですがGプロジェクトの
メンバーになるとその仕事だけで 他の仕事は出来ないと考えて
いいのですか それとも仕事がない時は他の仕事をして良い訳ですか」
「ええ それはお任せしますが ただ暇になることは無いと思いますよ
最初の1ヶ月は休みなしの覚悟が必要です」
「はい 分りました では戻って候補者選びをします 失礼します」

佐藤はお辞儀をして部屋を出て行った
打ち合わせが終ったのは19時を過ぎていた 神山が
「孝ちゃん 時間は」
「ええ 大丈夫ですよ ご安心下さい あけて来ました」
「洋子さん どこで食べる」
「ええ ゆっくり出来る所って上原しかないですね」 
「そうしたら 上原にしよう」
神山たち3人は部屋を出てタクシーで上原の駅前寿司屋に向った
駅前寿司に着くと女将が何時ものように奥の座敷に案内してくれた
席に着くとビールや簡単なおつまみが運ばれ 高橋が
「では Gプロジェクトの発足記念で乾杯」 
みんなで乾杯すると神山は
「これからは ご馳走される側ではなくてする側になるね」
「大丈夫ですよ ご安心下さい 佐藤が何とかしていますから」
「ありがとう」
「しかし 驚きましたね アレックスジャパンが実質アルタの傘下とは」
「うん 僕自身も驚いている あそこまで上手く行くとはね」
「そうですね 柔道が良かったのかしら」
「うん あまり使いたくなかってけどね 仕方ないね」
3人はアレックスジャパンの事で盛り上がった 神山が
「ねえ 孝ちゃん じつはGプロジェクト選抜隊のメンバーで勉強を
してきてほしいのだよ 5月5日から5月20日まで」
「どこに行くんですか」
「それは各自が決めてほしい 要は既成概念を破る何かを各自が掴んで
その成果を御殿場アウトレットに生かしたいわけさ 勿論お金が
必要になる ぼくが用意したよ」
神山は500万円を出して
「一人100万円使ってください 5人で500万円」
「はあ しかし急に言われてもね」
「ええ そうですが 既成概念を破らないと御殿場アウトレットは
飽きられます 例えば何処かのお寺に入って座禅を組んでも良いし
北海道の美味しい物を食べても良いし 自由です その計画を
明日から行って貰い5日には出発です ゴルフばかりしても良いです
ただ 一人でも何かを掴まなければこの500万円を 
全額返還して貰います」
「へぇ~ 大変だ もう決定ですか」 
「ええ 決定です」 
「ふぁ~ そうすると何人かで組んでも良い訳ですか」
「ええ 自由です 国内何処に行って頂いてもOKです」
「はい 分りました しかし目的が 既成概念を破る旅とは、、、」
「ニーナ・ニーナのブースも現状を打破しないと飽きられるでしょ
御殿場アウトレットは『安い』だけでは回転が少なくなります
現にぼくだって 年に3回行けば良いかなと思っていますよ
その顧客の足をもう一回 もう二回増やせば売上はうなぎのぼりです
集団心理でお客が集まっていればその廻りに顧客がつき
更にその廻りに顧客が着きます この間の上原のようにね」
「分りました がんばってきます それでこのお金は」
「ええ 明日から早速皆さんに渡してください 
先ほども言いましたが 自由です ただ何をしたいかの簡単なレポート
そうですね A4で1枚くらいでOKですが その提出を4日
それから 先ほどの全額返金についてのサイン それだけで良いです
それと 書式なんかないですから自由です」
「はい 分りました しかし大変な事になった」
「うん あまり考え込まないで 実務で僕自身の体験してきた事を
原案の時にどんどんとぶつけて行きます それに耐えられないと
仕事にならない訳です」
「ええ そうですね 次長室のように奇抜だと考えても実際出来上がりは
目を見張る出来になりましたからね」
「ええ あそこはあれで済みました しかし今度は顧客を相手にします」
「そうすると 少しずつ見えてきましたよ」
「お願いしますね 孝ちゃん そして孝ちゃんをGプロジェクトの
責任者になってもらいます」 
「えっ 山ちゃんが居るでしょ」
「ええ 責任者と言ってもまとめ役です リーダーの下が2名で
足りなかったら応援体勢を準備するとか そこはぼくでは出来ません
やはり 孝ちゃんの仕事です それと内藤社長から言われましたが
ぼくの思い通り進めてOKとお墨付きです したがって孝ちゃんは
ぼくの直属の部下になります 孝ちゃんの意見に反対できる人は
僕と内藤社長だけです いいですね」
「そんな すると部長は、、、」
「ええ Gプロジェクトで働いている時は関係ありません
しかし社内の慣例とかは重視をしてくださいね」 
高橋は凄い事になったと感じていた 今までと違ったデザインを
起こす事は並大抵ではなく覚悟を決めた
「山ちゃん そうするとこの計画が駄目に成ると 僕らは首?」
「うん 孝ちゃんだけじゃなく僕ら二人も首さ」 
「ふぁ~ 大変だ」
「そう社運が孝ちゃんに掛かっているよ これを乗り越えられると
内藤社長も考えていらっしゃいますよ 
もっと 進めれば今日のアレックス氏との話しでは資金は全額
先方持ちまで約束を取り付けた うちは能力を提供すると
だから その能力が評価されなければ おしゃかさ」
「そこまで詰まった話をしたの すごいね そうするとやるだけだ」
「そう もうサイコロは転がっていますよ」
2人は話しに夢中になって箸があまり進んでいなかったので洋子が
「早く頂かないと美味しくなくなりますよ」
そう言われ高橋と神山は呑んだり食べたりした 

3人が食べ終る頃にニーナ・ニーナの面々が入ってきた
祥子が神山が居る事に気がつき
「こんばんわ 神山さん」
「やあ こんばんわ」
「昨日はご馳走様でした」
「なにか売れていると聞いてますが」
「ええ 相変わらず 売れていますよ そのうちパリから取り寄せです」
「いいことじゃないですか」
「ありがとうございます がんばりますわ」
「それから 御殿場アウトレットの件ですが 僕が全面的に管理する事に
今日決定しました」
祥子は驚きと安心と複雑な気持ちで 
「よろしくお願いします」
「正式には筒井さんにお伝えします」 
「はい 分りました」
「では」
神山は又 3人で話をしながら食べた
ニーナ・ニーナの面々もみな元気があっておしゃべりを楽しんでいた
神山達は食べ終ると高橋が清算して寿司屋をでた
「孝ちゃん ごちそうさま こちらが払わなければいけないのに」
「いえ 全然 それとこれ昨日のお釣りです」
「うん そうしたら次回に取っておいて」
「はい 了解です 4万ほど残っています では電車で帰ります」
「うん ご苦労様」
3人は上原の駅で別れて時計を見ると21時30分になっていた
神山は亜矢子に電話を入れてみるとつながり
「どうしたの こんなに早い時間 昨夜は待っていたのに」
「ごめんなさい 実は疲れて寝てしまった ごめん ところで
明日は午後で上がりでしょ」
「ええ」
「泊まりは大丈夫ですか?」
「へぇ~ いいの 私は大丈夫よ」
「分りました そうしたら何時に熱海OK」
「やはり 3時ころがいいわ」
「分りました 15時熱海 お願いします」 
「ふぁ~ 逢えるのね 嬉しいわ」
神山は電話を切ると洋子に
「さあ 今日は早く帰って寝るとするか 今日は色々とありがとう
明日だけど本当は休みにしたいけど 10時ころ出てください
それで泊まりだ いいね 2日の準備とかは明日仕度してね」
「は~い 分りました 嬉しいわ 貴方と一緒だったら」
「一応部屋を14時に出る予定で居るからそのつもりで応対してね」
「は~い 分りました 何処ですか行くのは?」
「うん 伊豆だよ」
「わぁ~美味しいお魚を食べられるわ~」
「では 明日」

神山と洋子は駅前で別れ神山は歩いて上原のマンションまで帰った
洋子と亜矢子を早く引き合わせ こちらが動きやすくしたほうが
いいと思って取った行動だった
部屋に戻るとまずシャワーを浴びてさっぱりさせると
神山は冷蔵庫からビールを出して今日一日を振り返った
(しかし 大丈夫なのかな 御殿場がこけると不味いなこれは)
FAXを見ると何枚か来ていてそのなかにアレックスジャパンの
アレックスJrから日本語で送られてきていた要約すると
【今後の指示を仰ぎたい 至急連絡が欲しい】
もう一枚は内藤社長からで
【アレックスジャパンのアレックスJrから電話番号を聞かれたので
FAX番号を知らせました 電話番号は後日教えてあげてください】
神山はアレックスジャパンはやる気を出してきたかと感じたが
あえて指示を出さないで行動を慎むようにと
指示した内容のFAXをアレックスJrに送った
神山は御殿場アウトレット各ブースの大枠な位置付けや簡単な
デザインを考えスケッチを何枚も書いた
アレックスブース、ニーナ・ニーナブース、鈴や食品ブースと
書き上げていくが方向性が決まらなかった
3つのブースに共通性を持たせない方向だと何とか考えられたが
食品とファッションの優遇性をどこのレベルで考えるかで
全然デザインが変ってきた
神山は時間がない事で集中したがそれでも迷路にはまり込んだ

タバコを吹かしていると祥子から電話があった
「こんばんわ 私です」
「うん」
「今帰るとこです」
「うん こちらは仕事です」
「今 どこ?」
「上原の部屋だよ」
「行っていい?」
「うん 構わないよ 待ってます 少しおなかすいたから そこの
コンビニでおつまみ買ってきてくれる」
「は~い 分りました」
神山は時計を見ると23時を過ぎていた 両手を頭の後ろで組んで
一息していると祥子がやってきた
「ほんとよかったの? これでいいのかしら」
「うん ありがとう」
そう言って立ち上がると冷蔵庫からビールを出して祥子に渡し
「今 御殿場アウトレットの方向性や位置付けを考えていたのさ
少し迷路に入り込んでいたから来て貰って助かったよ」
「大変ね こんな時間まで」
「うん まあ ここの勝負でしょ だから24時間関係なく
仕事が出来る訳ですね」
「ねえ 今夜は遅くまで掛かるの」
神山はおつまみを食べながら
「う~ん 辞めるわ 今日は」
「そうしたら 私の部屋で呑みましょ」 
「うん そうだね」
神山はつまみを持って祥子の部屋に移動した
祥子が着替えてソファーにおつまみやビールをセットした
「ねぇ バーボンにする?」
「うん そうしよう」
祥子はバーボンのボトルを棚から取り出してテーブルに置いた
「祥子のお陰で助かっているよ」
「よかったわ 今日の昇進に乾杯」
神山と祥子は久しぶりにグラスを合わせ乾杯した
「ねえ まだ怒っている?」
「う~ん 今日も遅いしね 少しはね」
「うん そうね ごめんなさい」
「僕は今後 分らないよ 今日のようにここで仕事をしたり
次長室で仕事をしたり これからGプロジェクトが出来るから
よけいここに帰ってくる時間は分らなくなる それに会わせたように
祥子が遅ければすれ違いが起きるよね」
「そうね 私が何があっても早い時間にここに帰ってきて貴方を待つわけね」
「う~ん どうだろう 祥子だって縛られるのは嫌だろ」
「、、、」
「だったらこのようにピンポイントで会うしかないと思うよ」
「私 思うの 寂しいの だから今日みたいに外で食べるの」
「う~ん それと僕を待つとは違うと思うよ
本気で寂しかったら 何があっても待つんじゃない」
「そうかもしれないわね でも貴方が居ない時間を一人で待つのは辛いわ」
「それはお互い様じゃないかな お互いに仕事だもんね
立場を逆にしても同じでしょ ただ先日も言ったように
その場でごたごたしないようにするのがベターで 結局僕は
ずーっと待っていた訳でしょ その無駄を省けば時間は作れるでしょ」
「そうね これから気を付けます」
「うん そうして欲しい ぼくも今日はこうやって時間を作れたしね
最悪銀座で仕事をしようと思っているけれど ここで出来るから
帰ってきたわけさ」
「ありがとうございます 私もなるべく帰ってくるようにします」
「うん ところで明日は御殿場に行く 泊まりです 
2日のホテルオートモには間に合うように帰ってきますが」
「まあ 大変」
「うん 色々あるさ 片付けられる時に片付ける 時間がないからね」
「ねぇ 今夜はここに泊まってくれる?」
「うん そのつもりだよ」
「ふぁ~ うれしいわ」
祥子はようやく笑顔になった
神山と祥子は久しぶりに一緒にジャグジーを楽しみ交わった
「ふぁ~ 気持ちいいわ あなたとこうやって居られるの 幸せよ」
神山は少し疲れたので
「さあ 出よう 今日も大変だったので疲れたよ」
「そうね これからもっと忙しくなるでしょうね」
「しかし 体は一つだからね 上手に使ってケアしないとね」
神山と祥子はベッドに横たわり 再び交わった
祥子は交わったあとで
「ねぇ これから私頑張って時間作るからいつも一緒にいて」
「うん 会社の出来事を抱え込まなければ 一人で悩む事も無いしね」
「ええ だから一緒にいてね」
神山と祥子はそのまま抱きあって眠りについた





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