5月11日 月曜日 曇り 南青山 由貴の部屋
神山は由貴より先に目が覚め由貴の寝顔を眺めていた
まだあどけなさが残る28歳だった
7時を廻ったのでそろそろ由貴を起こすと
「ふぁ~ほんももの神山さんだ」
「おはよう なに」
「おはようございます えっ だって夢の中で神山とお話をしていたんです」
「そうか それはありがとう」
由貴は布団の中にもぐりこんで神山のおちんちんをおしゃぶりすると
「神山さん 私 あそこが壊れそう だからお口で出してあげる」
「いいよ由貴 そんな それより朝ご飯が食べたいな」
由貴は頷いていたが愛撫を止めなかった
神山は今まで味わった事の無いおしゃぶり攻撃を受けて
「由貴 でるよ」
「いいわよ 出して」
由貴の手と口は動きが早くなり神山はあっけなく発射してしまった
「良かった」
「うん 気持ちよかったよ 参ったあんなに早く行ってしまったよ」
由貴は誉めたれて神山にキスをして最後に肉棒の付け根から
強く握って尿管に残っている体液を出して綺麗にした
「さあ 神山さんはシャワーを浴びていて 簡単な朝ご飯だから
すぐに出来ます」
神山は言われた通りにシャワーを浴びて出てくると部屋着が無いので
「由貴 なにか無いかな きる物」
「そうね ちょっと待っていてね」
由貴は可愛い花柄がプリントされたロングTシャツを出して
「ごめんなさい これしかないわ」
渡されたロングTシャツは由貴がネグリジェ代わりに来ている物で
随分と余裕はあるはずと言われたが神山が着ると少し窮屈だった
「神山さんが着ると小さいわね ごめんなさい 今日買います」
「しかし 花柄か」
「ふふふ 乙女チックな感じで良いでしょ」
「うんでもなんか馴染まないな これで馴染んだら変態だろう」
「まあ そうね 気持ち悪いわね ふふふ でもお似合いよ」
由貴は同じ様な柄のパジャマ姿で朝食を作っていた
神山は冷蔵庫からビールを出して二人のグラスに注ぐと
「お先に呑みますね」
由貴は頷いて
「はい 簡単だけど 食べましょう」
由貴は僅か15分位で朝食を作ってしまい
「早いね でも美味しそうだ」
食卓は和食が中心に並べられた
「冷凍をしてあるので電子レンジ温めただけだから簡単なんですよ」
神山は美味しいと言っておかずをビールのつまみで食べていると
由貴はご飯を小さいおむすびにしてお皿に盛り付け置いた
黒ごまがまぶされたりとろろ昆布を巻いたりと色々と
飽きないよう工夫されていた
「由貴 美味しかったよ ご馳走様でした」
「良かったわ やはり一人より楽しいわね 私も美味しかったわ」
由貴は神山の目を見つめて言った
食器の後片付けも神山が脇で手伝うと時々横を向いては軽くキスをしていた
コーヒーを飲むと8時半になっていたので出かける仕度をした
部屋を出て暫くするとタクシーが来たので乗り込み代々木の
不動産屋まで行ってもらった
ここの不動産屋は先日神山と洋子のマンションを紹介した
ところで店内に入ると営業が覚えていて
「いらっしゃいませ 今日はお部屋をお探しですか?」
ニコニコして接客をしてくれた
連れて来た女性が洋子でないので 営業もそこは伏せていた
「ええ この雑誌に出ている物件はまだ空いていますか」
営業マンが調べると空いていると答えたので早速部屋を見に行った
場所は神山と洋子のマンションから車で10分位離れた所で山手線を
挟んで反対側にあった
部屋に入ると 南向きでバルコニーも広く神山と洋子のマンションに
似ていて LDKが真中の部屋で 左側に寝室 右側に浴室となっていた
JR駅も歩いて10分掛からないので会社の通勤にも向いていた
「どう ここ」
「ええ 気に入りました ここにします」
神山と由貴は営業マンに決定を伝えると不動産屋に戻り手続きをした
由貴が敷金と礼金 前家賃合計の6か月分54万円を払おうとした時に
神山が由貴を制して支払いを済ませた
入居日も明日からとして由貴は部屋のカードキーを受け取った
「神山さん 本当にありがとうございます 助かります」
「うん その分美味しい朝ご飯を食べられるからね」
由貴は頷いて 喜んでいた
不動産屋を出ると神山はその足で渋谷の家電量販店に行って
冷蔵庫、洗濯機、TV、パソコン、クーラー、照明器具など殆ど
新規に買い求め合計金額が95万円で現金で支払いをして
13日の午前10時配達と配線 配管工事をお願いした
「ふぁ~ 何から何までありがとうございます 嬉しいわ」
「うん 由貴が頑張って働いているからご褒美だよ」
「ありがとうございます そうしたらベッドも新しくしようかな」
「いいのか 僕がいない時に寂しくならないか」
「ええ 大丈夫です バルコニーで眺めて探しますから」
神山と由貴は家具の専門店に行ってベッドや掛け布団 シーツや枕
バスローブやお揃いの部屋着などで80万円の買い物をした
こちらの商品も13日水曜日の午前10時に配達してもらう事にした
「こんなに大きいベッドだと もうプロレスが出来るわね」
「うん 幾ら寝相が悪くても落ちないよ」
神山は由貴にもう足りない物は無いかと尋ねると無いといって
「そうすると 今度は引越し準備ですね」
「うん そうすると引越しの時に持っていくのはチェストとクローゼット
化粧台 食堂椅子テーブル位かな」
「ええ そんなところですね」
「早めに引越しをすると良いね」
「ええ そうですね 今日午後から片付けはじめます 来週の月火水を
連休を取って引越しをします」
「うん それがいい それとあの廻りは意外と静かだから夜も落ち着くよ」
「ええ お風呂から夜空を見られるのって素敵ですよね」
神山は時計を見ると12時になっていた
「お昼はどうする」
「私のお料理ならお部屋へどうぞ来て下さい」
「そうか 外食ばかりだからたまには食べたいな」
神山と由貴はタクシーで由貴の部屋に向った
「やはり向こうの部屋でよかったね ここは昼間でも電気をつけないと
少し暗い感じがするね」
「ええ そうでしょ でも向こうに移ったら友達呼べないわ」
「どうして」
「ええ 今のお給料じゃあ借りられないですもの もっとも
ここ最近はこの部屋が嫌いで 外でお茶をしていますけどね」
「そうか 難しい所だね もっとも呼ぶと男物があって
不信に思われるかもね」
「そうですね だから言わない事にします」
神山は由貴を後ろから抱き付いて腰におちんちんを擦り付けると
「もう お料理が出来ませんよ そんな」
由貴は嬉しくて腰を神山に押し付けて左右に動かし刺激を与えた
神山は由貴が着ているTシャツのしたから手を入れてブラジャーの
ホックを外すと見事な形のいい乳房がはねて神山は優しく揉み始めた
由貴も手を休めて神山のおちんちんをGパンの上からさすった
「向こうにいこう」
由貴は頷いて寝室で裸になるとベッドで戯れ始め由貴が
「ほんと 私壊れるわ もう」
ニコニコしていって神山の肉棒をしゃぶり始めた
神山は由貴のクリトリスを舌先で愛撫すると体液が膣から溢れ出し
「だめよ いきそうよ」
そう言い体を起こし神山を跨いでゆっくりと腰を落とした
「由貴 こっちを向いて」
由貴は言われた通りに体を回転させると
「ふぁ~ きれいなおっぱいちゃんが揺れているよ」
そう言って乳首をつねったりすると由貴は喘ぎが激しくなり
腰の動きも早くなった
神山も下から肉棒を突き上げると由貴は
「いく~」
と言い 昇天してしまった
神山は膣が更に狭まったのであっけなく昇天してしまった
暫く神山の愛撫を受けていたが
「もう 駄目です ほんと こわれる お昼を作るわね」
由貴は神山から下りる時におちんちんをペタンと叩いて
「暫く 静かにしていてね お願いしますよ」
そう言い裸の上に部屋着を着てキッチンで調理を始めた
由貴が作った昼食は中華丼だった 具が沢山入っていて味も美味しかった
グラスのビールが無くなると由貴が冷蔵庫からビールを出してくれたが
その時に丸々とした形にいいお尻が艶かしかった
「そのお尻が僕を呼んでいたよ 今」
由貴はニコニコ笑いながら
「もう 元気ねほんと 駄目ですよ そんな事言っても」
二人は残らず食べ神山は時計を見ると13時30分だったので
「由貴 30分寝かしてくれる 2時になったら起こして」
「ええ いいわよ これからお仕事でしょ わかったわ
私 その間色々と手続き関係を纏めているから起きています」
「ありがとう」
そう言い神山はベッドに横になるとすぐに寝てしまった
「神山さん 起きて 2時ですよ」
「うん あ~あ よく寝た ありがとう」
神山は今朝着たロングYシャツで寝ていたのでベッドから起きると
「まあ 大きくなっているわ もう 助平な夢を見ていたんでしょ」
神山はばつが悪くすぐにトイレで用足しをしたが一向に小さくならなかった
「もう 嫌らしい 上向いているもん でも凄いわ」
由貴は神山の前に来てしゃがみ肉棒を咥えると口と手を動かし始めた
「由貴 気持ちいいよ すぐにでそうだ」
由貴は更に肉棒の裏側と鈴口あたりを集中的に責めて来たので
「うっ 出るぞ」
由貴は頷いて神山の体液を飲み込んだ
神山は腰を少し引いたが由貴はまだ離さないで最後の一滴まで飲んだ
「さっぱりした? 神山さん」
「うん ありがとう でも由貴のおしゃぶりって癖になるな」
「ありがとうございます 幸せよ 下手より上手の方がいいもんね」
「うん そうだね」
「では 仕度をしてくださいね 私 19、20、21日と連休を
頂きました 筒井さんと久保チーフに連絡を取りました
引越し屋さんにも連絡をして これから運ぶ荷物の見積もりと
家電製品や家具の廃棄の見積もりも一緒にしてくれるって言っていました」
「そうか よかったね そんなに早く出きて」
「ええ21日に住所変更など手続きも出来ますし あとは天候ですね」
「大丈夫だよ きっと由貴の味方になってくれるよ」
「ええ ありがとうございます さあ仕度をしてくださいね
忘れ物が無いようにね」
神山は赤いショーツを穿くと
「ふぁ~ 気が付かなかったけれど これって女性用でしょ」
「うん 幸運の赤いショーツだよ」
「神山さん そう言う趣味が合ったんだ ふぁ~素敵よ」
「うん なんかぴったりしていて居心地がいいんだよね
紳士物だとなんかごわごわしていてあまり穿かなくなったよ」
「でも 素敵よ 生地越しにみえるおちんちんって素敵」
由貴はしゃがんで軽くキスをした
神山は靴下を履いたり仕度を終わると
「何かあったら携帯に電話をしなさい 自分で解決できない事など いいね」
「ありがとうございます 分りました」
神山は由貴に軽くキスをして部屋を出るとタクシーで次長室へ向った
次長室には15時前について
「洋子 ごめん 遅くなって」
「こんにちわ 早速で済みませんが 東都食品が4時にここにきます」
「えっ ここに来るの」
「ええ ここが終ったら副社長に会いたいと言っていました」
「そうか 鈴や食品の社長だから当然か それで社長は大丈夫?」
「ええ 5時から空けて下さいました」
「ありがとう そうしたら副社長に繋いでくれる?」
洋子は秘書室に電話をして時田を呼んだ 洋子が頷いて神山が受話器で
「お忙しい所ありがとうございます 神山です
先程 洋子さんから聞いていらっしゃると思いますが 御殿場の
経費予算は如何でしょうか」
「う~ん まだ決まっていないんだ 正直」
「でも 私が話をすると当然社長の所に確認をしに行きますよ
先日お話をしました 共同出資の件は伏せましょうか」
「うん でもそうすると山ちゃんが言っていた構想とかけ離れるわけだろ」
「ええ そうです 鈴や食品だけだと
持って1年がいい所だと思われますが 東都食品が入ってくれれば
売上も伸びるでしょう」
「わかった 先日黒江君が1億は最低かかると言っていたが」
「ええ それはあくまで最低ラインです もっと掛かりますよ」
「う~ん わかった そうすると東都食品との話しでは
こちらの出資金額についてはぼかしていいな」
「ええ 神山から聞いているで良いですよ だって事実ですから」
「うん わかった では5時に待っている」
「はい ありがとうございます」
電話を切ると神山は次長席に戻って
「参ったな 洋子 お金が無いみたいだ 鈴や食品は」
「本当? 困るわね おじ様はなんと言われたの」
「うん お金が無い様子だったな 困ったな良いアイディアが無いかな」
神山が悩んでいるので洋子は何も口出しできなかった
タバコを吹かしてはコーヒーを飲んでまたタバコを吹かしていた
神山ははっと思いついて御殿場アウトレットプロジェクトの
リーダー 竹内 直人に電話をした
「先日はお忙しい所ありがとうございます」
「いえいえ 神山様こそ大変でしょう」
「ええ ひとつお伺いしたいんですが 例えば地下を作ることは
認めていますか」
「ええ 基本的には認めていないんですが 集客など特別な事情が
ある場合は許可をしようと決定しています
ただこれもデザインや理由書がしっかりしていないと
このプロジェクトは認めませんよ しかし神山さんなら大丈夫ですよ
きっと良いデザインでしょうから」
「それと 地上4階建てと言うのは如何でしょうか」
「随分と大きいですね 先日お話をさせて頂いた平屋が基本です
しかしこれも多分神山様からご提案があるだろうと考え
先程の条件を満たしていればOKです」
「ありがとうございます 助かります 最後にブースと
ブースを地下で結んで行き来できるようにはしても構いませんか」
「ええ それも条件を満たす事と あとはブースの会社が
納得されるかですよね」
「ええ」
「しかし 大きいですね 神山さんの発想はすごい」
「ありがとうございます すみません 駐車場の
設計管理もそちらで行っているんでしょうか」
「ええ そうですが」
「実は 駐車場に洗車場を作りたいんですよ」
「はあ」
「普通のガソリンスタンドにある洗車機ではなくて 考えているんです」
「ええ ガソリンスタンドは考えていなかったですね」
「ガソリンスタンドを誘致して頂いても結構ですが洗車機は是非
私に仕事をさせてください」
「分りました 良いアイディアを頂きましたので洗車機については
神山様にお願いします」
「ありがとうございます 済みませんでした 色々と」
「いえ こちらこそ さっそくガソリンスタンドの誘致活動を進めます」
神山は電話を切ると洋子に
「なんか明るくなってきたぞ」
「ええ 良かったわ 具体的にはどうするの」
「うん アレックスジャパンブースと鈴や食品ブースを地下で
結ぶ 地下にはファーストフードを入れる 休憩所も作る」
「でも アレックスジャパンがうんと言うかしら」
「うん そこを何とかしないといけないね まあこれからだ
まずはこれからの東都食品がどれだけお金が捻出出来るかだね」
「そうね おじ様はあまり出したくないのでしょ」
「そうだね 困ったもんだ」
神山は次長席に戻って考えついたプランをどんどんとスケッチを書いた
洋子は神山が熱中している時の姿が頼もしく思え頑張ってと祈った
何案か書いていると東都食品の副社長 田宮浩司と
秘書の田宮里香が訪れた 神山は
「連絡が遅くなって申し訳ございません」
神山は二人をソファーに案内し洋子はお茶を用意した
「神山様 こちらこそご挨拶をしないで申し訳ございませんでした
実は加工部門の見直しに時間がかかりました 申し訳ございません」
神山は早速 御殿場アウトレットの構想を話をした
アレックスジャパンの件 ニーナ・ニーナの件 鈴や食品のブースと
そこで 東都食品は御殿場アウトレットに出店が出来ないが
鈴や食品の傘下で参加する事ならOKと話を進めてきた事などを
掻い摘んで説明をした
「ええ 御殿場アウトレットに参加しなかったのはメリットが
無かったからです 食材の仕入れ 加工 販売 何をとっても
お客様に喜ばれる物は何も無いんですよ それで出店をやめました」
田宮は当たり前の考えを神山に言った
「しかし 田宮さん その評判の良い加工技術を御殿場アウトレットに
きた人が見たら 安全衛生からして販路が伸びるでしょう」
神山は関東エリアの各県別の販売個数を纏めた資料を田宮に見せて
「現状ですよ これが 一番は東京 千葉 埼玉 神奈川 と
この4都道府県で出荷の80%を占めている訳です
しかし御殿場アウトレットは日本全国から色々な人が来ますよ
そこでここに現状の工場ではない工房を作って全国発信をするのです」
田宮は考えていて答えが出てこなかった 秘書の里香が
「神山様 そうすると具体的にはどうされるんですか」
神山はこれまで書いたスケッチを二人に見せて説明をした
「あと アレックスジャパンのアレックスブランドでビーフジャーキーを
作ろうと最高責任者のアレックス氏とも話してありましてOKを
頂いています」
副社長の田宮が驚いて
「えっ 先日来られたアレックス氏がOKですか、、、分りました
神山様 ご協力をさせてください お願いします」
「そうしましたら これを作るのに最低でも3億は必要です」
「えっ 3億ですか しかし今後を考えるとすぐに回収できますね」
「ええ宜しいですか ただし この金額は最低金額です
かといっていきなり倍掛かる訳ではありません 掛かったらその分
回収できるように考えています」
神山は先程御殿場プロジェクトの竹内との話で書いたスケッチも見せた
「こうする事で 相乗効果が生まれます 地下の件はご内密でお願いします
現在 事後承認で進めている案件です いいですね」
「はい 分りました しかし凄い大きな話しですね 楽しいです
神山様にかかるとこの様に変るわけですね 出しますよ6億でも」
神山が洋子に今の話した内容をタイプで打って契約書を
作るように言うと すぐに取り掛かり書類が出来た 神山が田宮に
「如何でしょうか ごらん下さい」
契約内容は
【鈴や食品の傘下に入り 加工部門を御殿場アウトレットに出店する
経費については最低3億円は保証 場合によっては6億まで準備できる
途中放棄の場合は神山の請求金額を鈴や食品に支払いする事
ここで知り得た内容は第三者に漏らさないこと】などが書かれていた
神山は田宮のサインの下に自分のサインをして 立会人として
二人の秘書がサインをして洋子が日時をいれた
2部作って各自が保管して置く事を約束した
神山が
「ご協力ありがとうございます 御殿場アウトレットが成功すると
信じて仕事を進めています これからもお願いします」
神山と田宮は笑顔で固い握手を交わしたあと田宮が
「神山様 先日妻から全てを聞きました 私は恥ずかしく思っています
しかしながら過去は過去と割り切ってこれから会社を建て直しします
そこで神山様にお願いがあるのですが 時々会社に来て従業員を
見て頂きたいのです 勿論 御殿場アウトレットの加工方法なども
そこで技術者達とお話しをして頂ければ助かります 如何でしょうか」
「ええ いいですよ しかし週に1回とはいきませんよ せいぜい
月に1回か2回でしょう それでも良かったら伺います」
「ありがとうございます 助かります 加工部門だけではなく
あらゆる部門で不審な人物が居りましたら神山様のご判断に従います」
「分りました そうさせて頂きます 会社繁栄に不倫と社内売春は
不要ですからね 良いでしょう」
田宮は里香から書類を貰って神山に提示をした
雇用契約書だった
今 田宮が説明した事が書かれていた 神山は御殿場アウトレットの
仕事を追加記入をしてサインをした
田宮もサインをして立会人を里香と洋子がサインをした
給与は神山が月300万円 洋子が200万円となっていて
役職は神山が担当常務で洋子は秘書部長の肩書きを貰った
「常務ですと株主総会の承認が必要ですが担当ですと不要なんです
それと これは今月の軍資金で300万円ですどうぞ受け取ってください
こちらは給与でございます お二人分で500万円ございます」
「はい ありがとうございます」
神山は受け取りを出そうとしたが田宮が不要と言うので書かなかった
里香は給与の振込先口座を洋子に聞いて
「お給料は毎月15日に口座振替です 土日の場合は前営業日になります」
「分りましたわ 軍資金はどうなりますか」
「ええ 当社に来て頂いて受け取って頂くのが原則です
お支払日は毎月1日です 土日祝の場合は翌営業日です」
「分りました ありがとうございます 私でもいいのですか」
「ええ 構いません これは秘書室でお渡しいたします」
「はい 畏まりました」
洋子と里香の間で書類の記入漏れが無いか点検して洋子が控えを貰った
神山は冷蔵庫から地ビールを出して四人のグラスに注ぐと
「では 少し進展し貴殿の会社繁栄のために乾杯」
神山と洋子はビールを呑んだが田宮と里香がグラスを
合わせただけだったので 神山が
「ははは 大丈夫ですよ これが私の流儀で社長もご存知です
酒臭いと言われたら 神山に呑まされたと言えば良いですよ」
「大丈夫ですか? 本当に」
「社長はその位 勢いのある男を好きですよ」
田宮と里香はホッとしたのかビールを呑んだ
「神山様 この地ビール美味しいですね うん ねえ里香」
「ええ 美味しいわ 女性でもいけますね」
「どうでしょう まだハッキリしていませんが この地ビールを
販売しませんか 御社で」
「えっ うちがですか」
「ええ そうですよ 最初は大きい所から入っていって
徐々に地方へ進めるわけですよ」
「えっ そんな」
「御殿場アウトレットでアルタさんが販売権を取得されて居ますが
それ以外はまだですね 一応まだご内密にお願いします
皆さんがきずかれますと計画倒れになりますから」
「はい 分りました 値段は?」
「現在 300円だとしましょう 御殿場アウトレットでは10円か15円
上げてきます 東都食品さんは20円あげれば充分でしょう」
「そうですね 仕入れも話し合いで決められるし 美味しいですね」
「どうですか まあ考えてください 秘密ですよ いいですね」
「はい 畏まりました 何から何までありがとうございます」
神山は時計を見ると17時10分前だったのでここで切り上げた
東都食品の田宮副社長と秘書の里香と別れた
神山はすぐに社長の時田に電話をして事の経緯を説明した
「わかった 向こうがその気ならこちらも頑張って出すよ
ただし金額提示は出来ないがいいね」
「ええ ただ本決まりの時は向こうより低いと格好がつきません」
「うん わかった ありがとう もうすぐだな」
「はい 今 下を歩いているところです お願いします」
神山は全てが上手く事が進んだので洋子を抱きしめた
「もう あなた分りますが もう少し優しくして」
「ほんと 良かったよ この資料のお陰さ ありがとう」
「でも その資料って そんなに難しくなかったわよ
大きい会社って そう言った情報を公開しているでしょ
だからそれを分りやすく説明しやすく纏めただけよ」
「いや ありがとうございます このとおり」
神山は洋子に頭をさげて久しぶりの快感を味わっていた
社長の時田にお金を出させる口実が出来た事や
東都食品があそこまで意欲を示した事はスケッチと資料そして説明だった
どの一つが欠けても成功はしなかったと感じた
洋子は冷蔵庫から地ビールを出して二人のグラスに注ぐと
「さあ そうしたら今日はもうお仕事お終いね」
「そうだね そうそう 洋子 はいお給料 でこの軍資金も預かっていて」
洋子は200万円を自分のバッグに入れ300万円は引き出しに仕舞った
神山も300万円をバッグに入れて次長席に座った
「洋子 どうする 食事」
「ええ ごめんなさい 私 ほら近いでしょ だから早く帰りたいな」
「うん わかった そうしたら出ようか」
「ええ 秘書室で何かあったら私の携帯に入りましから」
「うん 対応してくれ 明日解決で それとあまり酷かったら
明日は休んで良いよ 東都食品は済んだし」
「ふぁ~ ほんと でも出てきます」
「うん ゆっくりで良いよ 何も無いから 僕も遅く来るよ」
「は~い 分りました」
洋子が先に部屋を出て神山は次長席で今夜を考えた
神山は由貴に電話をすると
「へぇ~ こんなに早く終ったの うれしいわ そうしたらお外で
何か食べたいな」
神山はこれからでて20分位で部屋につく事を告げると
「は~い 分りました 待っています」
神山は忘れ物がないか確認をして部屋を出てタクシーを拾った
少しずつ小雨が降ってきてウインドーガラスのワイパーが動いた
神山が由貴の部屋に着くと
「お帰りなさい と毎日言いたくなる由貴でした」
ニコニコして笑った
「ありがとう そう言って貰えるだけで幸せだよ」
神山は玄関だったが軽くキスをした
「さあ 出かけようか 少し雨が降ってきたな」
「そうしたらこのビニール傘を使って 私の傘は小さいから ねっ」
二人は傘を差しタクシーを拾い渋谷のシブヤ ハイアット ホテルに
向った
駅前で下りて神山が宝くじ売場を見つけると
「由貴 赤いショーツの威力を見せてあげる」
「へぇ~ ほんとですか? そんなに凄いの みたい」
神山は宝くじ売場で試しにスクラッチを選んで銀色の部分を削ると
あたりの1万円をゲットした
「ふぁ~凄い ほんと」
神山は3枚選んで 大当たりの20万円が出て後は5千円と1万円を
見事に当てた
神山は
「そうしたら このジャンボを買おう 由貴のスリーサイズは上から」
「へぇ~ う~んと 92、53、93です」
「僕の体重が70だから 70組の135393の連番10枚を買おう」
神山はおばさんに探してもらって運良く有ったので買った
由貴が嬉しそうにニコニコして腕を組んで歩いた
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