玄関でスタッフに見送られて駐車場から車を出すと
由紀枝を脇に乗せて発進した
今日は国道を使って赤沢ホテルまで飛ばした
由紀枝は対向車とぶつかるとか早いとか言いながらも楽しんでいた
伊豆高原駅を通り過ぎてホテル手前の白塗りの綺麗な女子寮が見えてきて
駐車場に止め下りた
由紀枝の先導で女子寮に入ったが神山は心臓がドキドキしていた
悪い事をする為に一人で進入するのではないが女子寮だけで
落ち着きをなくし きょろきょろとしていた
由紀枝が食堂や浴室などを案内してくれたがうわのそらだった
部屋は2階にあり入ってみると質素な感じがした
「驚いたでしょ 何も無くて ここが私のお部屋です」
部屋は14畳位の広さだが縦に長細かった
玄関を入るとすぐに簡単な調理ができるキッチンがあり
向かい側がシャワールームとおトイレだった
部屋の中の家具は全て造り付けで真中には簡単なテーブルがあって
隅には花模様の掛け布団のベッドが有った
窓を開けると海がすぐ傍に見えて何時もここで本を読んでいると言った
神山は先ほどここに来る前に用意したダンボールを作って
「さあ 少しずつ整理しようよ」
由紀枝は作り付けのチェストの引出しを順番に引き出して
丁寧にダンボールに入れていった
「神山さん 新聞紙が必要だから下から貰ってきます」
そう言い由紀枝は扉をあけて手を振って階段を降りて行った
神山は窓の外に覗く海を見ているとますます由紀枝を愛してしまった
一つ一つの言動が神山の心に新鮮に思えた
窓枠に腰掛けタバコを吹かしていると由紀枝が戻ってきて
「ふぁ~ しぶい~ その格好 映画俳優みたい
ねえ もう一度煙をを吐いて」
神山はにこっと笑ってタバコを吹かした
「ふぁ~素敵 胸が痛くなるわ いいわ~ 神山さん俳優になれるよ」
神山はキッチンでタバコを消すと由紀枝の手伝いをした
「さあ ここの引出しは見たら駄目よ 私のパンツが入っているから
わかった 絶対に 見たら絶交だからね 向こうを見ていて」
神山は本気で言っていると思い窓際に座って先ほど同様タバコを吹かした
「もう良いわよ こっち向いても ねえ神山さん」
神山は由紀枝が言ったので振り向くと 引出しから出した
ブラジャーやショーツを綺麗に並べて見せてくれた
「どれがいい? だけど高い下着がないのよ」
神山はドキドキしながら見ているとタバコを消しに立ち上がったが
手が震えていて灰を落としそうになって自分の手のひらで受け
キッチンで消した
改めて これだけの下着を見るとどれがいいと言われても困った
「しかしこれだけあると迷うな」
「そうしたら ベストワンはどれ」
「うん これだ」
神山は少し大人っぽい感じのブラショーツを選んだ
由紀枝はそのセットをダンボールに入れると
「じゃあ この中でベストワンはどれ」
神山は可愛らしさがあるブラショーツを選んだ
由紀枝はそのセットをダンボールに入れた
こうやって由紀枝のブラショーツを7点ほど選ぶと由紀枝は
「ご協力ありがとうございます あとは捨てていくわ」
「えっ もったいないよ」
「だって 神山さん嫌いでしょ だから捨てるのよ
その代わり 素敵なのを買って 神山さんの好きなブラショー」
神山はやられたと思ったがなるほどとも感心した
これから神山に抱かれる時に神山の嫌いな下着を着けていても
嫌われるだけで神山の好きな下着を着けていた方が好まれると
そう考えて行動した由紀枝だった
「うん 由紀枝と一緒だったら例えランファン売場でも行くよ」
「ふぁ~ほんと嬉しいわ~」
神山は扉が開かれていたがお構いなく由紀枝にキスをした
やはり女子寮なので男性が訪れた時は扉を開く規則になっている
「さあ これで全部よ どうでしょうね」
「本当に衣類と簡単な食器だけだね」
「ええ 冬物は実家だし 余計な物は要らないでしょ」
「わかった あしたバンで動かそう それとNTTや水道やガスの開栓
電気の通電を申し込みにいこう」
「ええ お願いします」
神山は昨日の不動産屋に電話をして各連絡先を聞き
水道は今日これからメーターの確認と開栓をしてくれる事と
電気も今日中にメーターの確認と通電をすると約束した
ガスは明日11時に安全点検をして開栓その後器具の安全点検
NTTは最寄の営業所で手続きを行うことでOKとのこと
神山は由紀枝に
「よし 終ったよ そうしたらお腹がすいたね」
「ええ もう12時半ですよ ありがとうございます」
そうしていると廊下が賑やかになって由紀枝の部屋を覗く
寮生がいて
「ふぁ~ 神山さん こんにちわ」
昨日のフロント嬢だった
「やあ こんにちわ お手伝いさ ご飯は済んだの?」
「ええ 終りました 由紀枝いいね 神山さんと一緒で」
「良いでしょ あっ送別会 ありがとうございます」
「いいよ そんな でも私もあそこに行きたいな~」
「試験を受ければ良いじゃん そんな事言ってないでさ」
「うん でも由紀枝みたいに自信ないし」
「当ってくだけろで 落ちたら又受ければ良いじゃん」
「う~ん まあ考えるわ 何時出て行くの」
「うん 明日よ」
「そうか 連絡ちょうだいね」
「分ったわよ 彼氏に宜しくね」
「うん でも分らないの 別れそうよ でもいいけどね」
「どうしたの 何があったの 上手く行っていたじゃない」
「うん あいつ淡白なんだよ もっと抱いて欲しいのにさ
自分が終ると私の事全然気にしないの しらけるよ もう」
「なんだ そっちの話しね 別れれば そんなの
貴女を大切にしない男なんて屑よ」
「へぇ~由紀枝どうしたの 普段と違うよ へぇ~」
「いいの わかった 別れなさい その方が貴方のためよ」
「なんか 急にお姉さんになって もしかして、、、」
「そうよ わたしバージンを神山さんに差し上げたの
だって私を大切に愛してくれているからよ」
「へぇ~ 凄い そんあ~ あんなに男嫌いだったのにね~」
「ええ だからこの人って思ったのよ だって正直で
優しくて SEXは強くて けんかも強くて いいでしょ」
「へぇ~ そうなんだ 凄いわ」
「だって昨日だって指名手配の犯人を投げ飛ばして警察から誉められたの」
「へぇ~ そうなんだ」
「多分朝刊に載っているわよ だから貴女を大事にしない男は捨てなさい」
「由紀枝 なんかすごい説得力があるよ わかったわ
あっ 神山さん ごめんなさい 由紀枝をお願いしますね」
「ありがとう また遊びに来るよ その時はお願いしますね」
「は~い 畏まりました まってま~す じゃあ由紀枝 ばいばい」
「うん ばいばい」
神山は由紀枝を抱きしめてキスをした
「もう 駄目です まだ来ますよ もう」
「どこで食べようか」
「神山さんさえ良かったら寮食食べられますよ ビールも有るし
ただ1000円掛かりますよ その代わり味は確かよ」
「うん いこう」
神山と由紀枝は食堂に入ってビールを2本買って神山は
カウンターのおばさんに1000円払うと食券を渡され
何を選んでもいいと言われカツどんと鰻の蒲焼を貰った
二人で向かい合わせで座っていると由紀枝の友人が来て
なかなか食べられなかった
「ごめんなさい 折角のビールが、、、」
そう言い神山のビールを一気に呑んで新しい冷えたビールを注いでくれた
「さあ 食べましょう」
二人はようやく落ち着いて食べる事にした
結構美味しくて蒲焼を食べると由紀枝が
「神山さん 御代わりは自由よ もっと食べて 持って来るわね」
そう言って鰻の蒲焼を持ってきてくれた
二人が食べ終わると由紀枝の後輩が来て
「先輩 寂しいですよ 頑張ってくださいね」
「ええ 大丈夫よ ありがとう 貴方達は先輩の言う事をきちんと
実行していれば 誰かが認めてくれるわ だから頑張ってね」
「はい 分りました」
「私も同じ海が見えるから 寂しくなったら海に向って
思いっきり泣きなさい わかった いいわね」
「はい 分りました ありがとうございます」
後輩達が由紀枝と別れの挨拶をした後に神山を見て
「あれ 神山さんじゃないですか ふぁ~神山さんよ ねえ」
しょんぼりしていた後輩達はまだ知らない後輩を集めて
「ふぁ~ ほんと神山さんだわ どうして」
由紀枝が
「もう 静かにしなさいよ 怒られるでしょ私が もう
神山さんに私の引越しを手伝ってもらっているのよ
ね だから静かにしてね」
「はい 分りました ごめんなさい」
由紀枝は良いお姉さんだった 後輩は静かになって席に戻った
そんな騒々しい昼食を済ませると神山は後輩に向って
「近いうちにお邪魔します その時はお願いしますね それでは」
そう言うと手を振って食堂を後にした
部屋に戻ると神山は由紀枝に
「由紀枝 30分寝かせてくださいね」
「はい 分りました ゆっくり寝てください」
神山は由紀枝のベッドに横になって寝た
由紀枝は窓際に座って普段と同じ様に読書をした
海からの優しい風が気持ちよくて由紀枝も寝てしまった
神山が目を覚ますと由紀枝は窓際で寝ていて神山はくっすと笑った
「由紀枝 起きて」
「ふぁ~ 寝てしまった ごめんなさい」
「うん いいよ それより風に当って大丈夫?」
「あっ 大丈夫ですよ ありがとうございます」
「そうしたら 近くのNTTに行って手続きをしようよ
家庭用品の こまごました物も買おう」
「はい 分りました」
由紀枝は窓を閉め 部屋を見渡し戸を閉めた
神山は駐車場から車をだして由紀枝を乗せると伊東まで走った
国道を飛ばして伊東に来るとNTTの営業所はすぐに分り
車を駐車場に止め神山と由紀枝は中に入った
順番が来て電話加入権7万円を購入して新しい電話番号を受け取った
神山は由紀枝に
「家庭用品は何処で買うかな」
「亜矢子さんは 御殿場の方が結構お店があるって言っていましたよ」
神山は時計をみると14時だったので今夜行く喜多屋旅館へ
電話をして到着時間の変更を伝えた
電話を切ると洋子に電話をして明日も東京に戻れるかどうか分らない事を
伝えると
「そうしたら 月曜日はどうしますか」
「うん 昼から出る こちら次第だよ その時に又電話をする
洋子は休んでいいよ 部屋は大丈夫だよ」
「ほんと は~い 分りました 休みますね 今 母と箱根に来ているわ
私の携帯に何も連絡は入って居ないわよ」
「ありがとう それと火曜日は2時頃出社する お願いしますね」
「火曜日は19日ね 了解しました 私は」
「うん お昼ご飯を食べてその頃出てくれればいいよ」
「は~い 分りました ありがとうございます では」
神山は洋子との連絡が終ると由貴に電話をして今夜帰れない事と
明日も分らないが19日は午前中に南青山に必ず行く事を伝えた
由貴はお仕事だから仕方ない事と寂しい事を伝えてきた
神山は電話を切ると由紀枝に
「お待たせ では御殿場に行きますよ」
「大変ね お仕事」
「スケジュールの変更を頼むとまあね ここらで買う物はない?
そうすれば部屋に運べるし」
由紀枝はNTTビルの反対側に立っているビルで揃いそうなので
覗いてみようと言うので店内に入った
由紀枝が言ったように台所用品が並んでいて棚の端から買い物カゴに
入れていくと結構な数になったが必要最低限のものしか買わなかった
お店の大きな袋3つ分になった 二人は一回車のトランクに入れて
又 店内に入った 今度はトイレットペーパーやティッシュ
クリアーBOKなどかさばる物が多くトランクに一杯になった
神山は由紀枝を乗せ 御殿場に借りた由紀枝の新居に向った
熱海から有料道路に入って昨日同様のコースを走り由紀枝の部屋には
15時30分に付いた 車を駐車場に止めるとトランクから荷物を出して
マンションの中へ運んだ 管理人が手伝ってくれたのでお礼を言うのと
明日の10時ころから家具屋や家電量販店が来る事を伝えると
快く承諾してくれて助かった
二人はエレベーターを開けておいて全部入れると6階に着いた
荷物をおろし 部屋に入れるといらない包装紙など一まとめにした
神山は電話機の設置をしNTTが言っていた番号に電話をすると
つながり回線テストはOKだった 神山は携帯電話から掛けると電話機が
呼び出し音を鳴らして
「由紀枝 ほら鳴っているよ 出てごらん」
「もう 貴方でしょ電話代高いから止めなさいよ」
神山は
「は~い 分りました」
あとお米とか調味料など食品関係とシャンプーなどもすぐに使うので
管理人に聞くと近くでそろうと教えられて車で買い物に行った
歩いてもいける近くに大きなスーパーがあって店内は混みあっていた
二人はは買い物カゴを乗せるカートを引き回し買い物をした
由紀枝は買い物をしている時に
「ねえ 神山さん私 小さい車が欲しいな そうすればお買い物も
楽だし 雨が降った時は通勤にも利用できるし どうかしら」
「そうだね よしかおう ただし今日はこちらが先さ ねっ」
「ふぁ~ありがとうございます 助かるわ そうすれば神山さんを
乗せてドライブも出来るし うれしいな~」
「おいおい そんなに車を運転していたの 確かペーパードライバーって
言っていたと思ったけど」
「ええ 今わね 昔は運転していましたよ だから慣れれば大丈夫です」
「うん わかった 今日帰り道に販売店が有ったら寄ってみよう」
二人は買い物を続けて由紀枝が
「これだけ揃えば大丈夫ですね 足りなかったら又来ます」
二人は買い物袋を3つをトランクに入れてマンションに戻った
神山と由紀枝は先ほど同様にいらない包装紙をゴミ袋に入れて
由紀枝は早速バケツをだして雑巾掛けをし神山もてつだった
二人は綺麗になった部屋で抱き合いキスをした
「しかし 由紀枝は凄いね これだけの品物を覚えるって」
「ええ イメージして覚えたの だから多分足りないのがあると思うわ」
「そうか 僕はメモに書くから覚えないのかな でも凄いよ うん」
神山は時計を見ると16時になっているので
「そろそろ出ようか 大丈夫ですか?」
「ええ 後はなにも無いわね 行きましょう」
二人はマンションを出て駐車場から車を出して乗り込み御殿場ICに向うと
神山が由紀枝に
「有ったよ 車」
そう言いフェアレディーZを駐車場に止めると店員が出てきて
お辞儀をして迎えてくれた
神山と由紀枝が車を探しているとマーチが飾ってあり安くなっていた
由紀枝が運転席に座ってみると彼女に似合っていたので神山は
「どう 感じは」
「ええ いい感じですね これだったら運転しやすそうですよ」
神山は販売員にこの車の購入を伝えると契約書の制作に取り掛かり
「お色は何色にされますか」
パンフレットの色見本を出して聞いてきたけど由紀枝は
「白でお願いします」
そう言うと契約書に型番や色番など記入をして住所を記入する時に
賃貸借契約書を出して記入した 販売員は運転免許証とその契約書を
コピーをして由紀枝の印鑑を押印した
納車は急いでもらい5月20日にしてもらった
神山は手数料などを入れて135万円を現金で支払うと
シートカバーや色々とつけてくれた
駐車場から車を出して乗ると由紀枝は
「あの車って昔から好きな車だったんですよ ハッチバックで
可愛らしくて 私何度か運転をしたんです」
「へぇ~そうか あまり変っていないからすぐに慣れるね」
「ええ そうだといいですね」
神山は御殿場ICで東名高速に入ると飛ばしてすぐに大井松田ICに着き
国道を南下し熱海まで来た
ロータリーを半周してデパートの駐車場に車を止めると
「さあ ここでブラショーツを揃えよう」
「えっ良いんですか 本当に」
「うん 約束だから どこでも行きますよ」
二人は婦人ランジェリー売場に行って有名ブランドの
ブラショーツセットを選びショーツをスタンダードとTバックショーツの
2枚を組み合わせて5セット買った神山が全部で20万円を支払った
他のフロアで食器類を見ると小皿や中皿など居酒屋で使うような
しゃれた器があってここで購入した コップやワイングラス
ビールグラスもここで購入した
店員に事情を説明すると丁寧にダンボールへ入れてもらい 受け取った
全部で20万円して神山が支払った
荷物を車のトランクに入れると神山は
「宝くじを買おう」
「ふぁ~ また買うんですか」
「赤いショーツ 穿いている?」
「ええ 穿いてますよ」
「よし いこう」
神山は宝くじ売場に行ってまずスクラッチから始めた
5枚選んで1万円が4枚と20万円が一枚当った
由紀枝も目を瞑って5枚選ぶと1万円が3枚と10万円20万円が
各一枚づつ当った
「由紀枝 すごいな 僕より凄いよ」
「ええ 不思議ね 自然に手が動いたわ そんな感じよ」
神山は由紀枝のスリーサイズを聞いた
バストが93cm ウエスト56cm ヒップが94cmと言った
「そうすると 年が27だから 27組の135694で10枚
あと 逆で72組196539で10枚でいいでしょう」
叔母さんに探してもらうとあったので 10枚づつ連番で購入した
「さあ 遅くなったね だけど来ノ宮だから10分で行くよ」
二人は車に乗って今夜の宿 来ノ宮 喜多屋旅館へ向った
熱海駅を出てすぐに着いて車を駐車場に止め二人は 旅館に入ると
内装は洋風の造りだった
フロントで名前を告げると若女将が
「神山様 お待ちしておりました」
宿泊手続きを済ませると若女将が部屋を案内してくれた
「お食事は何処でお召上られますか」
「ええ お食事処で頂きます そうですね30分位あとでいいですか」
「はい 畏まりました お待ちしております」
若女将が出て行くと由紀枝は抱き付いて来て
「ふぁ~神山さんと二人だけになれた ねえお風呂に入りましょ」
「うん さっぱりしよう」
由紀枝は神山が脱いだ物をハンガーに丁寧に掛けて自分も脱いでいた
神山は浴衣を着ないでそのまま露天風呂に入った
由紀枝に冷蔵庫のビールを頼んだ
「はい どうぞ」
由紀枝は裸で缶ビールを持って来て一緒に湯船に入り
もうすぐ夕日が沈む景色を堪能した
「綺麗ね 幸せだわ 神山さんありがとうございます」
「うん 由紀枝が可愛くて美しいからだよ」
神山はビールを呑みながらこれ以上言うと由紀枝も辛いし
自分も辛くなるので控えた
「何ともいえない風景だ そうだ由紀枝 写真を撮ってやる」
神山はバッグからデジカメを出して構図を決めてシャッターを切った
何枚か撮影して湯船に戻ると
「良かったよ 綺麗に撮れたよ 後で見せるね」
「嬉しいわー そうだ宝くじのお金で私もデジカメを買おう」
「そうだね デジカメってフィルム代が掛からないからお得だね
最初の記録カードが高いけどすぐに元が取れよ」
「そうしたら 明日家電量販店で買います」
「由紀枝 明日さ由紀枝のところに泊まっていいかな」
「えっ どうして 嬉しいけど お仕事は大丈夫ですか?」
「うん 火曜日の朝10時から入っているだけだ
だから次の日も泊まれる予定だよ」
「ふぁ~ほんとですか」
「うん 月曜日午前中に連絡が無ければ泊まれるよ」
由紀枝は神山の胸に寄りかかった
暫くして神山が
「さあ出よう 今夜は美味しいと良いね」
「ええ そう願っています」
神山と由紀枝は互いの体を拭いて由紀枝は最後におちんちんを拭いた
浴衣を着て丹前を羽織り お食事処に行った
受付でカードキー見せると受付嬢が席まで案内をしてくれた
神山はビールを注文するとすぐに冷えたビールを持って来てくれた
由紀枝とビールを呑んでいると料理が運ばれてきた
ここは一品づつではなく3,4品づつ運んできた
早速二人は箸を動かした由紀枝が
「美味しい すごく美味しい」
先付けと前菜にあたる料理を誉めていた
神山も食べてみると冷えているけど美味しかった
出された料理を食べ終わると次の料理が運ばれた
由紀枝が驚いた
生湯葉の器が紫陽花をモチーフにしたモダンなお皿だった
神山はもうアジサイの季節になったのかと考えた
それから運ばれる料理は時々紫陽花をモチーフにした器が出てきた
先ほど注文したワインが美味しくてもう一本注文した
出てくる料理が斬新な事と美味しいので話すより箸が動いた
神山が由紀枝に語りかけても箸が優先していた
知らない間に全部食べるとようやくお腹が満たされた
「由紀枝 またこようね」
「ええ 絶対に来ましょうね 美味しいもん」
二人は最後に出てきたフルーツを食べたがこれも美味しかった
神山と由紀枝は食べ終わり受付でサインをするとワインが
1本2000円と安かった 配送を聞くと行っていると言う事なので
明日出る前に送ろうと思った
部屋に戻ると持ち帰ったワインを湯のみ茶碗で呑んだ
由紀枝に露天風呂で呑む事を提案すると すぐに脱いで湯船に浸かった
神山も由紀枝も幸せだった
露天風呂を出て座卓で休むと神山がデジカメで撮影した由紀枝を見せた
「わぁ~ 素敵よ 私も綺麗だしバックの夕日も綺麗」
写真は全身から顔写真まで数カットあった
なにも着けていない由紀枝の写真は特に美しかった
二人はワインを呑むと神山が
「明日は早く起きて忙しなくなるよ ごめんね」
「いいわよ 私の事だから 何時に起きるの」
「うん 朝食が7時でしょ だから6時には起きよう
それで 食べ終わったら熱海でレンタカーを借りて由紀枝の部屋に行く
そんなプランですね」
「分ったわ ありがとうございます ところで貴方の靴下履き替えは有るの」
「う~ん 無いな うん無いや」
「そうしたら 一足だけでも良いわ 今お洗濯します貸して Tバックもね」
神山はバッグから靴下と赤いTバックショーツを由紀枝に渡すと
露天風呂に行ってボディーソープで洗濯をした
暫くすると部屋に戻ってバスタオルに挟んで絞った
「ねえ 手伝って」
バスタオルの反対側を神山が持って由紀枝と反対に回して絞った
「はい ありがとうございます これで乾きが違うわよ」
そう言いスカートハンガーのクリップに靴下を挟んで鴨居にかけた
神山は由紀枝を抱いて布団に行くと戯れ
由紀枝も嬉しいのか神山をきつく抱きしめ熱いキスをした
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