2013年12月4日水曜日

紫陽花 1 - 46 Vol. 1



6月8日 月曜日 曇り
神山は次長室に入ると早速アレックスジャパンの
アレックスJrに電話をした
「やあ 神山さんおはようございます」
「やあ アレックスJr おはよう 元気ですか」
「ええ 元気にやっているよ ところで今日は御殿場の件ですか」
「うん いい女性を見つけたんだ」
神山はカトリアーナ ドヌーブの事を詳しく話して
御殿場アウトレットの受付け業務に使えないか打診すると
「大丈夫だよ 神山さん そうしたら1回簡単な面接をして来年の
入社式が終ったら御殿場アウトレットの勤務でいいと思うよ
もし 本人が空いているなら事前に商品知識をつけるために
研修をしてもいいよ 大丈夫だよ いつでも待っているよ」
「ありがとう そうしたらカトリアーナと連絡をとってアレックスJrに
詳しい日時を連絡するよ」
「分りました」

神山は早速カトリアーナに電話をすると今日は15時に仕事が終るといい
明日と明後日は休みだといった
「そうしたら 夕飯は僕達と一緒に食べて明日面接しようか」
「ええ 嬉しいわありがとうございます」
神山はアレックスJrに電話をすると明日9時30分なら時間がとれると
快く引き受けてくれた
ソファーに座りタバコを吹かすと亜矢子に逢ってみたくなり
神山は亜矢子に電話をするとまだ勤務中だが明日休みで今日は
12時に終わり御殿場駅には15分位で来れる事を言われた
「そうしたら 駅前の寿司屋でお昼を食べようよ」
「わぁ~嬉しいわ 必ず行くからね」
神山は駅前寿司屋の電話番号を伝え電話を切った
「おはようございます」
洋子が丁度出勤してきた
「やあ どうだい体調は?」
「ええ 大丈夫よ ありがとうございます」
神山は昨日と一昨日の事を話すと
「へぇ~ 由紀枝さんと祐子さんがコンテストで争ったの 凄いわね
私も出たのよ でも1番にはなれなかったわ」
「まあ 本人達は喜んでいたよ 久しぶりだからね」
「良かったわね」
神山は洋子にアメリカナ大使館ジョン ブラームスに何を送るか訪ねると
「どうなのかしら やはり現金でしょうね」
神山はアメリカナ大使館のジョン ブラームスに電話をして
昨夜のお礼と今日これから会える時間を聞くと
「うん 今から1時間は空いているよ」
「ありがとうございます 私の秘書が伺います お願いします」
「なにか 特別な用事かね」
「ええ お世話になっているので 私の気持ちをお届けしますよ」
「そうか ありがとう あの美しい女性だろ 待っているよ」
神山は電話を切ると洋子に 
「1千万円の包みをアメリカナ大使館のジョン ブラームスに手渡しを
してほしい 今から1時間しか空いていないと言っていたから
直ぐに出かけて貰えるかな」
洋子は頷くとビジネススーツに着替えると神山に
「車は?」
「うん いいよ使って でも僕が11時から使うからね 寄り道しないでね」
「もう 渡すだけでしょ 30分だから10時過ぎに戻ってくるわ」
「うん 首都高を1週されると間に合わないからね」
「は~い 分りました もう」
洋子はフェアレディーZのキーを神山から受け取り部屋を出た
神山はタバコを吹かし少し寝た
昨夜は祐子とカトリアーナに攻められて寝たのが2時を廻っていて
今朝も6時から攻められ少し睡眠不足だった
目覚ましが9時55分で鳴ると神山は眠い目を開けてGプロの部屋に行った
佐藤部長が神山に
「山ちゃん 実は土曜日も出勤してなんとか仕上げましたよ」
神山は各ブースの最終デザインを確認すると
「そうですね 僕は大丈夫だと思いますよ
しかし鈴や食品のブースは凄いですね 今まで話していた事が
集約されていて楽しくてリピートが見こめていう事無いですね」
「ええ 問題は金額ですね 70億かかります そこがネックです」
「う~ん 実際問題70億は無理だと思いますよ せいぜい20億まで
下げていかないと」
神山と佐藤は金額面で折り合わず考えてしまった
「そうしたら佐藤部長 これはA案で残し20億で出来るものも
考えてもらえませんか そのうち僕がお金を集められたら
A案だし 駄目だったらB案でいきましょうよ」
「そうしましょう A案は私が見ても行きたくなるプランですからね」
「企業説明用にブース内のパースも同時進行でお願いしますね
それから 私は出かけていなくなります 明日は午後から来ます」
「はい 大変ですね 気をつけて下さいね」

神山は部屋を出て次長室に戻ると洋子が
「ねえ 今静岡県警から電話があって大至急連絡が欲しいって」
神山は洋子から電話番号や担当者のメモを貰い電話すると
「おはようございます 静岡県警ですが神山さんですか」 
「ええ 本人ですが」
「昨夜の事件で今朝未明にCCAから大竹組小田原支社長 麻生太郎容疑者を
こちらで身柄を確保しているのですが 事件の届出を出されますか」
「いや いいでしょ 反省していれば 僕に怪我はないし」
「そうしましたら このまま釈放していいですね」
「ええ そうしてください」
神山は電話を切ると洋子に簡単な説明をした
「で どうでした 彼は」
「ええ 歓んでいたわよ やはりお金は凄いわね」
「うん あまり迷惑を掛けたくないがね
それからこの件で大竹組から電話があったら明日の午後電話するように
伝えてくれるかな」
「午前中は不味いの?」
「うん 実はBMWの納車があるんだよ」
「えっ BMWですか」
「うん アルピナB12を買った」
「えっ アルピナを、、、高かったでしょ 凄いわね」
「まあ赤いポルシェだと後ろが窮屈だと思ってさ 買っちゃった」
神山は頭をかきながら話をした
「じゃあ 僕はこれで失礼をするよ
今日はここには来れないから それとGプロは順調だからね
洋子も早く帰っていいよ」
「は~い 分りました 亜矢子さん久しぶりね」
「うん まあお母さんの事があってなかなか都合が合わないからね
こういう時に会っておかないといけないからね」
「行ってらっしゃい」
神山は次長室を出るとタクシーで赤坂のスタジオに戻った
祐子にカトリアーナが今夜来る事を告げ2階の主賓室で仕度をした
「じゃあ 今夜6時頃戻ってくるけど今夜は外で食べよう いいね」
「は~い 分りました そうよねもしかしたら雨が降るかも」
「うん では頼んだよ」

神山はガレージから赤いポルシェを出すと御殿場駅に向った
11時を廻っていたが神山は12時には寿司屋にいけると思った
東名に入るとスピードを上げると直ぐに御殿場ICに着き
駅前寿司屋の駐車場に赤いポルシェを止めた
神山は店内にはいに入ると女将が近寄ってきて
「いらっしゃいませ 今日はお一人?」
「いや 連れが来ます 着き次第部屋を利用させて貰えるかな」
「いいですよ 開いていますから」
「今日も車で着たんですよ 昨日のように寝られるとありがたい」
「ふふふ 私も一緒に寝ていい」
「ええ 大将がOKしたらいつでもどうぞ」
神山と女将が話していると亜矢子が表れ神山を見ると
「わぁ~嬉しいわ ようやく逢えたわね 元気ですか」
「うん 元気だよ お母さんはどう」
「ええ 問題ないわ」
「それは良かったね」
女将が神山と亜矢子を離れを案内して神山に
「おつまみと生でいい?」
「うん お願いします」
案内された部屋は昨日と違う部屋でここも落ち着いた庭が見えた
青苔と岩 緑色が美しいもみじの構成で秋の紅葉が待ちどうしい庭だ
神山は久しぶりに逢う亜矢子を早く抱きたかった
亜矢子の目も潤んで美しかった

「随分と逢えなかったね 仕方ないけどね」
「ええ 今日も電話が無ければ母の所に直接行くところだったのよ」
「タイミングが良かった」
「ふふふ そうね」
神山と亜矢子は空白の時間を埋めようと色々と話をした
生ビールやおつまみが運ばれても二人の話は続いた
亜矢子からは由紀枝の仕事が順調すぎてもう来週からはフロント業務に
勤務する事や不動産屋が亜矢子にお辞儀ばかりすることや色々と
話が尽きなかった
「亜矢子 さあ呑んで食べようよ」
「そうね 私もそんなに時間無いし」
「何時ごろ出ればいいの?」
「ええ ここを3時ごろ出てお買い物しなければいけないから」
「わかった でも今度は連泊して温泉にいこうよ ねっ」
亜矢子は笑顔で頷き箸を動かした
神山は赤いボタンを押すと女将が注文聞きに来たので
日本酒とネギトロ巻きや照り焼きなどを注文した
「私一人だと日本酒は呑まないの 時々こうやって呑みたいわ」
「うん 時間を作るよ」
神山も亜矢子と逢う時間を多く取ろうとしているが現状は難しかった
日本酒も呑み亜矢子がお茶を用意してくれた
神山が亜矢子を呼ぶと嬉しさを隠し隣りに座ると直ぐに抱きつきキスをした
亜矢子は神山に凭れ掛ると神山は背中を支えると足を投げ出した
「あ~ 久しぶりよ こうやって抱いて貰うの」
亜矢子は両手を神山の首にまわすと目を瞑り神山にキスをした
神山は奥の襖を開け布団に亜矢子を寝かすと久しぶりの躰に興奮した
亜矢子も神山のシャツを脱がせGパンも脱がすとショーツの上から
肉棒を愛撫し自分も着ているものを脱いでいった
お互いが裸になると躰を貪り合い何回も交わった
神山が時計を見ると14時30分を差していたので亜矢子に
「亜矢子 30分寝かして欲しい」
「ふふふ 分ったわ 悪戯しないからぐっすり寝て」
亜矢子の好意で神山は30分寝ることが出来た
襖を閉めると亜矢子は座卓を片付けて女将を呼ぶと
「ねえ 女将さん 神山さん今寝ているのよ それでお願いがあるんですよ
私 急用が出来たので先に失礼しますけど 3時になったら
必ず起こして欲しいの お願いします」
「ええ 分りました 大丈夫ですよ ご安心下さい 起こしますから」
そう言うと亜矢子は駅前寿司屋を出て行った
亜矢子はこのままいると自分が抑えられなくなるのと
神山のこれからの予定に影響を与えてはいけないと思いその場を別れた

15時になると女将が神山を起こしに来ると神山は目を開けないで
抱きしめてキスをした
驚いた女将が
「神山さん 違うよ 私だよ」
神山は目を開けると跳ね起きると
「やあ ごめんごめん 失礼しました あれっ 連れの女性は?」
「うん 急用が出来たので帰りましたよ」
神山は亜矢子が帰った理由をなんとなく理解すると女将が
「しかし 元気いいね ほら テント張っているよ ふふふ」
女将は掛け布団をはぐと肉棒をしゃぶりキスをして
「ねえ 今度 入れてね お願いしますよ」
女将は顔を真っ赤にして言うと神山の手を自分の秘所に導くと
「ほら 分るだろう もうべとべとよ ちょっとだけ入れさせて」
言うが早いか女将はショーツを下げ神山の肉棒を跨ぎ腰をおろした
「わぁ~ 凄いわ気持ちがいいわ でもこのままだと駄目だから
辛いけど今度 時間作ってね 3人で楽しみたいわ」
「わかった 時間を作るよ ここに電話すればいいでしょ」
「そう ありがとう お願いね」
女将は身繕いすると店に戻り神山がカウンターに来ると
「ありがとうございます 今日は1万円だけど」
神山は1万円札を出して女将に渡すとウインクをした
女将も頷いてお辞儀をして別れた

神山は赤いポルシェに乗ると御殿場ICから東名高速に乗り
伊豆山 ホテル スキエに向った
大井松田ICで降りて国道を南下していると携帯電話が何回も鳴り
車を止めて出てみると洋子からだった
「ごめんなさい どうしても伝えたくてお電話をしました」
「うん どうした」
「ええ 大竹組の方がここに見えてあなたにどうしても会いたいと
言って帰らないんですよ」
「警備員は呼んだの」
「ええ でも警備員も逆にしっぽ振って帰ったわ」
「困ったね わかった カトリアーナを拾ったら直ぐに行く
だから1時間位我慢してくれ その間に警察を呼んだら駄目だよ
総務部には伏せるように上手に話をしてね」
「はい 分りました お願いします」
「で 誰が来ているの そこに」
「ええ 本社副社長総務担当とあと若い人が3人ですよ」
「わかった では」
神山はなんの目的で来たのか分らないので困った

伊豆山 ホテル スキエに着くとカトリアーナに電話をした
「カトリアーナです 今 何処ですか」
「やあ ホテルの前に来ているよ」
「わぁ~ 凄いわ 今 お出かけの準備が終ったの」                 
「わかった 外に赤いポルシェが止っているから来て欲しい」           
「赤いポルシェ わぁ~ 凄いわ 分りましたいきます」
暫くするとカトリアーナはホテルの裏口から出てきて赤いポルシェを 
見つけると駆け足できて
「わぁ~嬉しいわ 神山さん」
「うん カトリアーナ どうぞ」
神山はカトリアーナを脇に乗せるとスピードを出して発進した
「カトリアーナごめんね 用事が出来たから先に僕の事務所に行くよ」
「ええ 大丈夫よ」
カトリアーナは今までの神山と違う雰囲気を感じたので
これが仕事をしている神山の姿だと思った
神山は出来る限りのテクニックを使ってスピードを上げると
銀座ICまで45分も掛からずに着いた
カトリアーナを降ろし車をホテルの地下駐車場に止めると
一緒に次長室に入った

神山は大竹組の副社長に
「こちらに迷惑を掛けないで欲しい どういうつもりですか」
副社長は自己紹介をした
「神山様 私は本社副社長総務担当をしております中曽根康夫と
申します 昨夜の事件は本当に申し訳ございませんでした
今日 静岡県警から連絡を受けて伺いました」
「まあ 座ってください 私が分るように説明をお願いしますよ」
「実はあの麻生太郎は本社でもどうにも動かせない人物なんです
バックには暴力団が控えていて左遷を伝えると会社を潰すと
大変な厄介者なんです」
「でも それは私には関係ないですよね 警察に話せば済む事でしょ」
「ええ 警察にも何回も話をしているんですよ ですが
会社内の事で実害が無い為に相手にして貰えないんです
そこで 今回の事件を公にしてあの麻生太郎を葬りたいんです」
「う~ん いいんですかね 会社のイメージが相当下がり
最悪は会社が瞑れる事にもなりかねませんよ」
「ええ そこで我々取締役会を本日緊急会議を開き全てをさらけ出し
新しく第一歩からやり直す事で決定したんです
麻生はまだ静岡県警に保留され本日6時に釈放なんですよ
そこで 神山様に刑事事件として静岡県警に話して頂きたいんです
時間が無かったもんですからこうやって 粘りました
神山様の周りの方には大変ご迷惑をお掛けしています」
神山は少し考えてから中曽根副社長に
「分りました 今すぐに電話をします いいんですね」

中曽根副社長は頷くと神山は静岡県警の担当者に電話をした
静岡県警担当者は今朝釈放と言って今ごろ何故刑事事件扱いに
するか聞いてきたので 中曽根副社長から言われた事を
掻い摘んで分りやすく説明すると担当者も暴力団の事は把握していて
神山の発言で一歩進んだと歓んでくれた
「いや~神山さん 我々も暴力団との癒着を把握しているんですが
なかなかしっぽが掴めなくてどうしても一般人の証言が必要だったんです
でもこれで少しは暴力団の撲滅に進みますよ
本当にありがとうございます」
「では お願いしますね 詳細はCCAから聞いていると思いますが」
「ええ あちらからの情報で充分です」
「あの~ 逮捕は何時ですか と言うのは先に新聞屋が走ると
会社が潰れます 情報を本社の中曽根副社長まで教えて頂ければ
新聞社には先行して情報を流す事が出来ます」
「はい 分りました そうですよね 大きい会社だから
こういったスキャンダルは致命傷ですよね
神山さんの顔を潰さないように動きますよ
それから 他の4人に付いても逮捕します いいですね」
「ええ 逮捕の時に会社では懲戒免職を発令します
タイミングがあるのでなるべく早く情報をお知らせ下さいね」
「はい 分りました ご協力ありがとうございました」

神山は電話を切ると中曽根副社長に県警担当と話した内容を伝えると
「神山様 本当にありがとうございます
そこで神山様 実は私共日本建築総合センター東日本建築協会で
会社側の団体で理事をしておりまして神山様が協会理事にご就任された事を
いち早く情報をキャッチしました ご就任おめでとうございます
これはご就任お祝いでございます」
神山はこの部屋で協会の仕事をしないと宣言したばかりだが洋子を見ると
ニコニコして頷くので
「ありがたく頂きます ありがとうございます」
「それと 静岡県警に聞いたところ大変な功績を残されていると言われ
是非 私共会社の顧問でお迎えしたいと思うのですよ
これは私の意見ではなく取締役会議の決定事項でございます
社長と並ぶ顧問でございます
取締役は株主総会を経てからでないと難しいのですが 次回の株主総会で
取締役顧問になって頂きます 如何でしょうか 是非お願いします
総務人事を担当して頂きたくお願いします」

神山は暫く考えて
「いいでしょう 御社を建て直ししましょう」
中曽根副社長は人事命課を用意していてソファーから立ち上がると
命課を読み上げた
【神山 龍巳 殿 右のもの本日を持って株式会社 大竹組
本社総務人事担当顧問を任命する
平成10年6月8日 株式会社 大竹組 社長  大竹 大詞】
神山は中曽根副社長から辞令を受け取りお辞儀をした
「それで 待遇ですが顧問ですので私の上司になられます
給与はこちらの書類に記載をさせて頂きました 如何でしょうか」
神山は次長席に戻り書類の内容をよく見ると給与は毎月10日に
口座振込み 金額 450万円 賞与 7月と12月の2回で10日に
口座振込み 金額 1回4ヵ月分 口座振込み日が土日祝日は
前営業日に振込み 顧問手当て 毎月10日 700万円 基本的に手渡し  
非課税と書かれていた
神山は
「いいでしょう しかし私は毎日出社できませんよ いいですね」
「はい ごもっともでございます 出来れば月に1度出社をして頂いて
他の役員にお話をして頂くだけで構いません
当然 御殿場アウトレットの時にはお忙しくなりますから
お時間を作って頂いてご連絡だけでも構いません」
「ほう そこまでお調べですか 分りました お受けしますよ」
中曽根副社長は神山にお辞儀をして握手をすると
「神山様 秘書はどうされますか」
「お任せしますよ ここの秘書はあくまでここの秘書でこれ以上
仕事を増やせませんよ ですから付けて下さるなら御社でお願いします」
「はい 分りました 早速戻り手配します」
「ありがとうございます 今後は私のいない時にここに来ないで下さいね
今でも私は会社のルール違反をしているのです 分りますよね」
「はい 大変申し訳ございません 以後気を付けます」
「御社の顧問に対して連絡の時は必ず携帯に電話を下さい いいですね」
神山はそう言うと携帯番号を中曽根副社長に教えた
「神山様 ありがとうございます そしてこれは私共の社長からと
取締役からの我社の就任お祝いです 受け取ってください」
中曽根副社長は若い社員からジュラルミンケースを受け取ると神山の
次長席に置いてお辞儀をした
神山は
「はい 分りました しかしあけると煙が出てきて髭が生えるんじゃ
無いでしょうね 白い髭が」
中曽根副社長と神山は笑って
「そうかもしれませんよ 気を付けて空けてくださいね」

神山は一段落したのでソファーを勧め洋子にビールを出すように言うと
「神山様 どうぞ気を使わないで下さい」
「ははは これが私の流儀です 受けて頂かなければいけませんね」
また二人は笑い神山が
「御殿場アウトレットはどこのブースを手掛けられているのですか」
「ええ 今回はアレックスジャパンでしたが アルタさんいや神山さんに
一本取られましたよ」
中曽根は頭をかきながら正直に話をしてくれた
「そうだったんですか でもアレックスジャパンも変りましたよ
あのボーンは強制送還ですよ」
「ええ その情報も知っております 神山さんを襲った副社長ですよね
あの男はダニのような男でこちらも手を焼いていました」
「そうですか ところで御殿場アウトレットの仕事でまだ手付かずが
あるんですよ」
神山は御殿場アウトレットの駐車場に洗車ブースを作る事を
御殿場プロジェクトチームから許可を貰っている事を話した
神山が考えている事を全て伝えると中曽根副社長はニコニコして
「神山さん やらせてください お願いします」
「出来ますか 小さい仕事ですよ
収益も 壁の広告費と洗車代しか入ってきませんよ」
「しかし 神山さん 大竹組と出して良い訳ですよね」
「ええ 多分 そこまでは詰めていませんよ
そうしたら 出しているA案と 出せないB案と両方考えてくださいね
これは収益ではなくいかにリピートを増やすかがキーポイントです」
「はい 本当にありがとうございます ではこの件も早速手配します
今日は お目にかかれてよかったです ありがとうございます」
中曽根副社長は神山に握手をして若い社員と部屋を出て行った
ことの成り行きを見ていたカトリアーナが
「神山さん 素敵でした 本当の神山さんを見ました
勉強になったし ますます神山さんを愛しています 大好きです」

そう言うと神山に抱きつきキスをした
「おいおい カトリアーナ 紹介するよ こちらが僕の秘書で洋子だ
洋子 この子がカトリアーナだよ」
「ええ 美しくて素敵ね それに可愛いし 洋子よ 宜しくお願いしますね」
「あっすみません 私 カトリアーナ カトリアーナ ドヌーブです
青学の4年生です」
「そうだ 洋子 言うのを忘れていたよ 後輩が出来たね」
「だって今朝 カトリアーナと言っただけで
詳しく話してくれなかったでしょ もうお友達でしょ当然」
「うん そうなった」
洋子はカトリアーナにフランス語で
「私たちは姉妹よ みんなで仲良く神山さんを盛上げ楽しむの 
独り占めしようとするとチームワークが壊れるの 分ってね」
カトリアーナは英語で
「昨日も 祐子と話しました 今日の神山さんを見て納得しました」
「おいおい ここは国際会議室じゃないんだよ もう 聞こえるように
日本語で話しなさいよ」
洋子とカトリアーナはニコニコして神山に
「いいでしょ 女同士の話しよ 出産とか分娩とか女性の話しよ
仲間に入る? どう?」
「もう 分りました どうぞご勝手に」
神山は中曽根副社長が置いていったバッグとジュラルミンケースを
開けてみるとバッグの中には4千万円入っていてジュラルミンケースには
8千万円入っていた
「おい 洋子 こんなに貰ったよ」
洋子とカトリアーナは次長席に来るとお札の山に驚いた
しかしカトリアーナは
「でも これが普通よ パリでも行われている事よ でも凄いわね」
「どうするの これ私の引出しにも入らないわ 銀行も閉まっているし
ATMだと30分は掛かるでしょ」
神山はバッグとジュラルミンケースに元通りお金を仕舞った
そろそろ18時になるので神山は祐子に少し遅くなると伝えた
「洋子 一緒にお寿司を食べよう 上原」
「わぁ~嬉しいわ 誘ってくれるの いくわ」
洋子が神山にキスをするとカトリアーナが
「洋子さん ずるい もう」
「さあ 喧嘩しないで でようよ」
神山は二人のお尻を撫でながら部屋を出ると赤いポルシェで
赤坂のスタジオに向った
玄関で二人を下ろし赤いポルシェをガレージに仕舞った
祐子が出てきて二人に挨拶をするとカトリアーナが
「ここよ 私がモデルで撮影した場所 あとお庭でも撮影したわ」
カトリアーナは撮影して1年しか経っていないが懐かしそうに見ていた
神山はタクシーを呼ぶと2階の主賓室にお金を置いてスタジオに戻った

暫くしてタクシーが来ると4人は上原に向った
上原でタクシーを下り神山はニーナ・ニーナの前を通るときに
店内の由貴と目が合ってご飯を食べる仕草をすると由貴は頷き神山が
人差し指で駅前寿司屋を差すと由貴はニコニコしてOKサインを出した
店内に入ると女将が奥の座敷を案内し直ぐにビールを持ってきた
洋子が皆のグラスに注ぐと神山が
「それでは お疲れ様です 乾杯 みんな仲良くね」
女将が鮮魚のおつまみを大盛りで持ってくるとカトリアーナが驚いて
「わぁ~嬉しいわ 色々なお魚が一杯 嬉しいわ」
神山が洋子に
「もう少ししたら由貴と桃子が来ると思うよ」
「わぁ~凄いわね 女5人に囲まれて 今でもいいでしょ 美女が3人いて」
「うん ほんと みなグラビアから出てきた美女ばかりだよ」
それを聞いていた女将が
「ほんと神山さんは美女ばかり連れて来るんだものね 私なんか
相手してくれないよね」
「お~い かあちゃん 油売らないで ほら神山さんところ 頼んだよ」








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