2014年1月13日月曜日

紫陽花 3 - 48 Vol. 3



神山は電話を切ると亜矢子のスコアをメモをした
組み合わせを作るにも女性達のハンデを決めるにもスコアが欲しかった
洋子が元気良く部屋に入ってきて
「あなたおはようございます 良いわよ あのクラブ」
「そうか 早速打ちにいったんだ」
「ええ 今までより全然力を入れなくても飛ぶのよ 凄いわ
だから変に力まないでしょ 疲れないのよね」
「よかったね 優勝候補だ」
「ふふふ それはあなたでしょ」
「今ね 亜矢子から電話があって 20日出られる事になったよ
それで前夜祭もOKで部屋も追加したよ」
「わぁ~ 凄いわね そうすると4組なの」
「うん そうなるね それで早速女性のスコアを確認してくれるかな
ほら ハンデを決めないといけないから」
「ふふふ 大丈夫よ アルタの小谷美佳さんは92でしょ
アレックスジャパンの篠原涼子さんは90よ ナタリー夫人は98よ
ニーナ・ニーナの由貴さんはそうね96かしら 桃子ちゃんも同じ
カトリアーナが88と言っていたわ 後は亜矢子さんと由紀枝さんね」
「うん 亜矢子は85って言っていたよ でも今は分らないって
由紀枝は祐子と同じ94にしておこうか」
「まあ そうねこれから本格的だから94でいいでしょ」
「で洋子が85か そうすると僕を80で それを基準にすると
ハンデ20がいなくなる訳だ」
「やっぱり 72で考えたほうがいいでしょ」
「はいはい そうします あ~あ 男はつらいよ 洋子と13か」
「ふふふ 楽しみね」
神山と洋子がハンデキャップで話し合い各人のスコアから72を引いて
それに8掛けする事でハンデが決まった

神山はGプロに部屋に行くと佐藤部長が
「山ちゃん 出来ましたよ」
「えっ 早いですね」
「ええ 実は土曜日に出勤して仕上げたんですよ」
神山は各ブースのパースをみて
「そうしたら企業に見せる前に静岡の御殿場プロジェクトチームに
一回見せて判断を仰ぎましょうか」
「そうですね その方が方針がハッキリするしいいですね」
神山は洋子に電話をして御殿場アウトレットプロジェクトの竹内直人と
連絡を取るよう指示をした
神山は各ブースの経費を聞くと鈴や食品だけが予算オーバーしていて
考えてしまった
「孝ちゃん ここの地下エリアをもっとアレックスカラーを出せないかな
そうすればアレックスもすんなりお金を出してくれると思うけど
今のままではきついね」
「分りました 山ちゃんの言う通りもう少し考えます」
電話が鳴り神山がでると洋子からで
「今 連絡が入りました 今日ですと15時から大丈夫と言われましたが」
「うん OKだ」
神山は洋子に下段階でお見せする旨を伝えて欲しいと指示をした
「佐藤部長 今日 15時にアポが取れました
そこで部長と孝ちゃん 一緒に行ってください
その方が変更があった時 速やかに変更作業に取り掛かれると思いますが」
「ええ 分りました」
「どうでしょう お昼を一緒に」
「そうですね 久しぶりに行きましょう」
「11時30頃にここを出て寿司屋に行きましょう
僕の方で手配しますから そのつもりでいてくださいね」
「また山ちゃんに世話になると なんか気が重いな~」
「大丈夫ですよ 早速手配しますから11時30分になったら
このビルの1階でお願いしますね」

神山は部屋に戻ると洋子に
「銀座築地 寿司屋いせ丸を11時30分 9名で予約を入れてください」
神山は由紀枝に電話をすると
「わぁ~神山さん おはようございます」
「うん? 今日はお休みか」
「ええ そうよ ねえ私18日からお休みなの だから練習できるわよ」
「うん 今朝 亜矢子から聞いたよ ところで今夜だけどなにか予定はある」
「ええ 勉強があるわ」
「そうか 折角そちらに行くのだけど無理か」
「もう 何時頃来れるの?」
「うん6時頃だと思うよ」
「そうしたらバーベキューをしましょうよ 準備するわ」
「うん 頼んだよ 又連絡するよ」
神山は電話を切ると洋子に
「ねえ洋子 真紅のポルシェを運転しないか」
「えっ 何処まで」
神山は御殿場プロジェクトチームの静岡まで蒼いBMWと一緒に来てもらい
帰りに佐藤と高橋を乗せて東京まで連れてきて欲しい事を言うと
「ふふふ いいわよ 私も乗りたかったのよ
でも由紀枝さんのところに泊まっても明日桃子ちゃんの引越しでしょ」
「うん 向こうを8時前に出れば充分間に合うよ」
「車はどうするの」
「フェアレディーZで一旦戻って蒼いBMWでここに来るよ」
洋子が頷くと神山は早速ホテルの地下駐車場に行き
貴婦人に乗り赤坂のスタジオに向った
ガレージに貴婦人を入れると祐子に
「今夜は帰れなくなった だから一人になるけれど頼んだよ」
「は~い 分りました 明日はどうですか」
「うん 桃子の引越しでどうなるか検討がつかない 分り次第連絡をするよ
何かあったら携帯に連絡を下さい」
「大丈夫ですよ ご安心下さい 気を付けて行ってらっしゃい」

神山は蒼いBMWをガレージから出すと銀座に向った
車をホテルの地下駐車場に止めると警備員が挨拶をした
神山は次長室に戻ると洋子に真紅のポルシェの鍵を渡した
「洋子 ガソリンだけど多分向こうまで持つと思うけど念のために
満タンにしておいてくれるかな」
神山は蒼いBMWの鍵も渡した
洋子は車の鍵を持ちニコニコしてすぐに部屋を出て行った 
神山は御殿場プロジェクトチームに提出する書類をもう一度点検し
不明瞭な所に印をつけるとコピーを取った
暫くすると洋子が戻って来て
「両方とも満タンにしておいたわ でも凄いわねBMWアルピナB12って
アクセルを吹かせなかったわ」
「うん そうだろう 高速に入ると気持ちがいいよ
200なんて苦にならないからね まだ余裕があるもの」
「そうでしょうね」
「どうだい 買う?」
「ううん 駄目よ 母の目が黒いうちは」
「まあ 時間があるときに使いなよ」
「ほんと 嬉しいわ」
神山は鍵を受け取ると書類を洋子に渡し読んでおくように指示をした
11時30分少し前になると洋子が先に部屋を出てタクシーを拾い待った
神山が下に行くと丁度全員が集まり3台のタクシーで
銀座築地 寿司屋いせ丸に向った

暖簾をくぐりガラス戸を開けると女将が丁寧にお辞儀をして
いつも利用している奥の座敷に案内してくれた
座卓に着くと佐藤部長が神山に
「これで上手く行けば後はクライアントですね」
「うん そうですね まあどこもこちらを信頼してくれているから
そんなに大きな問題は無いと思いますよ」
女将が鮮魚のおつまみとビールを運んできた
洋子やアルタの若いのが皆のグラスにビールを注ぐと神山が
「まずは第一歩 かんぱい」
アルタの面々は一応一安心した
高橋が神山に
「山ちゃん 今度の20日のゴルフだけどハンデはどうするの」
「大丈夫ですよ 男性はオールスクラッチだよ」
「へぇ~ 本当ですか」
「まあ 女性軍が頑張るから応援しようよ」
それを聞いた内野は
「あのーそうすると貯金をおろさないと不味いですね」
「まあ 頑張ればおろすことないだろう 貰えるよ」
「あ~あ やっぱりおろしておこう」
内野は先々月の池ポチャの後遺症が残っているのか話が弾まなかった
田中は小谷美佳のスコアを聞いて
「そうすると92で廻ってハンデ16を引くと76 えっ そうすると
80で廻っても負けになるのか わぁ~大変だ
神山次長 僕らにもハンデをくださいよ」
「おいおい 幸三ちゃん そんな弱気でどうするの いいじゃないの
負けても それとも何か不味い事でもあるの」
「そんな ほら やっぱり先輩として ねえ」
「ははは 良いじゃないの 拘らなくても 現に 僕も洋子さんに負けるよ
でも それはそれ ねっ」
やり取りを聞いていた洋子が
「たまには先輩が後輩に負けても良いじゃない 潔く負けって」
「そうだよ その方が先輩らしいよ」
話がゴルフで盛り上がっている中 やはり内野は静かだった

神山がリーダーの高橋に
「孝ちゃんね 向こうで前夜祭をするんだよ それでこちらを
早く出てもらいたいんだ 途中で美佳ちゃんを拾わなければいけないしね」
「そうですね それに車も用意しないといけないし、、、」
「車はどうするの」
「ええ 会社のバンを利用する事になっていますが 当日お昼まで現場で
それからとなると危ないので自分の車か 横浜の車を考えています」
「うん 車は早めに押えた方がいいよ
それと 洋子さん 美佳ちゃんの早退は大丈夫ですか?」
「ええ この間電話をした時に人事の武田さんに話をしてあるわ」
「よかった ありがとう」
「そうしたら美佳ちゃんをこちらに呼べばいいわね」
「うん じゃあ連絡をしてね 4時半までに来るように」
「ええ 分ったわ」
皆はゴルフの話題で盛り上がり食事も楽しく終えた
神山が女将にお会計を頼むと7万円と言われ現金で清算した

タクシーで各自が部屋に戻ると神山が洋子に
「1時に出るから寝かしてくれ」
「ふふふ 私も寝るわ」
「そうだね」
神山と洋子はソファーに横になりすぐに眠った
1時にセットした目覚ましと電話で二人は目を覚ました
洋子が電話に出るとアルタの佐藤部長からで準備が出来たと言われ
「そうしましたら このビルの出口でお待ちください
神山とすぐに下りますから」
電話を切ると洋子はバッグを持って神山を待った
神山は缶コーヒーを半分飲み洋子に渡すとニコニコして飲んだ
二人は部屋を出るとポルシェ911ターボの鍵を洋子に渡した
出口に着くと高橋と佐藤が大きなバッグを持って待っていた
「済みません 今 車を出してきます」
神山は洋子と駐車場に入り洋子が真紅のポルシェに乗ると
気持ちよさそうに駐車場を後にした
神山も蒼いBMWに乗ると駐車場を出て高橋と佐藤部長を乗せた
前に止まっている洋子に神山が
「東名の静岡ICだよ 首都高は銀座からはいるよ」
「りょうか~い」

洋子はゆっくりと走り出して大通りに出ると神山を待った
信号で並ぶと洋子がにやっとしたので神山が頷き青に変わると猛発進した
神山も少し遅れて発進し余裕で洋子の後ろを走った
首都高に入ると洋子のポルシェ911ターボはますますスピードを上げた
神山は首都高で洋子を追越するのは止めて後ろに着いた
同乗している高橋と佐藤はスピードが速いので怖がった
「山ちゃん いつもこんなに早いの?」
「うん まあ」
神山は運転に集中しているので曖昧な返事をした
暫くすると東名に入り車の台数も少し少なくなると洋子はさらに
スピードを上げていった
「おいおい そんなに出して壊さないでよ」
神山は洋子の運転は信じているが車を壊されるのが心配だった
「山ちゃん 田所さんって レーサーをしていたの」
「さあ 聞いたこと無いけど」
「山ちゃんも早いけど 彼女も早いね」
「うん エンジンが少し心配 でも大丈夫ですよ」
東名用賀から静岡ICまで約160kmなので1時間位だった
でもこのスピードだともっと早く着く事になる
洋子の車にピッタリ着いていたが 神山はストレートの良く見えるところで
追い越しをすると洋子はにっこと笑い神山の後ろに入った
これだけ早いと高橋と佐藤は少し怖くなり体を緊張させた
神山は話し掛けられないので運転に集中できた
バックミラーを見ると洋子が左ウインカーを出していたので
神山もウインカーをだしてサービスエリアに入り車を止めた
「ごめんなさい おトイレに行きたくなったの」
「そう言われれば いきたくなった
孝ちゃん 部長 おトイレ休憩10分取りますよ」
高橋と佐藤はようやく車の外に出ると4人乗りの車なのに何故2台で
走るのか訳が分らなかった
「洋子 飛ばしたね」
「ええ 気持ちよかったわ 久しぶりよ」
「エンジンは 大丈夫ですか?」
「ええ 赤までいかないわよ 壊したら大変ですもの」
二人はトイレから出ると缶コーヒーを半分ずつ飲んだ
神山がタバコを吸い始めると洋子が
「ねえ 今度はBMWアルピナB12に乗りたいな」
「交代しようか いいよ」
「そうしたら 私 あなたの後ろに入るわね」
「うん ハンドルも扱いやすいよ」
二人は車に戻ると神山はポルシェ911ターボに乗り洋子は
BMWアルピナB12に乗った
佐藤と高橋は運転が洋子に変わったので理由を尋ねた
「ええ これで思い切り走ってみたいの」
二人は言葉をなくしまた緊張した
神山がゆっくり本線に入ると洋子もピッタリついて入線した
真紅のポルシェがスピードを上げると洋子も付いていき離されなかった
神山はエンジンの回転数を確認するとまだ余裕があることを確認した
少しずつ回転数を上げていくとなるほど気持ちよくターボが効いて
スピードが乗ってきた

暫く走り静岡ICを出て北上をすると静岡県庁についた
約束の15時までには充分時間があまり神山と洋子は安心したが
高橋と佐藤は別の意味で安心した
洋子も運転中は余計な事を話さないので佐藤が神山に
「ねえ 山ちゃん 一体なぜ2台で走るの」
「ああ 済みませんでした 僕はこのあと用事があり
帰りは洋子の運転で銀座まで戻って頂きます」
「えっ そんな」
「ええ 心配ないですよ 上手な運転ですよ」
高橋と佐藤は顔を見合わせて神山に
「ねえ山ちゃん 気を悪くしないでね タクシーで帰るよ お願いします」
「ははは いいですよ 別に」
神山は10万円を出して佐藤に
「では これを使ってくださいよ 領収書は不要です」
「いいよ 山ちゃん こちらの我侭なんだから なあ高橋君」
「でも部長 山ちゃんが言っているので頂きましょうよ ねっ」
佐藤はしぶしぶ神山から10万円を受け取り
「山ちゃん 本当に申し訳ない」
「ははは 最初はだれも驚きますよね いですよ
洋子 孝ちゃんと佐藤部長だけど帰りはタクシーで帰るって」
「まあ 残念ね」
「洋子 そうしたらその真紅のポルシェを赤坂に置いてフェアレディーZで
銀座に戻ってくれる」
「ええ いいわよ」
「そうしたら 祐子に電話をして鍵を用意しておくよ お願いしますね」
「だったら 祐子さんと夕飯を食べようかしら」
「うん じゃあこれを使って タクシー代と一緒」

神山は10万円を出すと洋子に渡した
「だけど Zをホテルの駐車場にいれてからだと遅くならないかな」
「大丈夫よ ここを5時に出ても7時前には着くでしょ」
「うん そうしたらこれから電話をしておくよ」
神山は祐子に電話をしてフェアレディーZの鍵の件と夕飯の事を話すと
喜び楽しみに待っていると言った
「洋子 OKだよ そうしたらZで銀座まで一緒にいってそれから
どこか美味しい所に連れて行ってくれる」
「ええ 任せて」
4人は静岡県庁国土開発課のロビーで待っていると山城恵子が 
御殿場アウトレットプロジェクトの部屋から出てきた
「お待たせしました 神山様 お久しぶりです」
山城係長はニコニコして神山達を部屋に迎えた
「やあ神山さん お久しぶりです」
「竹内さん お久しぶりです」
4名が椅子に座ると神山が竹内に
「早速ですが 各ブースのスケッチが出来上がりました
まだクライアントの了解は取ってませんが そこでこの方向性でよければ
このまま進める事にします その判断をお願いしようとお持ちしました」
リーダーの竹内と山城は各ブースの外観パースを見ると驚きながらみて
展開パースも頷きながら見ると神山に
「大丈夫ですよ しかし大胆な発想ですね」
「ええ ありがとうございます 何しろリピートの事を考えました」
竹内達の細かい所の指摘に神山や高橋が答えていき方向性について
問題なく原案がとおった

「竹内さん ありがとうございます」
神山と竹内は握手を交わし山城に
「貴方のお陰で工事がだいぶ早く着工出来そうです ありがとうございます」
「よかったわ 少しでもお役に立てて」
4人は県庁をでるとまだ夏の日ざしがさしていた
神山が佐藤部長に
「部長 良かったですね」
「ええ これでようやく進みます」
「各クライアントに対して基本的にはこのパースを使うとして
あと 県から指摘の有った部分を修正していきましょう
展開パースも指摘があったところは修正をしてください
来週に入ったら各クライアントと打ち合わせをするようにします」
高橋と佐藤はタクシーを拾い運転手に行き先を伝えると何台か断られたが
個人タクシーに乗車する事が出来 神山と洋子にお辞儀をし県庁を後にした
「ねえ アルタの佐藤部長たち 静岡駅から新幹線に乗れば早いわよね」
「うん 任せるよ 明日出勤してくれれば問題ないさ」
「そうね では私はこの車を赤坂に戻しますね」
「うん お願いしますね 明日何かあたら携帯に電話を下さい」
「ええ では失礼します」
「うん 気を付けてね」
神山はポルシェ911ターボの鍵を洋子に渡すと嬉しそうに乗車した
「では気を付けてね バイバイ」
洋子はニコニコして真紅のポルシェを走らせ県庁を後にした
神山は由紀枝に電話をするとなかなか出なかったが
「ごめんなさい 今 お買い物中で気がつかなかったの」
「こちらこそごめんね 1時間くらいでつくよ」
「わぁ~早いのね 待っています」
神山は電話を切ると祐子に電話をして洋子が2時間位でいく事を伝えた
「うん でも2時間掛からないと思うけどね」
「は~い 分りました 待っていますね」
「うん フェアレディーZの鍵はわかった?」
「ええ もう準備してありますよ」
「では 頼んだよ」
「は~い 分りました」
神山は電話を切るとBMWアルピナB12に乗り御殿場に向った
静岡ICで東名高速に入るとスピードを上げ追越を繰り返した

由紀枝のマンションに着くと車を駐車場に止めて部屋に向った
「わぁ~お帰りなさい」
由紀枝はドアを開けて神山の帰りを出迎えると抱きついてキスをした
「ありがとう 結構早かったでしょ」
「ええ 嬉しいわ さあ中にはいって」
部屋に入ると南側のガラス戸は空けられていて風が気持ちよかった
「やはり都会と違って涼しいね」
「ねえ 先にシャワーを浴びて その間に準備をするわ」
「うん ありがとう」
神山はバッグなど着ているものを寝室におき裸でキッチンの前を歩くと
「もう ぷらぷらさせて バスタオルがあったでしょ」
神山は由紀枝にキスをすると浴室でシャワーを浴びた
簡単にシャワーで洗い流し部屋に戻るとトランクスにTシャツをきた
「バーベキューセットのボンベも予備を買っておいたの」
由紀枝が準備をしているので神山が組み立てをしてバルコニーにセットした
「さあ 準備はOKだよ由紀枝」
「は~い 分りました もっていきますね」
神山も食材など運ぶのを手伝い由紀枝がビールを持ってくると
「では 乾杯」
「お疲れ様でした かんぱい」
由紀枝はニコニコしてビールを呑んだ
神山は食材を鉄板で焼き始めた

新鮮な魚介類の美味しそうな匂いが漂った
「どう ホテルは?」
「ええ 任せて 今はフロント業務でも殆ど任されているわ」
「凄いね 亜矢子も言っていたよ 助かるって」
「人事部長の坂井さんも凄く優しくていい人よ 亜矢子さんと同じ様に
綺麗で美しくて ふふふ」
「なんだよ」
「ううん きっと神山さん ファンになるわよボインよ」
「おいおい ボインで美しければなんでも良い訳じゃないよ もう」
「でも 向こうにその気があったらどう?」
「う~ん 考えるけれどね」
「私 矢田部さんに聞いたら 亜矢子さんとあなたの関係を知っていて
矢田部さんもあなたに会いたいって」
「ああ あのサブマネージャーか 彼女も綺麗で美しいよね」
「ええ 亜矢子さんがこの頃綺麗になったので矢田部さんが聞いたらしいの
そうしたら亜矢子さんは名前を挙げなかったけど気付いたみたいね
勿論 私も何も言わないわよ」
「そうか でも自然の成り行きだからね」
「ふふふ 私は邪魔はしませんよ ただねえ一緒の時間が少なくなると
凄く寂しいわ」
「ねえ 由紀枝 そうしたら東京にくるか」
「えっ 東京、、、」
「うん 今 祐子が勤めているメイドクラブに就職すればうちに来れるよ」
「わぁ~ 凄いわ そんなこと出来るかしら」
「うん 問題ないよ」
「嬉しいわ でも良いのかしら、、、」
「そうしたら 一応先方に確認しておくよ」
「ええ そうしてくださいね お願いします」

二人は焼きあがった食材を食べると由紀枝がワインを用意して
「このワイン 美味しいわね 私 時々呑むのよ」
「うん 美味しいよ 無くなったら伊豆に電話をするよ」
「ふふふ 大丈夫よ そんなに呑まないから
そうそう 今日ねお買い物の時に下に住んでいる小野さんとお会いしたわ」
「ああ しゃぶしゃぶ屋のオーナーでしょ」
「ええ 話をしたの そうしたら宝石店も持っているって言っていたわ」
「はあ 凄いね そうするとあそこはアルバイトだね
税金対策で造ったんじゃないかな」
「なるほど そうね 宝石で欲しいものがあったら見に来なさいって」
「なるほどね 由紀枝 程ほどにね 決して自分のお金を見せないようにね」
「ええ 訳が分らないから信じられないもん」
「うん 話だけで済ませなさい しつこいようなら僕に連絡しなさいね」
神山は小野の印象をはっきり覚えているが余り好きになれないと感じていた
人の部屋に土足であがってくるようなずうずうしさも感じられ
由紀枝にもその事は分っているようだったが念をおした

「ところで由紀枝 ゴルフの練習はどこで出来るの?」
「ふふふ ほらあそこよ」
「だって この間見た時6月21日と書いてあったよ」
「ええ だけどねほらこのちらし見て」
チラシによると会員になると14日日曜日から利用出来る事が書いてあり
「私 50万円のA会員になったの」
会員はA、B、Cと3段階の会員制でA会員は会員の中でも最高のランクで
練習ボールはなん箱使っても無料でレッスンも通常30分1000円が
300円で受けられるなど良かった
「それだけではないのよ カフェがあってA会員だけドリンク無料なのよ
それで食べ物が半額なのよ」
「凄いね 毎日行ったら潰れるよ」
「ふふふ そうね でも大丈夫よ BやC会員からちゃんと取るでしょうし」
「そうしたら今日は打って来たの」
「ううん 気がついた時は時間が無かったから会員手続きだけで終わりよ
それで A会員は同伴者が2名までA会員と同じ待遇なのよ
だから私と一緒だとなん箱でも打てるわよ」
「それはありがたいね じゃあ僕がそのお金を出すよ」
「わぁ~嬉しいわ ありがとうございます 助かるわ」
「でも それって年会費は」
「ええ 2万円でどのランクの会員も同額だったわ」
「よかったね」
「だから18日に来れたら朝から夜までいられるわよ」

二人はゴルフの話で盛り上がりすっかり暗くなると神山が
部屋に入って照明をつけ肉を焼き始めた
今夜の牛肉はとても美味しいので聞いてみると
「ふふふ うちのステーキハウスで分けてもらったのよ 内緒でふふふ」
「おいおい 怒られるよ亜矢子に分ったら」
「大丈夫よ 分けて貰ったっていってもお金は払ったわよ 余計に」
「それで美味しいのか でも高かったでしょ そんなにしなくてもいいのに」
「いいのよ だって毎日なら大変よ でも1週間に1回でしょ
だったら美味しいのを食べても怒られないわよ」
「ありがとうございます 気を使ってくれて」

ガーリックライスを食べ終ると
由紀枝は野菜を炒め小分けにして冷凍庫に入れた
ワインを呑みながらタバコを吹かし寛ぐと由紀枝が
「さっきの話だけど 私 ここに居たほうが良いかな
だって 東京には洋子さんや由貴さん桃子さんもいるでしょ
一緒に居たいけど ここなら私だけだから ここにいようかな」
「うん 強制はしないよ ただメイドクラブには聞いておくよ ねっ」
「うん お願いします さあ 片付けてお風呂に入りましょうよ」
食器やバーベキューセットの後片付けをして早めに浴室に入った
今夜の由紀枝は積極的で浴室でSEXをしてもベッドではさらに
貪欲に神山を求めた
「由紀枝 もう寝ようよ ねっ」
「う~ん もう一回ちょうだい ねっ」
最後は神山が降参をし許して貰えた







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