2014年4月23日水曜日

紫陽花 10 - 55 Vol. 3



説明が終わると田宮が缶詰を神山に渡し
「昨日の試作品です どうぞ」
神山は缶詰を開けると 真空パックのサラダが綺麗な彩で見ただけで
よだれが出てきた
パックを開けその中に水を入れると 野菜が元に戻り
缶詰に野菜を入れてみて 一口食べると 新鮮で美味しかった
洋子もこれなら 多少高くても売れると里香に話した
林敬子がニコニコして神山に
「あなたはうちの救世主です ありがとう 本当に嬉しいわ」
神山の手をとり両手で握手をした
「まあまあ 普通の事をしているだけですよ ほんと」
林は頭を上げるとうっすらと 涙ぐんでいた
田宮が神山に
「この試作品 3ケース120個あります これを皆様で試食して頂き
ご意見を頂きたいんです お願いします」
神山は快く引き受けると森和幸が車から出してきて 次長室に運んだ
「田宮さん 現在何ケース有りますか」
「ええ まだ試作なので 100ケース限定ですが 一応1ロットなんです」
「そうしたら 若い人などに設定価格で食べて貰いましょうか いいですか」
「ええ お願いします それで何ケースでしょうか」
「ええ 10ケースお願いします」
「えっ10ケースですか こちらの分も含んでですか」
「はい 全部で10ケースお願いします それで卸と設定価格は」
田宮は林と相談して
「卸は100円です 設定価格は300円です」
「わぁー そんなに利益が出るんですね 分かりました
設定価格は崩さずに 試食してもらいます アンケート付きで」
神山は4万円を田宮に渡し 洋子が用意した領収書にサインした
「楽しみに待っていてください」
「はい お願いします」
神山は東都食品の面々をビルの出口で見送ると次長室に戻った
時計を見ると10時30分を指していたがゴテンバ グランド インの
椿総支配人に電話をした
神山はGOLで限定販売する東都食品のサラダ真空パック缶詰を
従業員に食べてもらいたい事とアンケートをお願いしたい事
GOLがオープンしたら お土産で置いてもらいたい事など伝えると
快く引き受けてくれ お土産については生産品を試食してからと言われ
神山も充分大丈夫と話した
電話を切ると伊豆高原赤沢ホテル 総支配人山本清次郎にも椿と同じ内容で
伝えると快く引き受けてくれた
アレックスジャパンのJrにも同様の話をするとOKと言われたので
神山は3箇所の住所をメモして 宅配便で送る手配をした
「さあこれで6ケースさばけたね あと2ケースアルタ小田原工場に送るよ
それから 1ケースはうちで処理をして あとは洋子の知っている
一人暮らしの女性に分けてくれるかな」
「そうね 女性の意見の方がいいでしょ 分かりました
でも 凄いわね 早い決断力は鈍っていないわ ふふふ」
洋子は神山のおちんちんをポンと叩き
「ここはまだ 鈍っているようね ふふふ」
「こらぁー」
神山は洋子のお尻を叩く振りをすると洋子は キャーキャーいい逃げた 

「じゃ 今日は久しぶりにZで行こうか」
「ええ 乗ってあげないと可哀想よ」
神山はサラダ缶詰2ケース持ち 駐車場までかけ足でいった
「わぁー だから傘をさせばよかったのに」
「うん まあ さあ行こうか」
文京区のアルタ本社に着くと 受付で小谷美佳が神山を見て立ち上がり
「副社長いらっしゃいませ」
深々とお辞儀をして迎えてくれた
「おめでとう 良かったね 話は又聞くよ」
小谷はニコニコして内藤に電話をすると エレベーターまで案内した
神山と洋子は社長室に入ると 内藤が
「山ちゃん まさか爆弾じゃないよね そのダンボール」
「いえいえ 爆弾ですよ 日本中が驚く爆弾です」
「えっ またそんなの物騒なもの持って来て 驚かさないで さあどうぞ」
神山と洋子は進級のお礼を伝えた後に
「実は社長 私はニーナ・ニーナ東京支店のメンズアドバイザーに
昨日付けで就任しました 洋子さん見せて」
洋子が契約書を内藤に見せると 内藤は驚いて声が出なかった
「それでNNメンズをGOL限定販売します プロモーションビデオや
CMなどアルタと契約しました 洋子さんお願いします」
洋子は契約書を内藤に見せた
内藤は嬉しいが声を失っていた
「如何でしょうか」
「や、山ちゃん ほ、本当の話ですよね」
「ええ それで話はもう進んでいますよ 勿論プランですが
プロモーションビデオのコンテも頭の中にありますし」
「えっ そ、そこ、そこまで詰めているの、、、へぇー」
「驚かないでくださいよ しっかりしてください 部下がお手柄立てたのに
褒めてくださいよ もう ねぇー洋子さん」
「うん ありがとう 素晴らしすぎて 頭の中がパニックって」

神山は昨日の出来事を話すると スタジオで出来ない事はないが
臨場感や雰囲気を出すんなら そこで撮影した方がいいと言った
神山は午前中なら出来るだろうと答えた
「いやー 山ちゃん 凄いないつも驚いているけど 凄い それでそれは」
神山はサラダ缶詰の経緯を話し 試作品が出来あがったので
小田原工場でみんなに食べてもらい アンケートを回収したいと伝えた
「わぁー 本当に爆弾だね 缶詰業界はびっくりするよ」
「ははは 協会理事の私は驚いていませんがね」
「ははは そうだったね うん でも業界は驚くよ」
「そこでパテントの件もあるので社名は伏せてください
それと早期試食 早期回収でお願いします 時間があればあるほど
技術を盗まれますから」
神山は自分で言ってはっと思い
「洋子さん 里香さんに大至急連絡とって」
洋子は携帯で里香に電話すると
「里香さんです
もしもし神山です 先ほどはありがとうございます」
「いえ こちらこそ それでなにか?」
「ええ サラダ缶詰ですが パテントを取得されるわけでしょ」
「ええ そのつもりです」
「なら 試食も限定した方がいいですよ 時間があればあるほど
技術が盗まれます 特に同業者には直ぐに分かるでしょ」
「あっ そうですね 分かりました 早急に手配します
本当に何から何まで ありがとうございます」
神山は電話を切ると洋子に
「よかった 早期試食 早期回収 間に合ったよ」
「よかったですね あなたのアイデアですものね 良かったわ」
「な、なに、このサラダ缶詰、山ちゃんのアイデアなの、、、」
「って言うか 洋子さんと話をしていたら出てきたんですよ」
「へぇー 爪の垢をください」
3人は大笑いした
神山と内藤は御殿場アウトレットの経過確認をして別れた

貴婦人の中で
「しかし内藤社長 驚いていたね サラダ本物以上に美味しいって」
「ええ 私もそう感じたわ 歯ごたえも充分だし」
「でもさ ドレッシングが欲しかったな えっドレッシングかぁー」
「そうね ドレッシングがあると又違うわね」
「でも 出来るんだろうか 兎に角部屋に着いたら電話するよ」
「缶詰の中には一回分だから 鉛筆の太さで充分でしょ」
「そうだね でも 油って瞬間冷凍した後 解凍って出来るのかな」
「そうか そうよね 解凍に時間が掛かったら 台無しね」
「うん 食べる気なくなるもん」
話しているとビルに着き洋子を降ろすと 駐車場に止めた
神山は駆け足でビルに入ると びっしょりと濡れてしまった
次長室に戻るとジャケットを洋子に渡し田宮に電話をした
「はい 田宮です」
「神山です 度々すみません 実はサラダ缶詰ですが ドレッシングって
付ける事が出来ますか って言うのはドレッシングがあるのと無いでは
印象が全然違ってくると思いまして」
「ええ ありがとうございます その件は現在試作をしていますが
解凍に時間が掛かったりと問題があって 今回の試作には外しました」
「はあ やはり考えるところは同じですね」
「ええ 私も考えましたが どうするか試行錯誤しています」
「はい 分かりました では」

神山は電話を切ると洋子に
「やはり解凍に問題があって 今回の試作には外したんだって」
「へぇー でもそうよね あなた流に考えれば 味があった方が美味しさが
倍増するものね ふふふ」
「洋子 そこなんだよ でも解凍が上手く行かないんだな、、、」
神山もサラダ缶詰にだんだんとはまり込んでいった
「ねえ お昼はどこに行こうかしら 雨が強いもの」
「店のうなぎにするか」
「ええ そうね ではいきましょう」
神山たちは店のうなぎ屋へいくと 仲居が奥の座敷に案内した
「えーっと 蒲焼のおつまみと 湯葉のおつまみ 生ビールかな」
神山は注文すると 仲居は襖を閉め出て行った
暫くすると生ビールとなま湯葉などおつまみが運ばれた
「洋子 今回祐子は外したんだが どうしようか」
「えっ 今までそんな事 私に相談した事がないのに どうしたの」
「うん 単純だよ どうしようかなって」
「私は何も言えないわ 貴方が決めてください」
「そうだよな なんか調子が可笑しいな なんだろう、、、」
「ふふふ 毎晩祐子さんに降参しているんでしょ」
「まさか そんな事はないよ でも降参する回数が増えた事は事実だね」
「まぁ 大変」
「うん 初心貫徹 今回は外します」
神山がそういうと蒲焼が運ばれてきた
二人は美味しく食べ終わると神山はギフトカードで精算し
次長室に戻ると 神山はいつものように昼寝をした

神山は30分寝ると頭がスッキリした
「洋子 銀行に行ってきます」
神山は銀行の窓口でスイス銀行入金手続きをした
「神山さま 60億で間違いございませんか」
「うん 口座を間違えないよう お願いしますね」
窓口嬢は神山に言われた口座番号を丁寧に入力した
スイス銀行は日本の銀行と違い 残高がペーパーで分からないように
なっていて 電話で確認す方法が取られていた
神山は直ぐに電話すると 口座番号と暗証番号を聞かれ 答えると
残高の案内だけ教えてくれた
神山は入金した金額があっていたので 窓口嬢にお礼を言った

次長室に戻ると何も無かったので
「ありがとう 少しGプロに行ってくる」
神山がGプロの部屋に行くと 高橋が田中や内野のデザインを見ていた
「考ちゃん どう 進み具合は」
「ええ 大丈夫ですよ 昨夜も11時までやりましたし今夜も同じです」
「うん でないと 予算は取れました出来ませんでは 恥ずかしいからね」
「そうですね それで県庁にはいつ持っていくんですか」
「うん 出来上がって クライアントに見せてからだから
大体 1週間ぐらいでしょう 大丈夫でしょ」
「ええ 基本プランは変わらないし 山ちゃんのデザインが生きるから
修正でいけるから 来週の月曜日には山ちゃんに見せられるよ」
「うん それで手直し2日として やはり1週間だね」
「そうですね 頑張りますよ」
神山は時計を見ると3時を少し回ったので 部屋を出て次長室に戻った

「ねえ 昨日頂いたニーナ・ニーナの包みは確認されましたか」
神山は気がつき 次長席の上に出すと モーガンが2千万円で
筒井が1千万円包んで来てくれた
「すっかり忘れていたよ でも銀行が閉まったから 引き出しに仕舞うよ」
「もう 大切な事じゃないですか 私 頂くわよ 本当に ふふふ」
「おいおい 勘弁してくれ」
「でもいいわね NNの紳士服なんて 絶対に素敵よ 早く見たいわ」
「でも 基本デザインは この格好だよ あとは素材だね」
「ええ 素敵よ 私が男だったら 毎日着ているわ」
「そうか まあ デザイナーに任せるよ
そうだ NNで専属秘書の辞令を貰わなかったな どうしようか、、、」
「大丈夫ですよ もう一杯頂いていますから」
「うーん ちょっと待って」
神山は筒井に電話をして 洋子の専属秘書の件を伝えると
快く引き受けてくれ NN東京支店の辞令を発令すると話した
「それでしたら 私はそちらに伺えませんので 本人に渡してください」
「うん それから昨日の辞令も一緒に渡しておきます」
「ところで役職は」
「うーん 部長秘書でどうだろう」
「筒井さん 私はアドバイザーですが、、、」
「うん山ちゃんは 副社長と並ぶ権限を持っているよ 上は支店長だが
私より権限はあると モーガンから言われ そのようになっています」
「へぇー 凄いですね」
「うん 私を抜いたんだよ ははは 困った人だ 山ちゃん」
「ははは そんなに困らないでくださいよ では何時がよろしいですか」
「うん 今からでもいいよ 準備は直ぐに出来ます」
「はい 洋子さんに伝えます」

神山は洋子にNN東京支店の部長秘書辞令が出る事を伝えた
「わぁー 凄いわね ありがとうございます」
「うん 頼みますよ 調整が忙しくなるけれどね」
「それで いつ伺えばいいんですか」
「うん 今からでもどうぞって だからポストは用意してあったんだと思う」
「そうね では行ってきますね」
「うん 僕も出るから 一緒に出ようよ」
神山はボストンバッグを持って部屋を出る時に
「そうだ Gプロに話してくるよ 今夜も11時まで仕事だし
洋子はこのまま帰っていいよ 何も無いし 何かあったら携帯まで」
「はい そうしたら支度します ちょっと待ってね」
神山はGプロに行くと高橋に
「僕は用事で居なくなります 田所さんも帰りますので 何かあったら
携帯まで連絡をくださいね」
「了解 月曜日を楽しみにしてね」
「うん 分かりました」
神山は洋子を蒼いBMWに乗せるとニーナ・ニーナのビルに着いた
「じゃ 帰りはタクシーでお願い それと明日9時に渋谷」
「はーい 雨だから気をつけてね」
「うん じゃ」

神山は蒼いBMWを発進させると 渋谷で首都高速に乗った
東名高速に入るとスピードを上げたが タイヤはピタリと路面に吸い付き
運転に不安は無かった
青山を出た時に3時30分だったので4時半には充分間に合う時間だった
御殿場ICを降りると由紀枝のマンションまではすぐだった
駐車場にBMWを止めると 由紀枝のマーチがあるので駆け足で
マンションに入った 入り口で部屋のボタンを押すと
「はーい 今 開けますね」
自動扉が開き エレベーターで最上階に行くと 由紀枝が待っていた
「お帰りなさい ふふふ」
「やあ 久しぶり」
由紀枝は神山に抱きつくと キスをして
「残念ね これだと夕食は 駅前寿司になるわね」
「うん 仕方ないさ さあ部屋に入れてください」
「ふふふ そうね でも嬉しいわ 私の事ちゃんと覚えていてくれて」
「うん ほら庭に紫陽花が咲き始めたんだよ だから思い出した」
神山は部屋に入ると ジャケットを脱いで ソファーで寛いだ
由紀枝が冷蔵庫から缶ビールを取り出し グラスに注ぐと呑んだ
「わぁー 美味しいな」
「ふふふ いつもでしょ もう」
「サブマネージャー どうですか」
「楽しいわよ それに部下も言う事聞くし 大丈夫よ」
「そうか 良かった 急に特進だろ 下からの突き上げって
結構 きついものがあるでしょ 特に女性の場合は」
「ええ だから私は たまたまサブですが まだまだここの人間に
成りきっていませんから 悪いところは陰で言わないで
私に正面から 話してください でないと減俸対象ですって
みんなの前で はっきり言ったの そうしたら笑われたけどね」
「へぇー 凄い事を言ったね」
「だって 人事考課はそうなっているのよ だからその事を言ったの
でも みんな良く教えてくれているわよ 大丈夫よ
それに私を怒らせると 怖い事分かるから ふふふ」
「えっ 何かあったの?」
「ううん 雰囲気で分かるんじゃないかしら それに最初のイメージが
あるでしょ ほらモテリコのスーツで挨拶したでしょ」
「ああ そうだね うん 分かるよ じゃ練習に行こうか」
「はーい 行きましょうね」

「由紀枝 凄く上手になったね ナイスショットばかりだよ」
「ほんと 嬉しいわ 実はね 夜勤の時に密かに練習しているの
ほら レッスン書なんかに書いてあるんだけど タオルでできるでしょ」
「ああ タオルを使って 素振りをするんだね」
「そうそう ちゃんと振り切れないと タオルが巻きつくでしょ」
「うん なるほど それで上手になったんだ」
由紀枝の打つボールは殆ど真っ直ぐに飛び 距離も出ていた
神山は振りぬく時の力が強ければ もっと距離が出ると教えた
由紀枝は言われたとおりすると ボールがフックし始めたので
クラブヘッドを放り投げる感覚で振りぬくと フックが出ないと教えた
由紀枝は練習熱心で 曲がりだすと修正をし その繰り返しをした
暫くして神山が後ろから見ていると ボールが低い弾道で飛び出し
距離が出るようになった
「由紀枝 素晴らしいよ 最初のころと球筋が全然違うよ うん凄い」
「ほんと 嬉しいわ」
「うん 今のタイミングを忘れないように練習するしかないね」
「はーい 頑張ります ふふふ」
「では お寿司に行きますか」
「ねえ 部屋に戻る?」
「由紀枝は」
「うーん 私はこのままでも大丈夫よ」
「うん では行きましょうか」

神山の運転で 御殿場駅前寿司の暖簾をくぐると 大将が威勢良く
「いらっしゃいませ お待ちしていました おーいビールサービスだよ」
「はいよー ビールサービス」
威勢がいいのは大将だけでなく 息子たちや女将も威勢が良かった
「いらっしゃい いいの向こうでなくて」
「うん 今夜は大丈夫です いつものおつまみをください」
「鮮魚盛り合わせ 照り焼き お願いねー」
「あいよー 鮮魚大盛り 照り焼き5つだよー 頼んだよー」
「鮮魚大盛りー 照り焼きー5つ 了解ー」
神山はここに来ると なにか元気を貰えそうで 好きなお店だった
「ねえ 神山さん内緒よ」
「うん」
「亜矢子さんもしかしたら 辞めるかも知れないわ」
「ああ お母さんの事だね」
「なんだ 知っているの もう つまらない」
「そこまでだよ 知っているのは 教えてよ」
「それで 家を建てるんだって 貴方と相談したいって言っていたわ」
「うん 時間がね 由紀枝と逢うのにも難しいし うーん」
「そうね でも早い時期に相談にのってあげて」
「わかった もう相談者の行列だよ」
「えっー そんなに女を作ったの もう」
「違うよ 恋愛の相談とかさ 結婚の相談とかなどなど」
「へぇー 凄いじゃん アドバイザーね」
「うん ニーナ・ニーナのメンズアドバイザーに成ったよ 昨日」
「えっ NNのメンズ またぁー あそこは婦人服だもん 駄目よ」
「それが本当の話なんだな 副社長と同じだよ それでね
出来たジャケットを着るんだって そのうちにシューズやバッグさ」
「わぁー ほんと 凄いですね そうするとこのファッションが変わるの」
「うん 基本はこのファッション路線だよ だから婦人と路線が
少し違うけれど シンプルで上品なデザインをするそうだ」
「へぇー 凄い なんでも出来ちゃうのね 見直したわ」
「ははは 子供は出来ないけれどね」
「もう ばーか 当たり前でしょ なに考えているの 幻滅ー」
「ははは まあまあ 食べようよ」

「神山さん 美味しいしめ鯖があるけど 食べる?」
「わぁー 食べますよ お願いします ねえ由紀枝」
「ええ お願いします ふふふ」
女将がしめ鯖のおつまみをだすと 神山と由紀枝は一口食べて
「うん いけますね 美味しい ねえ由紀枝」
「美味しいわ 久しぶりに美味しいものを頂きました 幸せー」
女将はニコニコして
「日本酒2合サービスだよー」
「はーい 2合2本サービス」
「おいおい 女将2合を2本なんて 大丈夫?」
「大丈夫さ さあ どんどん呑んでね」
「ありがと」
由紀枝は日本酒を美味しそうに呑んでいるが
神山は車があるのでセーブしながら呑んだ

「ねえ 祐子さんはどうしたの?」
「うん お留守番だよ なんで」
「一緒に鎌倉に行きたかったなー」
「そうか」
「うん ゴルフのパーティーの時に話していたんだ だから ふふふ」
神山は由紀枝の優しさに 心を打たれ
「分かった 呼ぶよ 明日合流だ いいね」
「ほんと 嬉しいなぁー」
神山は祐子に電話をした
「神山ですが」
「わぁー どうされましたか 大丈夫?」
「うん 明日朝に渋谷 9時に来てください 洋子も一緒だよ」
「えっー 嬉しいわ ありがとうございます」
「うん 洋子に電話をするから 合流するところを確認してね」
「はーい 待っています」
「そうそう お泊りだからね お願いします」
「わぁー 分かりました 待っていまーす」
神山は電話を切ると洋子に電話をした
「はい 洋子です どうしたの」
「うん 明日だけど 祐子と合流してください」
「はーい 分かりました それで私が祐子さんに電話をすればいいの?」
「うん お願いしますね 9時でお願いします」
「ふふふ 由紀枝さんに言われたのね」
「、、、、、、、」
「ふふふ 頑張ってね では」
神山は電話を切ると なにか調子が出なくため息をついた
「どうしたの ため息ばかりついて」
「うーん なんだかこの頃 可笑しいんだ まあ気にしないで食べよう」
二人は握りも食べ 神山はお腹一杯になった
女将がフルーツのデザートを持って来ると由紀枝が
「素敵ですね メロンもこうすると綺麗」
神山がフルーツを眺めていると由紀枝が
「食べないんだったら 今夜はお・あ・ず・け ですよ」
神山はしぶしぶ食べると 日本酒の酔いがどこかに消えていった
あーあと思いながら 無理やり食べると由紀枝が
「あーあ 感謝の気持ちが全然ないわね もう もっと美味しそうに食べて」
神山はニコニコしながら 美味しいといい全部食べた

「じゃ 女将精算です」
「きょうは5千円でいいよ」
神山は1万円を出すと女将はニコニコして
「はーい 次に取っておくね」
二人は駅前寿司を出ると神山の運転で 由紀枝のマンションに着いた
部屋に入ると神山はソファーに座り由紀枝に
「缶ビールをください」
由紀枝は頷くと 2本持って神山の隣に座った
「はい どうぞ 喜んでいたでしょ 祐子さん」
「うん 凄い喜びようだった でも行き先を伝えていないのにな、、、」
由紀枝は神山から鎌倉行きの話が有った時に ゴルフのパーティーで
祐子が一緒に行きたいと話していた事を思い出した
直ぐに祐子に伝えると 神山は泊りがけで出かけるとしか言われなかった
と言われると 由紀枝は祐子に 神山さんに話すから一緒に行けるよと
伝えると 祐子は喜んでいた
「まあまあ 余り深く考えないで 呑みましょうよ」
神山は明日の運転があるので 控えていたがビールを呑んだ
「そうだ由紀枝 忘れるところだった 明日のおかず ちょっと待ってね」
神山はボストンバッグからサラダ缶詰を取り出し 由紀枝に渡した
「由紀枝 これはねサラダ缶詰で 明日の朝食で食べようね」
「へぇー でも何も印刷されていないよ」
「うん 試作品でアンケートを取っているんだ これはグランドインの
椿さんにも話をして 従業員に試食してもらう事になっている
だから 月曜日には会社で食べられるよ」
「へぇー ってことは生と同じくらい美味しいの」
「うん 凄く美味しいよ 驚いたもの まあ 明日のお楽しみだね」

「さあ お風呂に入ろうか」
「はーい 準備しますね」
由紀枝が湯船に湯を張ると
「ねえ 洗濯物を出してくださいね 着替えはあるし」
「うん そうだね」
「いいわよ 準備OKでーす どうぞ」
神山はショーツ姿になると 洗濯機の中に肌着や靴下を入れた
「ねえ シャツはどうするの 洗濯すればいいのに」
神山は裸でシャツを取りに行くと
「もう ぶらぶらさせて ほんと ぶらぶらね ふふふ」
神山はGパンを除いて 全て洗濯機に入れた
シャワーで簡単に汗を流すと 湯船に浸かった
外には小さな星が輝き 明日は晴れるだろうと思った
「失礼しますね ふふふ」
由紀枝もシャワーで簡単に汗を流し 大事なところを石鹸で洗った
湯船に入ると 神山の隣に座り 一緒に星空を眺めた
片手で神山の下半身を触ると
「わぁー 伸びてきてるわ 良かったわね ふふふ」
「もう チクチクしたよ ははは もう懲りました」
由紀枝は神山にキスをすると おちんちんをしごき始めた
神山も由紀枝のクリトリスを触ると
「あーあ 気持ちいいわ 久しぶりだもの いいわぁー」
神山はだんだんと 愛撫の動きを早くすると 由紀枝は喘ぎだし
「駄目よ いきそうだわ あーあ いいわぁー あっ」
中指をヴァギナにいれ 更に愛撫を続けると 由紀枝は
「駄目っ いくっ あっ あっ うっー あっー」
由紀枝は腰をがくがくさせると 果ててしまった






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